読みにくさを解消する
どんなにおもしろいアイデアでも、どんなに凄い文章力があっても、読みづらい文章であれば最後まで読んでもらえません。
読み専の人はわかるかもしれませんが、ぱっと開いたとき「あぁ、これは無いわ」と思って、中身も読まずにそのままブラウザバックしてしまう……ということがあるのではないかと思います。
読みづらいと思うのにも色々理由があります。例を挙げてみましょう。
・一字下げを行っていない
学校の作文でも当たり前のように行われている一字下げ。新しい段落になるときは一字下げるのが基本となっていますが、投稿されている小説を読むと、案外できていない人が結構いるようです。
それだけで、「あぁ、基本がなって無いなぁ」と思われてしまう可能性もあるので、新しい段落になったら一字下げる、というのは意識して行ったほうがいいでしょう。
高機能執筆フォームを使うと、自動的に一字下げしてくれる機能もあるので、使ってみるとよいと思います。
ただ、携帯から書くと、この一字下げがうまくできているか不安になることもあります。できれば、パソコンできちんと反映されているかチェックしたほうがいいですね。
・一文が長すぎる
例えばこの文章のように説明を延々と続けているにもかかわらず句読点がが全くない文章というものは読んでいて息切れを起こすばかりか読んだはいいが全然頭に入らず読者には疲労感だけが残ってしまいマイナスイメージしか残らないので途中で飛ばしたくなるのですがそれだと話がわからなくなってしまうので読者は混乱してしまいます。
上記の文章を口でしゃべろうとすると、完全に息切れしてしまいますよね。
句読点を適切に使うことで、より読みやすい文章になります。
どうしても一文が長くなりそうなときは、キリがいいところで句点を打ち、接続詞で文章をつなげるような形にするとよいでしょう。
・改行が少なすぎる
句読点があっても、それが続いた長い文章がずっと続くと、人間というのは読むのが面倒になって来るものです。
また、改行することで話題の転換を示すことができ、読者が理解しやすくなります。
ある程度話が進んだら、適度な改行を入れてみましょう。
・空行が少なすぎる
紙媒体縦書きの文章の場合、大きな場面転換などの区切りが無い限り、あまり空行は使われません(推理小説などを読んでみると、どれくらいの頻度で空行が使われているかわかるでしょう)。
しかし、ブラウザ横書きの場合、空行が無いと読むのがしんどくなってしまいます。実際、紙で読む場合とブラウザで読む場合で比べてみるとわかりますが、同じ空行改行数でも紙媒体だとそうでもないのに、ブラウザだと読みづらい、詰まって見えると感じると思います。
試しに、「仮想ケータイ表示」というものを使ってみてください。
ある程度改行、空行を入れたつもりでも、「うわ、読みにくっ!」と思うかもしれません。
文字の大きさや携帯の機種によっても違うでしょうが、大体携帯での表示はかなり空行を入れても詰まって見えるものです。
なんとなく読みにくいと感じたら、空行を増やしてみるとよいでしょう。
もちろん、紙媒体に印刷したり、どこかの賞に応募する場合は、空行は減らしたほうがよいです。
・台詞が続きすぎる
小説ではやはり台詞のやり取りというのが楽しみの一つなのですが、この台詞のやり取りも、あまりに長すぎると読みにくく感じます。
また、長くなればなるほど、誰がしゃべっているのかわかりにくくなります。
そういった場合は、台詞と台詞の間に、地の文で登場人物の行動や背景描写を入れてみるとよいと思います。
・地の文での説明が多すぎる
世界観や現在の状況の説明は、世界観に入り込ませるために必要なものです。
ですが、物語の最初からそのような説明が延々と続くと、読者は途中で飽きてしまいます。
また、最初に一気に説明してしまうと、読者がその設定を途中で忘れてしまうことがあります。
これを解消する手段として、二つほど考えて見ました。
1.説明を分散させる
つまり、物語を進行させるにつれて、少しずつ説明をはさんでいく、という方法です。
最初の説明は必要最低限にとどめておき、必要な場面で必要な説明を行っていくと、筆者にとっても物語の進行に集中できるのでは無いかと思います。
2.登場人物に説明させる。
「説明は登場人物にさせる」でも書きましたが、読者は台詞のほうが興味を持ちやすいものです。
ですから、必要な説明を登場人物にさせることによって、読者もその説明を覚えやすくなります。
・登場人物や専門的な用語にルビが振られていない
物語の登場人物や地名、用語というのは、始まってからずっと使っていくものなので、読者には覚えて愛着を持って欲しいと思うものです。
ですが、その読み方がわからないと、わからないままずっと話が進んでいくことになり、置いてけぼりを食らってしまいます。
簡単な漢字でもいろんな読み方をするものもありますから、登場時だけでもルビを振ってあげたほうがよいでしょう。
幸い、ルビを振る機能もありますから、しっかり利用しましょう。
・難しい単語が並びすぎている、硬い表現が多い
専門用語の多い話や、硬い文章が中心の小説なら別ですが、ライトノベル調なのに難しい単語や硬い表現ばかりの文章だと、読む側は疲れてしまいます。
とくにありがちなのが、なんでもかんでも漢字変換したり、覚えたてのちょっと難しい熟語を何度も使ったりするパターンです。
適度に開いたり、硬い表現をやわらかい表現にしたりすることで、ぐっと読みやすくなることがあります。
筆者は物語を知っていますから、自分の文章を読んだら理解できるのは当たり前です。
しかし、読者は初めて読むものですから、読みやすいかどうかというのはとても重要なポイントです。
読者の視点に立って、読みやすい文章を心がけましょう。




