大日本国家戦争遂行機関 2 日本国内の軍の再編成
1. 機能への分解:三系統への再編
決号作戦のためにかき集められた200万の将兵。彼らはもはや「集めただけの素人」ではなく、国軍という巨大な装置を動かすための「必要な一部」として再定義された。
大陸派遣軍: 健兵かつ練度の高い若年層が選抜された。彼らに与えられたのは、最新の火器と装甲車両だ。ソ連軍という「物量で押し切る戦い」を正面から受け止め、叩き潰すための、特化した純粋な暴力として再編された。
沿岸防衛部隊: 地形を知り尽くした地元出身者を中心に構成された。機動防衛を主として、敵軍の索敵に特化した、レーダー網、索敵機の運用などを十分な装備を用いてこれにあたる。
彼らの任務は、多くのトラック部隊を効率的に使用し、新たに作られた固定防御陣地群を作って、上陸部隊が現れて上陸した場合に必要な個所に急速に展開して火網によって敵を足止めすること。一歩も引かず、同時に無意味な突撃も許されない、不動の障壁である。
工兵・輜重大隊: 残る数十万の将兵が投入された。彼らは小銃を置き、代わりに土木機械のレバーを握った。本国の防御陣地の作成においては主役である。
2. 輜重の復権:生産という名の戦闘
「輜重」の地位は劇的に転換した。工兵・輜重大隊に配属された兵士たちは、破壊された鉄道を数日で復旧させ、工場での物資生産ラインを死守する「戦う技術者」へと変貌を遂げた。
彼らが整備する一本の道路、彼らが生産する一個の部品。それが大陸で戦う戦友の生存率に直結している。彼らの戦場は、もはや最前線ではなく、工場の旋盤の前や、泥にまみれた建設現場に移行した。
3. 合理性と希望
200万の将兵は、一つの巨大な「有機体」へと組み替えられた。
日本の都市部が復旧された鉄道、拡幅された国道、再編された輸送計画によって、一つの生命体になったのだ。
日本陸軍が「最後の軍隊」から「勝つために機能する組織」へと、真に生まれ変わった瞬間であった。
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呉や佐世保の軍港で「乗るべき艦」を失い、本土防空壕での待機を余儀なくされていた海軍将兵たち。彼らに下された命令は、新たな艦隊への再編成であった。
1. 鋼鉄の再始動:戦艦と「未完の空母」の完成
軍港の片隅で工事が中断され、半ば放置されていた巨艦たちが、再び活気を取り戻した。
戦艦の再整備: 燃料不足で「浮き砲台」と化していた戦艦が、最新の対空電探、射撃指揮装置、そして高角砲を増設され、洋上の強力な防空要塞として戦線に復帰した。
空母建造の再開: 工事が止まっていた雲龍級などの空母が、最優先で完成へと導かれた。かつての「艦隊決戦」ではなく、派遣軍の頭上を護る「洋上航空基地」としての再定義である。
かつて数々の海戦を潜り抜けた熟練の乗組員たちが、再びこれらの巨大な艦橋へと足を踏み入れる。彼らに与えられた任務は、攻勢の要として、北方の大地へ迫る脅威を海から叩き潰すことであった。
2. 「盾」の革新:新素材による海防艦の量産
最も劇的な変化は、船団護衛の主力となる海防艦の変貌であった。
新素材装甲の採用: 新たに建造された海防艦には、従来よりも軽量かつ強靭な「新素材の装甲板」が採用された。これにより、小型艦ながらも敵の機銃掃射や至近弾に耐えうる防御力を獲得。
護衛のスペシャリスト: これまで二線級と見なされていたこの小型艦に、水雷戦のベテランたちが次々と配属された。最新のソナーと爆雷投射機を手に、彼らは「国家の血管」を守る静かなる狩人となった。
3. 「大動脈」の担い手:戦時普及船(輸送艦)の運用
200万の将兵と膨大な軍需物資を大陸・北方へ送り届けるため、日本で独自に設計・量産された「戦時普及船」が輸送の主役を担った。
規格化された巨体: 無駄を削ぎ落とし、生産性を極限まで高めたこの輸送艦群は、かつての人力荷役とは比較にならない効率で戦車や重砲を飲み込んでいく。
物流の達人: 船団を操るのは、南方での「鼠輸送」を生き抜いた運送の達人たちだ。彼らは、整備された掃海航路を通り、大陸の最前線へ「勝利の資材」を注ぎ込む大動脈としての重責を担った。




