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11話 魔物と代美コピー

 魔物と代美コピー




「ふぁーおはよう」


 皆のいる居間に着いて、席に座った。


「あれ、みんなどうしたの?」


 なんか皆俯いてはいる? どうして?


「ああ、それが昨日の夜少しショッキングな事が有りましてね。少し説明しましょう」


 何所からかスクリーンが下りてきて、そこに映像が映し出される。そこには暗くてよく見えないけど、魔獣と代美コピーが手を組んでこちらを襲ってきているように見える。


「そんな中寝てたなんて、ごめんね。でも、これのどこがショッキングなの?」


「それはですね、最近まで、敵になりえるのは代美コピーと各地に散らばっている、悪魔憑き、野生の魔物だけだと思っていたのですが、そのうち2チームが手を組んだ可能性が出て来たという事です」


「え、けど魔物はチームとは言い難いよね」


 私が首をかしげていると、詩織は頷いて、


「それはそうなのですが、近場にいる、魔物を味方に付けて襲ってくると考えると、かなり嫌ですよね」


「……たしかに。でも、それが普通の魔物だっていう確証はないんだよね」


「どうですか? 乃理」


「あ、ハイ。そうですね……マシンガンを撃ち込んで、倒れたのかも見ずに、すぐ私たちは逃げたので、解らないですね」


 命からがら逃げて来たんだろうなぁ。顔が真っ青だよ、乃理。


「で、追撃は無かったのですか?」


「そう、ですね。追撃は矢だけが飛んできてました」


「そうなると魔物の方は死んだのか、消えたのかはわかりませんね。と言う事は、魔物コピーなのか、原生生物なのかが分からないという事ですね」


「一番嫌なのは、珠樹と見間違えていて、そして珠樹が死んでいるパターンだな」


 エスキがめっちゃ怖いこと言っているよ。そんな想像できなかった。


「その次に嫌なのは、それが珠樹のコピーのパターンね」


 プリマの想像がなんで怖いか一瞬理解できなかった。


「成程。珠樹と代美が敵で際限なく現れて、その上捕まっているという事ですね」


 うわ、凄く怖いよ、勝てる気がしない。しかも人質を取っているようなもんだから、何とか助けないといけないっていうのも大変そう。


「では、少し作戦を考えましょう。我々はどうすればいいのか、また、どうすれば彼女たちを助けられるのか」


「まず、正面から戦うのは得策では無いかな? だから、敵の本拠地を探って奇襲がいいと思う」


 私の率直な意見だ。手詰まりでも、圧倒的絶望でもないけど、劣勢だとは思う。その上敵大将の姿は見えていない。だからかなりきつい状況だと思うだから、一発逆転にかけたいと思うんだ。


「成程、それはいい案ですね。と言いたいのですが、もう、千代に索敵に向かってもらっています。そろそろ見つかるとは思うのですが……」


「あ、やっぱり? てか良い案なんだ、良い案とは私は思えなかったんだけど、なんで?」


「それは、まずは敵地を知らねば、どこに向かって行けばいいかわからないからですね。そして、あのコピーたちはコピーした人を倒せば全部消えるはずです。なので、コピーを実行した人、福留を倒せばいいのです」


「けど、奇襲に失敗したら、逃げることもかなわない気が」


「そうですね、だから慎重に行く必要はあります。相手に逃げられない。これが一番重要なことになりそうですね」


「成程ね」


「戻ったでござる」


「千代が戻ってきましたね。では話を聞きましょう。そして朝ご飯を皆で食べましょう」


「了解でござる。では、まずはご飯を食べましょうぞ」


「そうだね。じゃあ、食べよっか」


「ええ、頂きます」


 皆箸やフォークスプーンを持ってご飯を食べ始める。さて、作戦を少し考えておこうかな? まず、暗殺が一番いいとして、どういう場所にいるかだよね?


「まず、敵のいる位置でござるが、言ってしまえば、此処から、走って5時間ぐらい行った、洞窟の中にござる」


「なら、入り口を塞いでしまえば酸欠になる?」


「そうすると、珠樹と代美も酸欠になってしまいますね」


「あ、そっか。なら、毒や、火責めも駄目だね」


「かなりえげつないことを考えますね。まあその通りです。ただし、出口が一つだけの場合に限りますが」


「あ、そっか。洞窟の中と言っても、他に穴があったら空気抜けちゃうもんね。あ、それなら火責めと毒は行けそうだね。あ、救助者がいない作戦の場合のみの話だからね。今回使うとは言ってないからね」


「……あとでアミには倫理の授業を受けさせるとして、中の様子はうかがえましたか? 千代」


 千代がうどんをちゅるん、と食べ終えると、


「そうでござるな、上に煙突が出ておったと思うでござる、後は周りから見た感じ、出口は無かったように思えるでござる」


「アレはおいて来ましたか?」


「ああ、そうでござった。おいてきたでござる」


 ん、なんだろう? 秘密兵器でも置いて来たのかな?


「では、それを使いましょう。まずは、起動して……」


 起動すると、なんか紀光研究所と書かれたロゴが出て、その後に立体地図のような物がホログラムで映し出された。


「これは?」


「敵の潜んでいる洞窟の地図です。私にはわかりませんが、千代に洞窟の上にこれの対になる機械を置いて来てもらいました。そして、その機械によって洞窟の内部構造が筒抜けと言う訳です」


「ど、どうやっているんだろう? 振動だったらバレそうだし、凄く気になるよ」


「なんか、レーダ電波がうんたらかんたら言ってました。私には理解できませんので、話半分で聞いてましたが」


 そこ重要だよ!? という言葉を飲み込んで、


「成程―」


 と答えておいた。


「それはそうと、作戦ですが、水攻めなどどうですか? これを見るに、二人をとらえている場所は上の方です。恐らく、下には見られたくないもの、または水がたまっていては入れない可能性があります。そして激流なら、相手のコピーを消せる可能性はありますので、これで行きましょう。少々、下にある6つの穴が気になりますが……」


「成程」


 水攻めは良いんだ。と言う言葉を飲み込んで、私はそう返事した。あれ、私言葉飲み込みすぎやしない?


「では、水を生成する役を、アミ、貴方に任せます」


「いや、私、そこまでの水生成できないよ。魔力はあるけど、生成方法が分からないよ」


「では特訓しましょう。大丈夫です。少し特訓すれば、出来るようになりますよ」


 詩織が自信満々に言う。いや、私は自信ないけど。


「どこからその自信がわいてくるんだよ」


「氷の砲台が作れるのですから、簡単ですよ」


「そ、そんなもんなの?」


「そんなものですね。氷の砲台を作る方がふつう難しいですからね」


「そっかー」


 そんな話をしているうちに、みんなご飯を食べ終わっているみたい、私も早く食べないと! パンとミルクを口の中に放り込んで、


「ご馳走様」


 とみんなで朝食を終える。そして、


「皆で今日は特訓です。洞窟攻略のために頑張りましょう」


「おう!」


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