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新たな作戦

 しばらくして、前線の本体から伝令が来ると、私はマーク中隊長に呼び出される。天幕の中には、いつものように、マーク中隊長とその右腕と呼ばれるエレン小隊長が待っていた


「前線に本国から援軍が到着した。そうなると、この前哨基地の意味合いが変わってくる。敵軍が背後からの強襲することを監視する必用がなくなり、また援軍が来たことにより、前線では食料の備蓄に問題が出てきた」

「つまり、今度は…私達が工作員になれと?」

「ふむ。流石だなセーラ小隊長。話が早くて助かる」


 恐らく…この会議のために事前にテーブルに置かれた地図のある一点を指差す。


「ナーブール村でしょうか?」



 兎に角、セーラ小隊は出発する。

 森林の中にある前哨基地には、移動手段と呼べるものは何もない。つまり、敵国内のナーブール村に行くのも徒歩となる。帰りは、途中まで奪った馬を使うのも良いかも知れないが。


 自国の前線を維持するためには、膨大な食料を必用とする。ならば、ジッとしていないで、前線を追い上げ、とっとと敵国内へ進軍しろと言いたいのだが、簡単な話ではないらしい。


 我がセーラ小隊の作戦は、敵軍の食料補給拠点の一つであるナーブール村を壊滅させることである。


 31名の小隊で、敵軍の重要拠点を落とすことが可能なのか? 恐らく大隊規模の兵士が常駐しているはずだ。無理に決まっている。ならば、何故にそんな無茶苦茶な命令を出すのか?


 前哨基地の兵士に、前線へ合流して欲しくないのだろう。捨て駒のように扱われた実績がある兵士が、捨て駒の扱いが明るみになり、前線へ合流すれば士気が下がるのが目に見えている。また援軍が増え、前哨基地を維持する物資も資金もない。だから壊滅が理解っていても特攻させ、敵の重要拠点を攻撃することで、物理的には微々たる被害だが、前線を超えて攻撃されたのだ、精神的にはかなりの動揺を与えるられる。


 まぁ、万に一つ、食料補給拠点を落とすことができればラッキー程度にしか考えていないのだろう。


 定点監視というパッとしない作戦から、敵重要拠点の強襲という、傭兵としては、花形ではないにしろ、そこそこの仕事だ。死地に向かう小隊の士気は高い。まぁ、ナーブール村に到着し、偵察に行けば、あまりの敵の多さに士気は下がると思うけど。そもそも、敵重要拠点と言っているのだ、少数のはずがないだろうに…。流石に気づけよと、ため息が出る。


 と、普通ならば、ここまで考えれば十分なのだが。私は負け戦などする気はない。


 兵士は全員その場で打ち首。ナーブール村の男も処刑。若い女たちは…小隊の性の捌け口になってもらう。建物は焼き払い、物資は持ち帰られるだけ持ち帰る。私の破壊と混沌を愛する魂が、先程から、「ヒャッハァァァァァ!!!」と叫んでいる。


 さて、我が小隊の切り札となる…例の人外が、襲ってくる時間になる前に、本日の野営地を決めなければ。一日歩いても、森林から抜け出せないのだ。やはりただの森林ではなく、大森林と名前を帰るべきだ。


「よし、ここを本日の野営地点とする」アモット分隊長とバート分隊長に伝える。


「携帯用の要石を周囲に設置。必ず二人人組で確認しながら設置すること」とアモット分隊長。


「野営の準備当番、見張りの当番を確認!! 見張り当番は、天幕を設置して直ぐに就寝しろ!!」とバート分隊長も的確な指示を出す。


「お前らの中で、狩りの得意な奴はいるか?」弓を用意して、全員に聞くが、返事は返って来なかった。


(おい、31名分の食材を一人で狩れと?)

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