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初めての小説投稿です。
投稿は1月ですが、クリスマスのお話です。
心が温かくなるようなお話を目指しました。
12月24日
クリスマスイブの日。
(・・・気分わりぃ)
華やかな街中を人々が行きかう中、ぽつんとその様子を見守っている少年がいました。
その少年の表情はむっすりとしており、街のキラキラとした雰囲気に合っていませんでした。
(なにがクリスマスだ・・・日本人って能天気なやつらばっかだな・・・)
どうやら少年は初めて日本の地に訪れた客人のようです。
道路脇に植え付けられた街路樹にオーナメントや色鮮やかなイルミネーションが飾られていたり、プレゼントを買うために寒い街中を歩く人々の様子に呆れてしまっていました。
はぁと白い息を零しマフラーを口元までもっていくと異国の少年は歩き出しました。
本当は幼馴染の少女と少女の祖父と一緒に日本にやってきたのです。
初めての異国の地にテンションが上がった少女は現在祖父と共に観光しているところです。
少女の興奮に付き合っていたらいつまでも連れまわされると思い、少年は一人で街中を歩くことにしたのです。
しかし、街中が思ったよりも華やかだったので大人しく宿泊先のところでこもっていればよかったと彼は後悔していました。
(・・・クリスマスなんて嫌いだ)
少年はクリスマスを嫌っていました。
この日が近づくと幼馴染の少女や周りの同年代の子供たちは浮足立って「楽しみだね」と心待ちにしていますが、少年はただ不機嫌になってゆくだけでした。
周りの子供たちに馴染むことができず、ただ早くこの日が去ることを願うばかりでした。
少年はひたすら歩きました。
いつしか雑踏を抜け、喧噪が遠くなっていました。
小さな公園にたどり着きました。公園内には誰もいなかったので、とても静かでした。
この公園を抜ければ少女との待ち合わせ場所に早くたどり着きます。
そう思った少年は公園を早足で通り抜けようとしました。
――コツン
(なんだ?)
少年の灰色の頭の後ろに小さな衝撃がありました。
柔らかい衝撃に少年は振り返りました。
しかし、なにもありませんでした。近くには誰もいませんでした。
気のせいかと思った少年はふとなにげなく足元に目線を落としました。
白い紙飛行機が地面に転がっていました。
(・・・これか?どこからか飛んできたのか?)
少年はかがんで紙飛行機を拾い上げました。それはとても上手に折られていました。
どこから飛んできたのでしょう。
立ち上がりながら少年はぐるりと目線を上にしながら周囲を見渡しました。
とある人影と目があいました。
公園の近くの一軒家。黒い屋根とレンガ調の壁が特徴的です。
その人影は二階部分の空いた窓から少年の方へ顔を覗き込んでいました。
(・・・あいつか?)
少年は紙飛行機を返そうと思い、その一軒家へ足を向けました。




