VRMMO問題1:登場人物のリアルの生活はどうなっているのか?
ここ「小説家になろう」では、たくさんの人がVRMMORPGを題材とした作品を書いています。
上位作品が多い上に読者も多い。極端に言えば、あらすじやタグにVRMMORPGという言葉を入れるだけで、一定の読者は確保できるほどです。
しかしながら、ほとんど飽和状態と言ってもいいようなほど数あるVRMMORPG物、本当にしっかりとかけている作品は数少ないようです。
いったいどんな問題があるのでしょうか。しばらくはこれについていろいろと考察していきたいと思います。
なお、VRMMORPGみたいな作品があんまり好きじゃない人もいると思うので、そういう人は「VRMMO問題」とついたタイトルの記事は面白くないかもしれません。
なお、以下「VRMMO問題」シリーズに関しては、下記のページを参考、および引用しています。
<参考・引用ページ>
テンプレートに関して(ベギンレイムさんの活動報告)
http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/88780/blogkey/613559/
MMO及びゲーム関連作品に関する考察(ベギンレイムさんの活動報告)
http://mypage.syosetu.com/mypageblog/view/userid/88780/blogkey/614199/
登場人物たちは、VRMMORPG上では基本的にゲームの中で活動し、ゲームの中で物語が進行していきます。
読者にとっては、ゲーム世界だけで話が進行するならあまり違和感を覚えないかもしれませんが、登場人物にはゲームでの役割のほかに、リアルな生活があるはずです。いくら「リアリティ」があるとはいえ、そこは「バーチャル」な世界ですから。
では、登場人物は、リアル世界ではどう生活しているのでしょうか。
簡単なシミュレーションをするなら、今から48時間ほど、連続してゲームをプレイ(別にパソコンで小説を書き続ける、とかでもいいですが)するという方法があります。
その場から動かずにこれを達成しようとすると、いろんな障害があることがわかるでしょう。
・トイレはどうする?
・食事はどうする?
・睡眠はどうする?
・来客への対応はどうする?
・掃除や洗濯、お風呂はどうする?
・ゲーム内の環境に飽きてきたらどうする?
・学校や仕事はどうする?
・途中で停電することはないのか?
実際、ゲームをやっている間でも、一貫してゲームに集中するということはあまりないのではないかと思います。私なんか、せんべいかじりながらこの文章を書いています。
特に問題なのが生理現象で、デスゲームなんかでゲームから抜けられなくなったらその場から動けませんし、トイレもなんらかの方法で我慢するか、おもらししながらゲームしなければなりません。
簡易的なテンプレを貼るなら、
・ゲーム機から発せられる電磁波のようなもので、脳のみが活動でき、生存に必要な最低レベルまで生体活動が低下する
・ゲームに必要なエネルギーは、別の観点より供給される
・体感時間が異常に長いだけで、現実世界では大して時間が経っていない
・全世界的にコールドスリープ状態になっている
・ゲームをする装置を付けたまま活動が可能
・学校や仕事場がゲームの舞台、ゲームは授業や仕事の一環
といった設定を加えるだけで、これらの矛盾はある程度解消されるのではないかと思います。
「バーチャルリアリティ」なゲームである以上、リアル世界をおろそかにすることはできません。
そういうところを意識しながら話を進めることができるか。そこが、VRMMORPG小説の作者の腕の見せどころではないかと思います。




