↓ ↑ページトップへ
表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
七菜との日々  作者: ニリとん
4章 でりしゃすでぃっしゅ編
44/52

でりしゃすでぃっしゅ編 Ⅰ

どうも、連日投稿できました。

新章でりしゃすでぃっしゅ編、略称D.D.編開始です。

なおこの章では色々と伏線を張っていきます。

とりあえず萌分ちゃんかぁいいやったー!しながら知能指数を融かしてお楽しみ下さい。

 




 萌分さんを拉致ってきた。

 文字だけ見たら完全にアレだな。

 なんなら僕の部屋に連れ込まれた萌分さんは七菜さんに羽交い締めにされたままである。

 …ちょっとそういう本で見たことありますねー。

 萌分さんはほっぺたをちょっとだけぷくーさせて、ふっへへへとか言ってる変態に頭突きを喰らわす。

 ズガァンとかいう出てはいけぬい音が響き、七菜さんは顎を押さえる。

 石頭とかいう話でなく、恐らくタングステン鉱か何かで出来ているのだろう萌分さんの頭は正確に七菜さんにクリティカルした。


「…あのさぁ…」

「離せ」

「…」


 涙目になることが最近増えてきた七菜さん。

 大人しく萌分さんを離すと、体操座りでいじいじし始める。

 萌分さんは反対に、ぺたぺたと此方に這い寄ってくる。

 そしてそのまま胡座をかく僕の脚の上にちょこんと乗った。

 頭を胸板にすりすりさせる萌分さんは完全にアレだ。

 久し振りに会った時に滅茶苦茶甘えてくる親戚の子。

 可愛い。


 萌分さんは頭でうりうりしながら口を開く。


「それでサイダーはどこにあるの?」

「「さては依存症か?」」

「ふぇえぁ」


 部屋に来てすぐにサイダーを求める辺り極まっていやがる。

 萌分さんにはすまんがウチにはサイダージャンキーはいぬい。

 サイダーはぬいのだ。


「我慢して?」

「なん、だとォッ……!」

「そんな世界が終わったみたいな表情しなくても」


 萌分さんは捨てた宝くじが1等だった時みたいな表情で崩れ落ちる。

 よよよ…と太股を指でいじいじしてくるしょんぼり萌分さん。

 うん、これは早急に脱炭酸中毒しないと。

 とりあえず萌分さんのためにも簡単なモノを作ってみよう。


 七菜さんと一緒にキッチンに立ってみる。

 マッマは現在いらっしゃらぬいので頼りになるのは…いや期待するだけ無駄か。

 七菜さんは腕を捲って舌舐めずりすると、自信ありげに言い放った。






「じゃあよろちく!」

「卸していい?」

「駄目です!」


 コイツ…!

 出来んとは言ってたけど、流石にこれは腹立つ…!


 気を取り直して冷蔵庫を確認。

 中には…んーと、卵とバラ肉と…あとは調味料とか。

 野菜室には豊富な種類のお野菜。

 なお量。

 冷凍庫には中々大量のお肉。

 なおカチコチな上適当に放り込まれてるので使おうにも使えん。

 あとアイス。

 その下から何故かお魚。

 分けろ!


 冷蔵庫の把握はした。

 さて次は…引き出し。

 キッチンにある引き出しを全部開けて確認してみる。


 結果、レトルト食品とかパックがいっぱいあった。

 それと缶詰め。

 更に一番多かったのが非常食。

 いやおかしいよマッマ!


 一通り確認して今の萌分さんに最適なご飯を考えてみる。

 ここは柔らかいモノで行くか。

 そうでもせんと食べれんやろ。

 あと食欲を誘う感じの香りがある料理。

 んー。


「カレーにしましょう」

「わーいカレーだ!」

「てめえ具にしてやろうか豚め」

「ありがとうございます!」


 七菜さんがわーいわーいとか言い始めました。

 あのさぁ…。

 まあ、カレーが人気なのは間違いぬいからね。

 元々はインドだっけ、それで旧帝国海軍が色々とアレンジして今に至るんだよね。

 船の数だけ独自のカレーがある。

 人の数だけアレンジカレーがある。

 隠し味、調合、いずれも無限大。

 カレーは至高の食である。

 パックのカレーにするんだけどね。

 萌分さんが辛いのいけるか分からんので甘口にしましょう。


 お鍋に半分程水を入れ、コンロに乗せて火に掛ける。

 沸騰するまで待ってからカレーのパックをぶち込み、菜箸で押し込んで隅まで温める。

 グツグツと音を鳴らしてパックを押し上げてくる泡と闘いながら、七菜さんに皿と米の準備を頼む。

 というかいつの間にか準備してた。

 何故皿の場所を正確に知り尽くしている。

 何、もしかしてリサーチした?


 パックカレーが出来上がり、湯から揚げてレンチンライスの上に乗っける。

 中々良いかほりである。

 うん、これはお腹空きますね。

 だから涎をしまえ変態。


 七菜さんが萌分さんの首根っこを掴み、にゃんこみたいにして連れてくる。

 いや萌分さん、にゃーんじゃなくてさ。


「ところでこれめっちゃ楽なんだけどにゃ?」

「チビネコめ森に帰すぞ」

「誰がチビネコじゃエロ豚!」

「はぁ!?」


 冷めますよ?


「「アッハイ」」


 萌分さんはスプーンをぐーのおててでにぎにぎする。

 ぐうっ…可愛い…ッ!

 そしてくんかくんか匂いを嗅ぎ、一言。


「これもしかして、香り豊かなうんt」

「「黙りなさい!」」

「ごめんなさい」


 こんのガキャア…。

 ばっちいことを抜かしおった目の前の輩に七菜さんもぷっちんした。

 流石にねぇ?


 あと、ちゃんと頂きますしなさい。







「ぬぅううっ!ぬぁぁああんだこの味わぁぁあああ!舌の上で絡み合うふぅぁぁあああああああもにぃぃぃぃぁぁあぃぃぃいいいい!」

「うっさいよモブ」

「ぬぅん!」


 カレーを口にどんどこかっ込む萌分さん。

 カレーの持つ魔力に捕らわれたらしく、さっきから美食家の人食家みたいなことしか言ってぬい。

 トレッ☆ビァァアン!

 そんな風に叫びながらお腹を満たしていく萌分さんだった。

 でもちゃんと飲み込んでから喋りなさい。



「ごちそうさまでした」

「ごっちゃん!」

「ゴトーちゃん?」

「は?」


 ごちそうさまして萌分さんはお腹をさすさすした。

 満足頂けて嬉しいです。

 パックカレーだけど。


「もっと色々食べてみたい!」


 萌分さんはおめめをきらりんちょさせて僕にお願いお願いしてくる。

 可愛いけどその前にできなくちゃならんことがあります。


「良いけど1つできるようになって?」

「なぁに?」

「料理」


 瞬間ッ!

 萌分さんは超速で首を曲げッ、変な方向を向くッ!

 意外ッ、それは拒絶ッ!

 意外なんかじゃぬいし察してたけど。

 でも駄目です。

 ちゃんとお料理覚えんと駄目です。


「そこの変態もな?」

「ファッ!?」


 七菜さんは突然話を振られてびくっとする。

 いやアンタ。


 そうだ、野菜が少なかった。

 …2人に確認だけしておく。


「野菜とかは買える?」

「「…」」

「無言で頭を振るな馬鹿共」

「「でっきましぇーん!うふふふふ!」」

「おい表出ろ」

「「すぃあっせん」」


 買いに行くついでに色々と確認していくことにしよう。

 この人達まともに包丁握ったことなさそうだし。



 マッマに電話をすると、ついでに調味料も買ってきてと頼まれた。

 現在はご近所さんとボウリングしてるらしい。

 現在ストライク8連続らしく、中々楽しんでいるようだ。

 最高記録更新まで粘るとか言ってた。

 流石にちょっと馬鹿だと思う。


 というわけでおうちから出て3人でお買い物に行く。

 近くの八百屋さんに行ってお野菜を買う。

 それだけでもだいぶ疲れそうな予感がした。


「「後ろの方から付いてきます」」

「さては帰る気かてめえら」







「ども」

「おう坊主!お使いか?」


 家からちょっと行ったところにある八百屋さんに着いて野菜を見始めると、店主さんが奥から出てきた。

 この八百屋さんの店主は中々強い人だ、と近隣には知られている。

 いつぞやの春…いやもう少し後かな?

 山菜を取りに行った帰りに鹿を生け捕りにしてきた。

 普通に騒ぎになったけど、そのあともう一度山に行ってでっかい熊を引きずってきたのは流石にやり過ぎたらしい。

 飛んできた役所の人に叱られていた。

 ただの八百屋さんが何故熊を殴り倒せるのか。

 過去を知りたい。


 笑顔が素敵なこの店主さんは結構良い性格で、おまけを付けてくれる。

 今回は僕がお野菜を物色してるのを見て声を掛けてくれたわけなのだが。


「ほれこれ持ってけ!」

「にゃっ!?でっか!」


 カボチャみたいなトマトを渡してくれた。

 でか過ぎませんかね?

 どうやったらこんなのが出来るんですかね?


「こんなに大きいやつ貰えませんよ…」

「良いって良いって!持ってけ!」


 店主さんはお化けトマトを押し付けてくる。

 いやでも、そんな…。


 躊躇っている僕を見て、こっそりと耳打ちする店主さん。


「で、どっちが彼女なんだ?」

「ファッ!?」


 後ろを見ると電信柱の隣にとーてむぽーるがにょきっと生えていた。

 勿論変態とサイダージャンキーである。


「こっち来なよ!」

「「アッハイ」」


 いつもの勢いはどこにやら、2人は音を立てずに近寄ってくる。

 店主さんは七菜さんの顔を見て、目を瞬かせる。


「んー?…あー、七菜か!久し振りだな!」

「あ、覚えてくれてたんですね…お久し振りです七菜です」


 引っ越してきたときに七菜さんはご挨拶に行って、その時知り合ったらしい。

 最近見てなかったな、元気してたか?とバシバシ叩いてくる店主さんに七菜さんはオドオドしている。

 もしや偽物か?

 てこてこと近付いてきた萌分さんは僕の後ろに回り、脚にしがみつく。


「……コイツ…強い……ッ!」

「あ、そういうこと?」


 萌分さんが怯えていたのは店主さんから出てくる覇者のオーラだった。

 いや分かるけど。




 ふと店主さんは僕に視線を向ける。


「そういや坊主、知ってるか?そこの正面の空き地に花屋が出来るらしいぞ」

「花屋ですか」

「そういうことだ。坊主、そろそろそういうの渡してくれても良いんだぞ?」

「いやいや…」

「ハハハ、冗談だ。じゃあ決まったら言ってくれよ。奥で新しい鹿肉焼いてるからさ」

「また捕ったんすか…」


 楽しそうにして奥に行く店主さん。

 また鹿捕まえたのか…。


 それにしても、花屋ね。

 萌分さんがお花お花とか言って跳ねてる。

 そういえば店主さんに気付かれなかったなこの人。

 ステルスでもあるのか?

 …人に対するステルス…。


「つまりモブ…?」

「あ"?」

「なんでもにゃいっす、はい」


 ボソッと呟いたら睨まれたのですぐに謝罪した。

 ごめんなさい萌分さん。

店主さんはなんだか適当に設定付けしました。

しかも10分クオリティの設定です。

恐らく今後出すことはにゃいかと。

んー、まああれじゃ。

姉御って良いよね。


萌分「モブなんかじゃあねぇから!」

七菜「ふーん…」

萌分「信じろ!」

七菜「へー…」

萌分「ほら!」

七菜(蟻を砂ごと握り潰した…)

萌分「ほら!」

七菜「化石が出来てやがる!」

萌分「ね!」

七菜「怖いわ!」

萌分「ふぇえぁ」

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。