プロローグ
プロローグ
目を瞑ると2ヶ月前の出来事が昨日のように頭の中に蘇ってくる。
サッカー部に所属していた僕、鈴木竜太は部活をおえて家に帰っている途中だった。
「ただいまーー」
一人暮らしで誰も居ない家に挨拶してしまった。高校から一人暮らしをしていた僕は、親に仕送りしてもらったお金でやりくりしていた。家に帰っても、連絡を取り合うような仲のいい女子や友達はいない。
(なんでだろう)
自分でもよくわからない。頭をそこそこ良い方だし、顔だって悪くはない。なのになんで。そんなことを考えつつも、ふとんに横になっているうちに寝てしまった。
ふと、目が覚めた。いつも通りだろうと、時計を触ろうとしたその瞬間、‘むに'っと柔らかい触り心地の良い何かが手に触れた。
「ああんっ」
女の子喘ぎ声がした。
「!?」
僕は驚いて飛び起きてしまった。
なんと、隣には綺麗な胸の大きな女の子が寝ていた。
「えっ、えええええええええーー!」
思わず叫んでしまった。
「ふぁぁぁっ」
女の子が起きたようだ。
「なんだ、もうおきちゃったの。」
「ど、ど、どうして君が僕の隣で寝ているの?そ、それにここはどこ?」
見覚えのない部屋で女の子が隣で寝ていたのだ。誰でもそういう反応をしてしまうだろう。
「ああ。驚かせてごめんね、君を呼んだのは、私のお父さんなんだ。」
「呼んだ?呼んだってどういうこと?」
「うーんとねぇ・・・」
その女の子は30分くらいかけて僕に教えてくれた。
要約すると、ここは魔法世界で、僕の隣で寝ていた女性のお父さんは魔王らしい。しかもそのお父さんが
近々その座は降りるらしい。そこでそのお父さん(魔王)よりも魔力のある者を次の魔王にしようというのだ。そこで調べた結果、僕は膨大な魔力の持ち主らしい。というわけで僕は次期魔王になるべくこの魔法世界(次よりは異世界と呼ぶ)に召喚されたのだ。
「分かった?」と笑顔で僕に問いかけてきた。
「事情は分かったけど、やっぱり元の世界に帰りたいよぉ。」少し涙目になりながら僕がいうと女の子は。
「うーん、それは多分むりだね。君を呼ぶために必要な材料がもうないから。」
「えっ、えーーーーーーーーー。じゃあ僕はこれからどうすればいいの。」僕は女の子ほ問い詰めた。
「魔王ねなればいいんだよ!」
そこから今に至るまでの道のりは長かった。