いざ、神々の集まりに
冥界の王ハデスは、多分社交的になったと思われる。悪役令嬢キャサリンは手ごたえを感じている。
「神々の集まりに……私は大丈夫かな?」弱気のハデス。
「何を言っているの? 大丈夫ですよ!」キャサリンは笑顔である。
キャサリンの目的は、女神アフロディーテに会って話をいろいろしたいということ。
けれども、悪役令嬢キャサリンは、前世と生前の記憶については何一つわからないままであった。
「さて、行こうか。キャサリン」
「はい、ハデス様」
二人は冥界からフッと消え、神々の世界に一瞬で到着した。しかし、ハデスを見た神々の様子がおかしい。ざわざわとする。
「冥界の王ハデスがどうしてここに!?」
「何しに来たのだ!?」
「いや、待て! 横にいるのは、あの悪役令嬢キャサリン?!」
神々が騒々しい中、キャサリンはこう大声で言った。
「私は前世と生前の記憶について聞きたくて来ました! 女神アフロディーテ様はどこにいますか!?」
「私なら、ここにいます。お久しぶりですね、キャサリンさん」女神アフロディーテがフッと二人の前に現れた。
「……! アフロディーテ様、聞きたいことがあります」
「いいですよ? 言ってみてください?」女神アフロディーテの笑みは優しい。
続く