表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
78/150

地の文でウソを書かない

 小説を書く上で、少しは小説も読んでおかなければと、時々ブックオフなどで面白そうな本を漁って読むことがあります。

 もともと本を読むのはあまり好きじゃなかったのですが、それでも面白い小説というのは、読んでいくうちにどんどん続きが気になり、はまってしまうものです。


 大体あとがき、解説までしっかり読むのですが、その中で気になった一文がありました。


「本作では、地の文のなかに真実ではない記述があるという、ミステリーとしては大変基本的なルール違反をしている部分があります」(R.P.G./宮部みゆき あとがきより)


 当たり前といえば当たり前なのですが、「地の文」というのは、読者が小説を読むうえで手がかりとなるものですから、ウソの記述があっては困るわけです(ちなみに宮部さんは、R.P.G.の作品中では確信犯でやっているとのこと)。


 作品によっては、本文中の出来事をごまかして、読者に誤認識ミスリードさせ、後で驚かせるという手法を取りたいものもあるでしょうが、地の文では真実でないことを書いてしまうと、読者が混乱してしまうのです。

 もしそういう記述があったなら、後で「それがどういう意味なのか」というフォローをする必要があります。ただ、なかなか矛盾を解決する物語に修正するのは難しいものです。


 じゃあ、どうすればいいのか。

 例えば、「地の文でウソを書いてはいけない」とは言っていますが、それを登場人物の考えを述べている、ということにすれば、別に「ウソは書いてない」ことになるのではないかと思います。それが真実でなくても、単に登場人物の考え違い、ということにすればよいのですから。

 あるいは、正確な情報を伏せ、あやふやにしてしまう、あるいは勘違いさせるような書き方にする、という方法もあります。

 

 つまり、ウソの情報が読者の頭に入ってきたことを登場人物のせいにする、あるいは読者の思い込みのせいにする、というやり方です。

 文字だけの情報ですから、いかに「ウソを言わずに読者をだますか」ということを考えることが、おもしろい作品を作るためには必要になってくるのではないかと思います。


 読者に情報を与える場としての地の文にウソのことを書くことはできませんが、ウソは必要になってくることもあります。

 いろんなテクニックを使って、「読者をだます」文章が作れるようになりたいものです。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
このランキングタグは表示できません。
ランキングタグに使用できない文字列が含まれるため、非表示にしています。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ