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久しぶりの投稿です。

楽しんでいただけたら嬉しいです。



チヅルとのデート兼親睦会を終えた竜は仁美達のいる旅館に戻った。


「どうだった!二人とも!特に竜!!」

アーシャが案の定最初に食いついてきた。

「楽しんできましたよ。アーシャさん」

「どうだった!竜は!ちゃんとエスコートしたの!」

アーシャ。落ち着きがない。後ろに控えている二人は苦笑を浮かべている。


「したよ。アーシャ。僕だってやる時はやるよ」

「本当かなぁ。竜って朴念人だし」

「尾行していてよく言うよ」

アーシャ、そして二人がピシッと固まる。

ビンゴのようだ。

「僕が気配を察せられないと思った?」

あまい。そう簡単には不覚はとらん。彼女達からは。


「どうだった?」

ちょっと考えていた三人。

「75点」

アーシャが代表として喋る。

「微妙!?」

僕の何がいけなかったのだろう。

「残りの25点は私達の嫉妬」

「おい」

私情挟まっているんじゃないですか!?


「大丈夫!問題なかったよ!」

笑顔のアーシャの雰囲気がどこか暗い。嫉妬のオーラというのはこういうことを言うのか。

「は、はあ。そうですか」

有無を言わさぬ少女の笑顔。

複数の女性を平等に接して、愛していくことに直面する問題だ。気をつけていかないと。

竜はアーシャ達の関係をより大切にしていかないと思った。


「でさ、私。気になったことがあるんだ」

「何が」

「ほら。二人を襲った偶然の攻撃だよ」

「そうです。私もそう思いました」

「はい。よくチヅルさんを御守りできましたねえ」


偶然の攻撃

言葉で表すのならば、竜達がデート中に起こった不可解な出来事のことを表していた。

ある時は調理中に使われていた包丁が手から離れて回転しながら竜に向かってきたり。

喧嘩をしていた男がバランスを崩して相手に向けるはずの拳を竜に向けてしまったり。

様々な出来事がデート中に起こった。どれも竜は回避したが、一歩間違えれば大怪我になりかねないものもあった。


「本当だよね」

「はい。不思議なくらいに当たりそうになりましたよねえ」

「でも、それをことごとく回避していた竜も竜だけどね」

アーシャの言葉に皆が笑う。

『竜よ。今日のデートでの出来事。あれには、殺気もなければ、お主らに対して憎しみといった感情もなかった』

竜乃心の声が突然竜に頭の中に響いてきた。

人に対して、人は必ず感情がある。

話し相手を喜ばしたければ、喜ばしたいという感情がある。

怒りたいと思えば、怒りの感情が。

そして殺したいと思えば、殺気が。

何かを行う時には、感情がある。

だが竜は何も感じなかった。

デート中に起こった不可解な攻撃には何も感じることができなかった。


『気をつけることじゃ。今度の敵は今までの奴らとは違うかもしれなん』

竜乃心の言葉に竜は、少しの不安を感じるのだった。


ヒロインも嫉妬している部分を書いてみました。

気づいた人はいるでしょうか?

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