沖縄戦 1-11 エピローグ 沖縄の夜明け
沖縄の夜明け
最後のアメリカ戦艦『マサチューセッツ』が、激しい爆発を最後に沈黙した。那覇の沖合を埋め尽くしていたアメリカ海軍史上最強の戦艦群は、すべてが大破、あるいは波の下へと消え去った。
第5艦隊はレイモンド・スプルーアンス提督が指揮し、沖縄攻略戦(アイスバーグ作戦)の海上作戦全体を統括していた。その艦隊は深海から食い破られ、炎上する空母の光が夜の海を真っ赤に染め上げて、そして、最新鋭の戦艦も菊水艦隊の最後の艦隊戦、大和の砲撃によって撃滅された。
戦場を支配したのは、大和の機関の重厚の音と、燃え盛る残骸の爆ぜる音だけだ。大和の艦橋から、強力な拡声器と国際通信波が、波間に浮かぶアメリカ軍の生存者と、沖合の残存艦隊に向けで放たれた。
“...This is the Imperial Japanese Navy. We address the remnants of the American fleet. Your command headquarters has been destroyed, and your main fleet has been defeated. To avoid further senseless bloodshed, surrender immediately.”
「……こちら日本海軍。アメリカ残存艦隊に告ぐ。貴軍の司令部は壊滅し、主力艦隊は撃破された。これ以上の無益な流血を避けるため、直ちに降伏せよ。」
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水平線の向こう、慶良間諸島から昇る煙が、静かに夜空を覆っていた。
日本軍32軍と沖縄県民が地下で耐え、特別攻撃隊がを敵艦を裂き、岩を切り抜き作った防御陣地で敵を迎え撃って、それでも壊滅寸前だった。だが、時空を越えた空母艦隊と潜水艦隊とそして、菊水艦隊の大和がこの絶望的な条件の戦いで勝利した。
1945年4月18日
東の空に朝日が昇る。
沖縄は救われた。
「地獄の終焉」へと向かっていた沖縄の戦いは、今、「戦争を終わらせるための煉獄」への扉を開いた。
那覇の海岸線。
一人の兵士が、波打ち際に流れ着いたアメリカ軍の鉄帽を拾い上げ、そっと砂浜に置いた。
沖縄の海は、どこまでも深く、蒼く輝いていた。
八原は手帳に記した、家族への「遺書」を、静かに斜線で消した。
彼らが守り抜いたのは、単なる「領土」ではなかった。この島に生きる人々、連綿と続く文化、尊厳、ありのままの自分を大切に思う心、そして未来へと繋がる希望そのものだった。
「……さあ、始めよう。本当に、もう一度」
何処かの集落で誰かが奏で始めた「暁節」の三線の音が、波の音に混じって聞えてきた。
その音色が、戦い終わった沖縄のすべてを包み込んでいった。
戦後の愚かなプロパガンダに踊らされた若い人々、かつて私も同じだったが、周りの声が、彼らは『犬死だった』と言おうとも、少数の『真実』へ迫ろうとするもの達のおかげで、知ろうとする人には、彼らの生きた影を追うことができる。この国へ害を与えようとするものたちが、姿を変え、形を変え、眠り誘おうとも、怒りをもって振り返り、その『怒り』を見続け、『怒り』を従えて、選択する。




