10話 作戦伝達と敵地かく乱戦
作戦伝達
夢の中、外の世界にて、ついに作戦が開始されるらしい。と言う事を今、奈波から聞いているところ。この前に、少し雑談をしまくっていた。
「とりあえず、作戦を教えるね。まずはハワイを攻める。皐月のホログラム作成能力で、敵をごまかしつつ、奇襲をかけるらしいよ。敵の部隊がよその世界に遠征に出ているから、敵の本拠地を空襲、奇襲して、その混乱の中で、この世界のエルピスと太陽神を捕縛するらしいよ。あ、後これ渡しておいてって文から渡されたんだ。どうぞ」
なんか花の形をした物が付いた腕輪を渡された。
「ありがとう、成程。じゃあ今のところ、この作戦は一日で終わりそうなんだね」
あ、ついでに説明書もある。でも後で読もう。一番上には、魔力回復具と書いてあるのが見えた。
「いや、それが、未来観測がうまくいってないらしくて、この作戦は成功率、25%だって、だから二日目、三日目の作戦も一応立てたいらしいよ」
「え、確率低いような気がする。じゃあ、失敗前提なんだね。と言う事は基地にダメージを与えることが大事って事?」
「うん、多分そう。恐らく、三日は戦う話になりそうだから、頑張ろう」
「うん、で、私はどうすればいい?」
「奇襲部隊に組み込まれているよ。だから、敵基地で思う存分暴れ回ってね」
「了解!」
「開始の日、今から三日後、その時には、敵基地にいるはずだからね」
「うん」
そして、此処で私は目が覚めてしまった。あ、あれ、もっと話しなくちゃいけない筈だったのに、前に話しすぎたかな……?
敵地かく乱戦
三日間きっちり修行して、でも修行、捜索両方とも成果が上がらない。そんな中、夢の中での夜奇襲戦が始まった。転移が開始して今は敵基地のある機械世界ではなく、絡繰世界のアメリカカルフォルニアにある倉庫の中。
「それにしても、一緒にいた2人がいないっていうのはなんか寂しいわ」
式がため息を吐いている。けどなんでここなんだろう? いつものあそこの基地から転移すればいいのに……。そして、
「私はこの戦力差を埋めれるかが心配だよ」
そう、凄く心配。私ことアミが言った通りで、戦力差が半端ない。陽動作戦といえども、厳しくない?
「まあ、そうね。けど、目的としては、エルピスと、太陽神の誘拐だから、混乱させるっていうのが大切ね。そして、私たちが要なんだから」
あ、そっか式の言う通り、
「そうだね、誘拐も私たちの役目だもんね」
「まあ、僕らができるだけ、敵を倒しておけば、後は楽できるから、頑張ろう」
皐文が言った通り、次の作戦、その次の作戦にも続くんだから、頑張らないと!
「そういえば、アミは、奈波から何か貰っていたよね。何貰ったのかしら?」
「それなら、これだよ。お守りなんだって」
なんかアミからもらったお守り。どういう理論かと思って少し中を覗いてみたんだけど、卵しか入ってなかった。魔力もこもってないし。
「なんか知らないけど、これで、洗脳攻撃は受けないって」
「なんで?」
「さあ」
『5人とも、転移の準備が完了したよ。転移陣の上に乗って』
恐る恐る皆魔法陣に乗って覚悟を決めていく。
「準備できたよ。お願い」
私の言葉に皆頷いてくれて、覚悟を見せたところで、機械世界へと飛ばされた。
あああああ、酔った……気持ち、悪い。これが転移酔いってやつかな、生身で転移したことなかったから、凄く酔った、でも頑張らなくちゃ。式が敵と話している。そうだ、巨大化したら、マシになるかも!
……よし、少しマシかも。じゃあ暴れまわりますか! とりあえず、近くにある物見櫓を引っこ抜いて! 違う櫓に突き刺す。そして、それをまた持ち上げて、
「とりあえず、天守閣を落としておこうかな?」
櫓を投げつける。けど、天守閣にぶつかる前に櫓が粉砕されて、そのままこっちに向かって、天守閣から何か飛んできた。あの穿つような銃撃、あ、これ回避しないと、死ぬかも? 第六感が告げている。
縮小し、人のサイズに戻って、何とか回避。再度巨大化してもなーって思って、今回は通常サイズのまま周りに火の玉を放つ。一棟火薬庫があったみたいで、火がついて、大爆発。あれ、さっきの攻撃はもう飛んでこない? どういう事なんだろう?
『皆、狙撃に気を付けて! 毒矢に狙われているわ』
「了解!」
とりあえず、巨大化してその狙撃手がいたという場所、マーキングの位置に向かおう。っと、奈波たちが来ているね。なら、大丈夫かな? なら、さっきの銃撃を警戒するために、天守閣に向かう。
「ほう、鬼か、是非もなし。儂の敵ではない」
な、幼女がこっちに向かって睨んでくる。と言うかこの幼女、威圧感が半端ない!
「む、何故操れぬ?」
「ワン」
肩の上から犬系の鳴き声? 狐がちょこんと座っている。と言うか、あの幼女こっちを操ろうとしてきた? かなり強い人? 操ろうとしてきて、失敗したという事は、一度逃げたほうがいいかも。次も失敗する確証もないし! とりあえず縮小して、いつもの大きさに戻って、その場から逃げ出し、
「とりあえず、暴れるかあ」
逃がしてもらえたのはなぜだろう? そう考えつつも、周りの敵に攻撃を開始した。
数分後
上空に空飛ぶ円盤が現れた。
『悪いがアミ殿、此方に来て式を回収し下され』
「え、ムーンどういう事?」
『いいから、今座標を送るでござる』
あ、座標来た。どうしたんだろう? そう思って、その座標まで巨大化して行くと、
「ぎゃ」
血まみれの式が倒れていてそこをムーンが守っていた。
「な、何となく負けたのは分かったけど」
「負けてはおらん。相打ちでござった」
「……うん、じゃあ安全圏迄逃げよう」
「拙者はこのまま、あの空飛ぶ円盤を落としに行くでござる。お主は対空のできないものを集めて撤退するでござる」
「うん、分かった」
とりあえず、式を回収。手当用に皆が持っている、包帯を使う。この包帯は自動で巻いてくれるから楽なんだよねー。
「とりあえず、式。戦艦まで連れていくよ」
返事がない、気を失っている様だ。でも連れていくしかないね。まあ、戦艦まで数歩。簡単に行けるから、そこまで問題はないかな。
「ヴィーナス。式が負傷したよ。連れて来たから、治療をお願い」
「あら、かなり重症ね。まあ儂が何とかするから大丈夫よ。アミはどうするの?」
「私は、負傷してる人がいないかまた探しに行ってくるよ、後円盤落下から逃げれない人がいないかも探してくる」
「分かった。気を付けてね」
「うん」
周りを見ながら円盤の方に近づいて行く。けど、どこにも敵しかおらず、諦めて帰ろうと思った瞬間、円盤が落下を開始。
「作戦はうまくいっているみたいだね」
思わず私はつぶやく。奈波の言っていた、文の作戦通りだ。しかし、そんな中、何か空の円盤に向かって飛んでいく光が二筋見えた。それが円盤に到達すると、一瞬にして、円盤は粉々になってしまった。
「こ、これじゃあ、作戦失敗かな。と、とりあえず逃げようかな」
逃げる先は、戦艦。みんなそこに集まるはず。だから! 数歩で着いたけど、皆大丈夫かな? 人の大きさに戻って、周りを見渡す。何人も戻ってきているのが分かった。と言うところでタイムリミット、目が覚めた。




