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VRMMO問題4:ゲームバランスは大丈夫か?

「多人数参加型のゲームである以上、基本的には不公平は許されません。あらゆるプレイヤーがバランスよく楽しくプレイできるゲームバランスにしなければいけません」

「小説におけるゲームバランスとはつまり、主人公の周りだけ上手くいくようじゃダメだということです。多くの人がプレイしている以上、上手くやっている人は必ず他にもいるはずです」(ベギンレイムさん活動報告より)


 VRMMORPG作品であれば面白いゲームを作る、というのは大切な要素ですが、さらに考えなければいけないのはゲームバランスです。

 モバゲーなどのアプリでゲームをやったことがある人はわかると思いますが、ゲームを始めたばかりなのにやたらステータスが高いプレイヤーを何人か見ることがあると思います。

 稼働直後ですら結構な人数で、「どうやってステータス上げたの?」と思う人が出現するわけですが、大好評稼働中で何十万人もプレイするようになった頃には、初心者とは天と地の差があるほどステータス差が広がってしまうわけです。


 ゲーム世界では、プレイヤーによってどうしても格差が生まれます。

 学生なら、学校から帰って親から決められた時間だけしかプレイできない、といった時間制限がありますし、社会人ならなおさら、忙しくてできない、という人もいるでしょう。逆に、一日中ゲームをしている人なら、どんどんレベルが上がっていくのではないかと思います。

 ほかにも、課金でアイテムが手に入るゲームなら、課金具合によっても差が生まれてきます。

 やりこみ具合によって差が生まれる分については、プレイヤー次第ですから、それは仕方ないものです。


 これらの格差というのは、ゲームシステム上で平等対等な条件によっておこるものです。ですから、ほかのプレイヤーも、ステータスの高いプレイヤーと同じ行動ができたのなら、同じようなステータスになると思います。もちろん、期間限定アイテムの有無で多少変わってくることもありますので、一概には言えません。


 VRMMORPGについても、多人数で行うゲームである以上は、ゲームシステム上では不公平があってはいけません。必ず、機会はすべてのプレイヤーに均等に与えられるべきです。

 もちろん、ランダム性によって有利不利になることはありますが、それも「機会」は均等でなければならないのです。

 ということは、主人公キャラが強くなるためには、ほかのプレイヤーと同様、地道にレベル上げしていくなりアイテムをどんどん手に入れるなりする努力が必要となります。

 異世界物でよく見られるような、いきなり主人公が最強レベルになって敵をガンガンなぎ倒す……というのは、ほかのプレイヤーに対して不公平になってしまいます(とあるゲームではいきなりプレイヤーが超高レベルから始まるモードもありますが、あれはパロディーモードですからね)。


 ゲームシステムで平等である以上、いきなり主人公が最強状態になる、というのは、よほどの説得力がある説明がなければやってはいけないことであり、仮にそのようになってしまった場合、確実に運営やほかのプレイヤーに目をつけられることになります。

 一応、VRMMORPGにおいて、チート能力を身に着ける可能性を挙げておきます。


・運営側の手違いにより、ステータスが異常な状態になってしまう。

・ソフト側の不備、あるいは運営とは関係ない第三者によって送られたソフトにより、ステータスが異常な状態になってしまう

・ゲーム内のバグにより、通常では入れない場所に入れるなどして、強力なアイテムが手に入る

・ゲーム内の登場人物が、どこから手に入れたのかわからないアイテムを渡してくる


 もちろん、筆者のアイデアによって、そういう状態を作り上げることは可能だと思います。

 ですが、仮に主人公のステータスが異常になった場合、それを運営側が見逃すことはしないでしょう。

 こうなった場合、運営側がそのプレイヤーの存在を隠す(運営側のミスを隠すため、あるいはその能力によってゲーム内の異常を取り除くのに協力してもらうため)か、主人公側が隠す、あるいは運営側にはばれていて、そこからなんとか逃れる、といったような状態にしなければなりません。通常、異常なデータのアカウントは、すぐに削除されてしまうのです。


 そういうややこしいことを考えたくなければ、やはり主人公には地道に強くなってもらうしかありません。

 ただ、やはりそこは主人公ですから、何らかのアドバンテージは得ていてもおかしくないでしょう。

 例えば、『ソードアートオンライン』の主人公キリトはβテストプレイヤーであるため、ゲームのマップなどをある程度把握している、という設定があります。

 つまり、情報アドバンテージにより、効率よくレベルを上げたり、アイテムを集めたりできる、ということぐらいは組み込めるのではないかと思います。

 あるいは、ほかの有識なプレイヤーと手を組むことにより、冒険を有利に進めることができる、ということもできます。


 主人公が努力で強くなっていく一方では、先ほどのアプリの話にもあった通り、主人公以外でもゲームに熱心になって強くなっているプレイヤーもたくさんいるはずです。

 そのプレイヤーは敵になることもありますし、味方になることもあるでしょう。

 それらの登場人物をうまく使うことによって、物語を展開していくこともできます。


 ゲームバランスはゲームの命。これが崩れるとクソゲーと呼ばれ、人気なんかでなくなります。

 どのようにゲームバランスを保つか、というのも、筆者の腕の見せ所でしょう。後半のパワーインフレをどうするか、とか。

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