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貸してください
「お仕着せ企画」参加作品へのアンサーストーリーです
椿の鼻緒をすげた可愛い黒塗りの下駄を履いて、おちよは雨上がりのぬかるみをゆく。泥よけの爪革も子供サイズで可愛らしい。帯から覗く根付の鈴がチリチリと賑やかな音で弾む。
「貸してください」
低い男性の声がした。
「その鈴、貸してください」
銀杏の陰からすんなりとした白い手が伸びている。美しいが大きな手。
鈴音は庭の銀杏に登った。代々住んだこの家とのお別れに。
「お陰様で今日まで枯れずに護れました」
低い男性の声がして、膝にチリンと根付が落ちた。
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原作はこちら
梅ヶ谷駅物語
あなたにお礼を伝えたく
作者:瑞月風花
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