VRMMO問題2:現実社会はVRがゲームに適応されるような社会なのか?
「(VRは)まさに夢の様な技術です。しかし、ここで勘が良い人は気づいたと思いますが、そう、この夢のような技術。
ネットゲームという枠に収まらないのではないか?」(ベギンレイムさんの活動報告より)
小説で読者を戸惑わせる要因の一つに、「時代相違」「時代錯誤」というものがあげられるのではないかと思います。
ある時代、ある設定の中に、その時代や設定にそぐわない技術があったり、登場人物がその時代にそぐわない行動をしていたりすると、読者は違和感を覚えます。
極端な話をすると、江戸時代に何故か電子レンジが使われていた、みたいな話です。
もちろん、「時代相違」を狙ってやっている小説はそれでいいのでしょうが、通常ある時代設定がされていたのであれば、読者はその時代に合わせた風景や技術、人物、建物などを想像するでしょう。
それが、突然その時代にそぐわないものが出てくれば、「あれ、今どこの話をしてるんだっけ?」となってしまうのではないかと思います。
さて、話はVRMMORPGの話になりますが、バーチャルリアリティーゲームが、本当にゲーム世界が現実とほとんど変わらないような感覚になるなら、それはかなり進んだ技術となります。
もしそういう技術がゲームに応用されている世界なら、すでに医療や軍事、情報化技術に応用されているはずで、登場人物の現実世界の建物というものも、それなりに未来的なものになっているはずです(ここまでベギンレイムさんの活動報告より)。
ということは、ゲーム発売に関しても、普通に店頭に並ぶとかではなく、少なくとも通信販売が当たり前、場合によってはそのVR技術によって注文できるようなシステムが存在するのではないかと思われます。
そんな未来ですから、使用するハードもかなり未来的なものになるはず。ファミコンのようなものを準備する必要なく、例えば薄い眼鏡型の装置であったり、脳内に埋め込まれていたりといった、既存のハードでは考えられないようなコンパクトなものになっているのではないかと思います(実際眼鏡型のハードは、様々なマンガやアニメで見られます)。
人間関係だって、ただ学校の友達ばかりでなく、遠方の、もしかすると海外の友達すらたくさんいる状態が容易にできるような世界かもしれません。
VRMMORPG小説のリアル世界を描くということは、「未来を創る」ということなのです。それは現実可能か不可能かはともかく、だれも想像できないような世界なのではないかと思います。
それも、ほかのアニメなどで見られる、いかにも「未来っ!」というような絵とは違った、自分だけの「未来想像図」を、読者に描かせる必要があります。
そういうところまで設定するのは確かに難しいと思いますし、読者にそのように想像させる文章力を磨くのも難しいと思います。
だから、筆者たちは「リアルな世界」を詳細に書くことを諦め、「ゲーム世界」で面白い話を展開しようと考えているのではないかと思います。
しかし、その「ゲーム世界」にも問題がたくさんあるのです……。




