登場人物の人数と会話対象
長編小説ともなると、登場人物の数もどんどんと増えてきます。
もちろん登場人物が少ない長編、というものもありますが、展開としては新しい登場人物をどんどん出していった方が、いろいろな話を作りやすいでしょう。
しかし、登場人物が増えれば増えるほど、人物の管理が難しくなります。
性格、口癖、他人に対する話し方、行動の仕方など、増えれば増えるほどキャラの書き分けが難しくなります。
登場人物が増えた場合、ある一場面でどの程度の登場人物が出ているのか、ということには注意しなければなりません。一場面での登場人物の数が多くなると、誰がしゃべっているのかわかりにくくなるためです。
例えば、一対一で話しているのであれば、会話文が続いていてもわかりやすいのですが、十人も喋っているとなれば、地の文で解説を入れなければわかりづらくなり、地の文が多くなるとテンポが悪くなります。
慣れてないうちは、一場面での登場人物は二人から三人くらいにし、誰が話しているか明確にした方がよいでしょう。
三人以上で会話文が続くと、キャラのセリフ回しがしっかりしていなければわかりにくくなりますので、地の文をうまく使う必要があります。
四人以上にしゃべらせる場合、会話文によって文章がごちゃごちゃにならないようにする必要があります。
多人数で会話させる場合、視点を一人定め、他の人と一対一で次々と会話する、といったやり方にすると、少しはわかりやすくなると思います。
例えばAさん、Bさん、Cさん、Dさんという登場人物がいたとして、最初はAさんとBさんがしばらく一対一で会話し、途中でCさんが入ってAさんと一対一でしばらく会話、そしてDさんが話に入ってAさんと一対一で会話する、といった感じです。
途中でBさんとCさんが一対一で会話する、といった場面も必要となると思いますが、ここら辺は地の文でわかりやすくしましょう。
会話文は小説の中でも登場人物が動く部分のため、書くときには何も考えずにどんどん話を進めがちです。
特に会話文が集中するところでは、誰が話しているかを明確にするようにしましょう。
最初は少人数から、慣れてきたら多人数で挑戦してみるとよいと思います。




