序盤で内容を把握させる
小説でも漫画でも、人が「面白い」「先を読みたい」と判断するのは、最初の数ページです。ここが面白くないと、読者はすぐにページを閉じてしまい、読むのをやめてしまいます。
どんなに内容が面白い話でも、読者がいなければ意味がありません。最初のつかみというのは、かなり重要なことなのです。
漫画やアニメを見ているとわかると思いますが、その漫画やアニメで「どんな話なのか」というのは、第一話を見ればわかると思います。二話、三話と見なければどういう話なのか分からない、という話はあまりないでしょう。
小説においても、あらすじ以外に、最初に「この話はこういう話である」ということを読者に伝える必要があります。
推理小説では、「とにかく最初に死体を出せ」と言われます。死体が出てくれば事件になりますし、そこから推理も始められます。
同じように、物語の核心となるシステムを早い段階で出しておくことで、読者に自分の小説の世界観へすぐさま入り込ませることができます。
例えば異世界物やゲーム関係の話であれば、さっさと異世界に飛び込ませたり、ゲームを開始してしまたほうがよいでしょう。
学園物であれば、主要人物は早めに登場させ、性格や話し方などを読者に印象付けた方がいいでしょう。
他にも、能力物であれば、最初からその能力を使って戦闘なりイベントなりを起こしてしまい、能力についての詳細はおいおい説明していく、といったような方法を取るとよいと思います。
ただ、以前の話しにもあった通り、小説は設定資料集ではありませんから、始まってすぐに世界観を延々と地の文で説明してしまうと、読者は途中で飽きて読んでくれなくなります。
最重要なシステムは早めに提示しておく必要がありますが、すぐには使わないその世界での歴史や過去の出来事の説明は、必要な時に説明すればよいでしょう。
続きを読んでもらえるか、読者が付いてきてこれるかどうかは、最初の話で決まってしまいます。
スタートダッシュをかけるように、特に最初の話については気合を入れて書くようにしましょう。




