襲われた盗賊団
逃亡したフレーダ男爵よりも、オーデルの荘園を維持する方が重要だった。しかし、主のいない荘園は、小都市を管理する子爵により没収され、バーテンダーは追い詰められていた。
「はっはは…。一体、誰なんですかっ!? 私に、何の恨みがあるのですかっ!?」
バーテンダーは、オーデルのゴロツキ共を片っ端から、殺害していた。そして、6人目を殺した時、違和感を感じた。
「誰かを庇っていた?」
バーテンダーは、殺した男の頭部を切断し、また次のゴロツキを襲った。
「これを見なさい。これは何処の組織ですか?」
「ひっ!! こ、こいつは…」
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「なにものかにおそわれてりゅ?」[何者かに襲われてる?]
「はい。どうやら例の…死の標的関連らしいんですよ。それで…ボスに相談があります。どうか、俺達に…この街から逃げる許可をください!!」
「だめでしゅ。しになしゃい」[駄目です。死になさい]
まるで死刑宣告されたような顔になった盗賊団『荒野の墓』のメンバー。そして、ボスのエルゼは、「だから言ったろ?」と、まるで結果を知っていたかのように、そのメンバーの肩を叩いた。
そして、二週間後には、盗賊団『荒野の墓』は、オーデルから消えたのだ。
「なかなかやりましゅね」[中々やりましゅね]
だが、流石は、操り人形の神具だ。誰一人として、私の名前を口にする者はいなかったようだ。
さらに、二週間後に、私が目覚めた時、目の前にはバーテンダーの格好をした男が座っていた。
「おはよう。お嬢さん。もうね藁にもすがる思いなのだよ。こんな小さな子どもにまで、手を出すほど、私は追い詰められているのさ」
足が届かない高い椅子に座らせられていた。特に手足は縛られていない。ボディチェックもしていないのか、お腹と太ももには幾つかの小道具がそのまま残されたいた。
場所は自宅の居間だ。周囲を見回すと、頭部が切断された父親のライズと、手足を縛られ猿轡で口をふさがれているラークとレイナがいた。
「荒野の墓のバカどもが、フレーダ荘園から盗んだ金貨を湯水のように、ジャバジャバと使っていたのは知っている。しかし、どうにも…計算が合わないのです。少なく見積もっても、残り金貨600いや700枚はあるはずなのですよ」
「げーむのじかんでしゅ」[ゲームの時間です]
携帯用発光玉をバーテンダーに投げつけると、自分の部屋に逃げ込みドアの鍵をかけた。そして、ベッドの下に潜り込み、自作の非常用の抜け道を通り、外に脱出した。
幼女の短い足で必死に走る。目指す場所は、茨がひしめき合う獣道のトンネルだ。
その手前にあるトラップ群を自爆しないように通り過ぎる。背後にはバーテンダーの気配が迫る。
足に強烈な痛みが走り、前のめりに倒れる。見れば、ふくらはぎにアイスピックが刺さっている。




