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ボトムアップ方式のストーリー作成

 前回は最初にシステムや設定があって、それを元にしてストーリーを構築していく「トップダウン方式」のストーリー作成方法について説明しました。

 今回は物語の結末があり、それに向かってストーリーを構成していく、「ボトムアップ方式」についてです。


 ボトムアップ方式のストーリー作成では、先に結末が決まっていますので、必要な舞台や状況、登場人物と言ったものは比較的限られてきます。

 大切になるのは、やはり伏線の張り方でしょう。


 トップダウン方式だと、とりあえず伏線を張っておいて後で適当なエピソードで回収、ということができますが、ボトムアップ方式だとなかなかそうはいきません。

 結末に必要な伏線を張っていく途中で余計な伏線を張ってしまうと、物語が終わろうとしているのに伏線が回収できない、という事態が起こりえます。なので、伏線は必要最小限に抑える必要があります。


 また、物語を読者に理解させるために読者に与える情報についても、トップダウン方式とは異なります。

 トップダウン方式であれば、物語に必要な情報を小出しにしたり、必要なところで説明を行ったりすれば間に合うのですが、ボトムアップ方式だと必要な情報は最初に与えておかないと、説明する機会を失ってしまいます。


 このように、ボトムアップ方式のストーリー作成は案外色々と制限が出てきます。

 しかし、それでもやはり、ボトムアップ方式はトップダウン方式よりも作りやすいのではないかと思います。何故なら、「必要な情報量が少なくて済む」からです。

 長編向きのトップダウン方式では、いつどのような情報が必要になってくるか分かりませんから、登場人物の設定や現在の状況などを、なるべく詳しく作りこむ必要があります。

 一方で、短編向きのボトムアップ方式のストーリー作成は、物語の結末を理解させるために必要な情報さえ入っていれば、他の情報はあまり重要視されませんから、無理に設定を細かくする必要がなくなってくるわけです。


 もちろんボトムアップ方式で長編小説も書けるでしょうが(推理小説などが代表的)、とにかく最初から終わりが見えているというのが大きく、完結させやすいというのが特徴でしょう。


 小説を書き始めていきなりトップダウン方式で書くと、どうしても途中で挫折してしまいがちになりますので、とにかく書き上げるためにも、最初はボトムアップ方式で書いていくとよいのではないかと思います。

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