魔王討伐編 第十八話 古の闘技場
ゆずき達別働隊が到着すると
既に冒険者達が闘技場を包囲していた
ゆずき達別働隊は闘技場の中に入る
闘技場は全体的に焦げたような色合いで
殆ど原型は残っていない
そしてとんでもなく広く、街が1つ入りそうな大きさだ
そして魔物が溜まっていて、魔王に辿り着くかも怪しい
「では…まず雑魚から倒しましょう…」
蒼華が構える
しかしベルが蒼華の前に立つ
「その必要はありません…」
パチンッ!
ベルが指を鳴らすと魔物が全滅
「え…ベルさん…貴女そんな力が!確かベルさんは絆の神でしたよね?」
「はい…」
ゆずきが目を凝らして闘技場の奥を見る
「あ!あそこ!魔王じゃない?」
ゆずきが指を指す先には
フードを被り、マントを羽織った大男がいる
すると次の瞬間
大男は蒼華の後ろに立っていた
「貴様が勇者か…遅いな」
蒼華が攻撃を受けたらしく、吐血する
しかし蒼華は微笑む
「遅い?貴方の方が遅いです」
大男の腕が地面に落ちる
どうやら大男が蒼華の背後に移動する際に
蒼華が切り落としたようだ
するとリヨンが叫ぶ
「貴方!魔王なんでしょ!」
「いかにも…我は魔王暁毘…」
「貴方が攫った人間の女の子がいるでしょ…返して!」
「人間の女の子?あぁ…茶髪のガキか…」
暁毘が少し笑いながら言う
「あのガキは…人質のつもりだったが…殺した」
その場が凍りつく
そしてリヨンは固まる
「え…殺し…貴方…今なんて…」
「何度でも言おう…殺した」
リヨンは泣き崩れた
自分の仲間の家族を殺された怒り
自分の仲間が悲しむ事…
そして親との約束を果たせなかった悲しみ
「助けるって…言ったのに…」
リヨンは力ない声で呟いた
次の瞬間蒼華は暁毘に突き技を仕掛ける
蒼華は暁毘に叫ぶ
「このクソヤロウ!」




