短編は短距離走、長編はマラソン
私は飽きっぽくて計画性がないところがあるため、あまり長編はかけないような性格です。
一応長編だとか、ある程度のシリーズものだとかは書いていますが、大抵は途中で止まってしまったり、更新が遅かったりでなかなか進まないものです。
このように、書いてはすぐに別の作品を書きたくなる私にとっては、やはり「短編小説」や「ショートショート」と呼ばれるものがぴったりではないかと考えています。
さながら短編小説は陸上の短距離、長編小説は陸上の長距離やマラソンといった感じであり、陸上選手でも専門分野によって調整方法が違うように、小説でも短編と長編では書き方がかなり異なってきます。
短編小説は、短距離走のように一瞬の爆発力が必要となってきます。つまり、読者にとってすばやく理解してもらうこと、一瞬にして小説の世界に入ってもらうことが重要となります。
逆に、長編小説はスタミナ勝負です。話を長く続ける、読者に飽きさせない工夫が必要となってきます。
実は短編というものは意外と難しいものです。短い文章の中でうまく必要な情報を取り入れ、読者にすぐに理解させる文章力が必要となってくるからです。また、短い文章を冗長にせず、いかにコンパクトにまとめるか、という能力も必要になります。ですので、例えば物語の要約が苦手な人なんかは、短編のつもりで書いてもかなり長くなってしまうかもしれません。
ただ、前述のように、「とにかく完成させる」ということを目標にするためには、最終目標が見えやすく、そこに向かうまでの道のりが短い短編小説がやりやすいのではないかと考えています。
アイデアは思いつくけれども、それを文章化して、相手に伝えることはなかなか難しい。だからこそ、ショートショートや短編小説は、やりがいがあるものではないかと思います。
長編はその点ではやりやすいのではないかと思います。
設定や登場人物の人物像、舞台などは適宜必要に応じて出していけばよいので、無理に最初から飛ばす必要はありません。
しかしながら、話を進めるペースを誤ると、途中で話が詰まったり、後で不具合や矛盾点が多くなって収拾がつかなくなったりすることがあります。
また、長い文章になると目的が見えづらくなります。はっきりとした終わりはあったとしても、途中がなかなか書けない、ということは良くあるものです。
同じ小説の筆者でも、自分の性格やアイデアの量などで、得意なスタイルは違ってきます。
果たして自分はどちらが向いているのか。時にはそういうことも考えてみるとよいと思います。




