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ベイビーゾンビ  作者: 林広正
53/131

53、


 家を出てすぐに携帯電話の時計を確認した。六時五十分。ちょうどいい時間だと思う。おじさんの家に八時には着く計算だ。

 どこに、いくの?

 普通に会話をする妹を、僕は見つめる。普通の一歳児は、人間だって会話をできるレベルじゃない。単語を並べて意思の疎通ができる子なんて稀だ。一方的に意思を伝えることが精一杯だと思う。二歳に近付けば早い子なら会話を覚えるけれど、妹はゾンビだ。いくら頭がいいとはいえ、だいぶ前からゾンビ語を理解していたとはいえ、日本語の聞き取りや読み取りができていたとはいえ、喋れるようになるにはゾンビ菌が支配している身体を意のままに動かす必要がある。それが最大の難関だった。子供である僕は諦めていた。もう少し大人になってからでも間に合う。外の世界に出れば、あっという間に覚えられるだろうと過信していた。

 どこって・・・・ そんなのも分からずについてきたの?

 残念だけど僕はまだ日本語は喋れない。それでも必死に話そうと試みている。僕の心の中では立派な日本語に聞こえているけれど、僕の耳にはやっぱりゾンビ語のままだ。

 おニイちゃんひとりだと、心配だから。だいたいの、予想はついてるよ。

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