表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
主人公が鈍感(←理由あり)過ぎて、全然進展しないじゃないか!  作者: true177
第五章 ゴールデンウィーク編(Why are you here?)

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

46/208

043 亮平編③ 深夜

本当にこの方言あっているんですかねえ?(作者にはわかりません)

 「亮平は寝ねぁーの?もう私は寝るげど」


 もうすぐ日付が変わる。亮平はまだ起きて本を読んでいた。


 「まだ寝ないから、先寝といてー」


 亮平には、やりたいことがまだ残っているので、寝たくはないのだ。


 「明日寝坊だげはしねぁーでよ」


 姉貴が部屋から出て行った。


 亮平がやりたいことは、読書の続きではない。念のためしばらく待ち、姉貴が戻て来ないのを確認してから行動を開始した。


 亮平は、自分の荷物を入れている鞄からパソコンを取り出す。去年祖父母にパソコンを使っているのを見つかって、帰る時まで没収された事があった。基本的に祖父母の家では、テレビと携

帯以外の電子機器は使用禁止で、テレビも見ていい時間が決まっている。深夜は使うことを禁止されているので、深夜アニメなどは見ることができない。


 音量を下げて見ようとしたこともあったが、その時は翌朝になぜかバレてその後はテレビを見るのを禁止された。あとで調べると、テレビには視聴履歴なるものがあるらしく、消すことができないため、ごまかせない。


 電子機器が禁止なのは「帰省中にまで電子機器を使うな」ということなので、姉貴には適用されない。


 前回姉貴に深夜アニメを見ているのを見られた時は黙っていてくれた(そのあとバレたが)からチクるとは思ってはいないが、気分しだいで態度を変えるかもしれない。


 充電プラグをコンセントに刺して、パソコンが最低限使える状態まで待つ。使えるようになるまでは読書をして待つことにした。


 しばらくして、ふとパソコンを見ると、電源ランプが緑に変わっていた。亮平は早速パソコンを起動する。いつも聞いている効果音とともに、立ち上がる。


 ホーム画面が開くと、すぐに「MILE」というアプリのボタンをダブルクリックする。「MILE」とは、いつでも使えるコミュニケーションアプリである。先日、ダウンロード数が一億を越えたとニュースが言っていた。


 「MILE」を起動させると、ホーム画面なの中の「未帆」の欄をクリックする。すると、メッセージ入力画面が出てくる。


 『亮平?まだ出れないの?』23:39


 未帆からはすでにメッセージが入っていた。


 (出れなかったら読めないから意味がないと思うけど)


 『澪ってそっちにいる?』23:58


 澪が未帆の方にいれば、昼前にみたあの女子は人違いだったという事になる。


 しばらく待っていると、既読の文字が着いた。


 『待たせておいて・・・・・・。澪なら、昨日の晩のうちに帰省しに言ったらしいけど。場所は亮平が帰省しているところの近くだったと思う』00:01


 (!!!)


 未帆からの情報によって、「あの女子は澪だったのでは?」という疑問が大きく膨らんでいく。


 (帰省先にまで会うと、落ち着かないからやめてほしいんだけどなぁ)


 『そもそも目的は雑談だったんじゃないの?亮平、どうしたの?』00:02 


 『ごめんごめん。何でもない』00:02


 『絶対なにかあると私は思うけど。なんとなく』00:03


 「そんなことないって」と打ち込もうとしたとき、不意に部屋の扉が開いた。


 「亮平、まだ起ぎで・・・・・・。パソコン・・・・・・」


 (なんで姉貴が起きてるんだよ!)


 姉貴は、今から三十分ほど前に寝たはず。


 「まだ寝てなかったの!?」


 「トイレさ行ぐべーど思ったら、まだ部屋の明がりがづいでだがら・・・・・・」


 『亮平、もしかして寝ちゃった?』00:05


 未帆に対しては「だから寝てたらメッセージが見れるわけないじゃん!」と突っ込みを入れつ

つ、姉貴がどうするのかを心配した。


 「大丈夫だがら。勝手には言わねぁーって。だども、もう寝でよ。これ以上したなら、まだ話が変わってぐるがら。」


 姉貴の気が変わったら困る。亮平は、「今日は非常事態のため終わる。理由はまた後で話すから」とだけ入力して、パソコンをしまった。


 「電気消しといでよー」


 また姉貴は部屋から出て行った。


 (帰省中に、ばったり澪と遭遇することがありませんように!)


 亮平は、心の中でそう願った。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
script?guid=on
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ