表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
俺は皇帝を辞めました~皇帝を辞めた俺は欲望のまま気の向くまま女とヤリながら生きていきます~  作者: エデンの園の魔界蛇


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

94/110

94 セリアの家に行ってみた



「ここが私の家です。どうぞ」



 セリアの家は古ぼけた小さな家だった。



「お邪魔します」



 中に入ると部屋は一つ。

 食事をするテーブルと二つのベッドがある。


 家具も古ぼけた物ばかりで小さな調理場が付いてるだけ。

 どう見ても貧しい生活を送っているようにしか思えない。


 そしてベッドの一つにはまだ5歳ぐらいの女の子が寝ていた。

 セリアと同じ黒髪にすみれ色の瞳だ。



「ごほっ! おねえちゃん、このおにいちゃんは誰?」


「このお兄ちゃんはお姉ちゃんのお友達よ」


「そうなんだ。ごほっ!」


「それよりルリアの薬が手に入ったから飲ませてあげるわ」


「うん」


「ハリーさんも座ってください。今、飲み物を用意しますから」


「うん、ありがとう」



 俺はセリアに言われた通りに椅子に座った。



 ここにはセリアと妹のルリアだけで生活してるのかな?



「ねえ、セリア。セリアたちは二人で生活してるの?」


「ええ。父はいますけど仕事でハルファ王国にいるんです。毎月生活費は送ってくれるけど微々たるもので。生活するのがやっとなので高い薬は買えなくて…」



 どこの国にも貧困者はいるけどセリアも苦労してるんだね。

 だからと言って泥棒していいというわけじゃないけど。



 ジルヴァニカ帝国にも貧困者はいる。

 俺が皇帝になってから他国より格段に貧困者は減ったと言われていた。


 だからジルヴァニカ帝国の国民は俺を「賢帝」と評価したのだ。

 セルシオにも俺のように国民から「賢帝」と呼ばれる存在になってほしい。  

 そしたらラッセンド宰相たちも俺が皇帝を辞めたこと認めてくれるだろうし。



「どうぞ。ヤギの乳です」


「ありがとう、セリア」



 俺が甘い声でお礼を言うとセリアの頬が赤くなる。

 そして慌てて俺から視線を外すとセリアは調理場でルリアに飲ませる薬を作り始める。



 ああ、早く自他共に認める立派な平民になって女とヤリまくる人生を謳歌したいなあ。

 いろんな女とヤったけどまだまだヤリ足りないもんね。



 セリアの後ろ姿を見ながら俺はそんなことを考えていた。







 その頃、ローゼン将軍はセラートで砂漠の旅に必要な物を買いながら準備を整えていた。



「ふむ、あとは西大陸の地図が必要だな。地図が売っている本屋は確かこっちにあるってさっき寄った店の者が言ってたな」



 ローゼン将軍は近道をしようと裏通りに入る。

 すると数人の黒服に覆面をつけた奴らがローゼン将軍を取り囲んだ。

 ローゼン将軍の目が鋭くなる。



「何か私に用事でもあるのか?」



 だが男たちは何も答えず剣を抜く。

 ローゼン将軍もそれを見て剣を抜いた。



れ」



 正面にいた覆面で顔を隠してはいるが赤い瞳の男が短く男たちに命令する。



 ガキーン!



 男の一人とローゼン将軍の剣がぶつかり派手に音を立てた。

 ローゼン将軍がその男を斬り捨てようとすると男はひらりとローゼン将軍の攻撃を避ける。



 これは素人の動きではないな。



 冷静にローゼン将軍は男たちの動きをみる。



「誰だか知らないが私をジルヴァニカのローゼンと知ってのことか!」



 ローゼン将軍は怒声を発するが男たちは無言で斬りかかってくる。

 だがローゼン将軍は的確に相手の攻撃を受け流す。


 しかし男たちもかなりの手練れのようでローゼン将軍が繰り出す攻撃をひらりと避ける。

 ローゼン将軍がいかに剣術や武術に優れていてもこの男たちのような手練れの者を複数人相手するのは分が悪い。

 剣を交えながらもローゼン将軍は男たちから逃げる隙を伺った。



「うわああ! 誰かあ! 来てくれえぇ!!」



 そこに偶然裏通りに入って来たと思われる男がローゼン将軍と黒服の男たちの戦いを見て腰を抜かして悲鳴を上げる。

 その声は表通りまで聞こえたらしく他の人間も裏通りの方に集まってくる。



「退け」



 赤い瞳の男が短く命令すると黒服の男たちはサッとその場からいなくなる。

 ローゼン将軍はその男たちが消えていった方向を睨みながら剣をしまった。



「あの男たちは何者だ? 私をジルヴァニカのローゼンと知って襲ってきたのか?」



 ここがジルヴァニカ帝国や中央大陸にある国だったらその可能性は高いがここは西大陸。

 こんな場所でローゼン将軍には自分が襲われる覚えはない。



「もし奴らが私個人を狙っているのならまた奴らの襲撃はあるだろう。用心しながら様子を見るか」



 そこへ警備の兵士がこちらに向かってくるのが見えたのでローゼン将軍もその場から姿を消した。

 他国の兵士に捕まる訳にはいかない。


 離れた場所まで移動したローゼン将軍は考える。

 あの黒服の謎の男たちのことも気になるが今はハリードルフを探すのが先決だ。



「とりあえず陛下を探す方が大切だ。やはり砂漠の一人旅は危険だし、西大陸の地図を手に入れたらどこかの隊商に荷物持ちでいいから雇ってもらうか」



 ローゼン将軍はそう呟きながら再び歩き出した。





評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ