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残酷な世界のいたずら。  作者: 紗厘
第三章 ~一難去って~
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苦しみの始まりを

 湊は、由紀奈を担ぎ上げ自室を出る。

 廊下を歩くが誰ともすれ違う事がない。

 皆、部屋で寝たりしているのだろう。

 外に出て、森の方へと歩いていく。

 歩いていると池が見える。

 そこは蛍もいて、水もきれいで、星も良く見えるきれいな場所だ。


「ここを綺麗だと純粋に思える事はもうないだろうな」


 そう呟きながら、その近くにある倉庫の前に立つ。


 外見は木で出来ているが実際、中はコンクリートになっている。

 鍵も無駄に頑丈にできていて、力ずくではなかなか開かない。

 今は中には椅子や机などの家具ばかりだが、昔は金庫などを置いていた。

 鍵が無駄に頑丈なのはその名残だろう。


 実際に開けてみると、椅子や机、ベッドやクローゼットもあり生活できないことも無い状況だった。

 工具やナイフなどもあり、それは湊が外へと出した。


 湊は、由紀奈を床に寝かせベッドを角の方へ運ぶ。

 由紀奈を抱え、そこへ由紀奈を寝かせる。

 椅子を一つ外へ出し、工具を使いながら作業を始める。

 椅子の肘と前足、背板にビスを使いながらベルトを取り付ける。

 工具の中に電動ドリルがあった。

 バッテリーをセットすると動く。


「ラッキーだな」


 なんて言葉をこぼしながら作業をする。


中に入り、ベッドと反対の壁に電動ドリルで穴をあける。

そこに、加工した椅子をセットして、ビスで止める。

最後の一本の途中で電動ドリルが動かなくなる。


「バッテリーが切れたか。ま、此処まで動いてくれたことが奇跡だろうな」


 そう言って、ドライバーを持ってきて手で無理やり止めた。

 それで、倉庫から出てカギを閉める。

 もう日が昇っていた。

屋敷に戻り、自室へ行きベッドに倒れこんだ。

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