最後の質問
第四章開幕です!
ここから盛り上げるつもりです!
その日の夕食には笑顔が戻っていた。
もちろん皆、無理をしている。
それでも、少しずつ今を乗り切ろうとしていた。
肉じゃがは、評判がよくヴァレリも嬉しそうにしていた。
湊は、その肉じゃがを倉庫へと持っていく。
後ろに気配を感じていたが、無視して倉庫へと入っていった。
由紀奈はベッドでうずくまっていた。
「夕飯だ」
そういって、机に置く。
「ここってトイレ無いの?」
突然由紀奈がそんなことを聞く。
湊も、ただ忘れていた。
机もあり椅子もあり、ベッドもあり苦労しないと思っていたが、見落としがあった。
「すまない、忘れていた」
「まぁ、今はいいわ」
そう言って由紀奈は態勢を変えて、ベッドに座る。
「もうさ、全部話すからここで話していい?」
「今日で終わるから、椅子に座れ」
由紀奈は湊の言葉に少し悩み、
「湊は嘘はつかないと信じてる」
「拷問してくる相手に言う言葉ではないだろう」
「そうね」
由紀奈は少し嬉しそうに、ベッドを立ち上がる。
湊の拷問がかなりこたえていたらしい。
「さ、早く終わらせて」
そう言って椅子に座る。
湊はベルトを締める。
「傀儡子の名前は何だ」
「ヘンリー・エースよ」
「なぜ俺を殺そうとした」
「前言った通りよ、貴方頭が働きそうだから邪魔になるかもしれない。だから狙った」
「アグナは騎士だからか?」
「えぇ」
と、すんなり終わった。
前のように腹を殴ったり、前のように爪をはいだりされずに終わった。
「終わりなら、ベルト取ってほしんだけど」
湊は無言でベルトを外す。
「本当に正直に言ったら、終わるのね。なんでわかるの?」
「由紀奈は典型的だ。嘘をついている時は瞬きが多くなる」
由紀奈は笑った。
笑顔を見せた。
「なんだ、私が馬鹿なだけじゃん」
そして、全てのベルトを外す。
由紀奈は立って伸びる。
湊も立つ。
由紀奈が何かを言おうとした時に、湊が由紀奈の首を絞める。
「ごめん」
そう一言だけ言って、由紀奈を締め落とした。
そして、ジャケットの中に忍ばせていた針に毒を塗って由紀奈の首に刺す。
由紀奈はもう起きる事がない。
起きる前に死んでいる。
針を抜き、肉じゃがの入った器を勢いよく地面に投げつける。
その音に反応し、アグナが倉庫に入ってくる。
「何の音だ」
アグナが見た光景は、由紀奈が倒れて、器が割れ肉じゃがもばらまかれている状況だ。
そこに湊の姿はなかった。
アグナは急いで、由紀奈に駆け寄る。
「おい!何があッ――」
湊はアグナを後ろから首の後ろに素手で強い衝撃を与えた。
アグナはそれでも少し意識があった。
後ろを振り向いていると、湊はアグナの剣を取る。
そして奪った剣で心臓部分を刺した。
アグナは由紀奈の隣で血を流しながら死んでいった。
アグナの服に倉庫の鍵を入れる。
アグナから剣を抜き、由紀奈にも刺した。
由紀奈に刺したまま、湊は倉庫を出て行った。




