第一話 オジサン誰ですか?
日本語入力でBaidu IMEを主に使ってたんで他の日本語入力使いにくいです。
でも、Baidu(百度)の問題が発覚、その時、Baidu IMEが中国製だと知って即効でアンインストールしました。
Baidu IME使いやすかったのに……。
アルノートは急いでベルン村外れに在る自宅兼工房に子供を背負って帰宅した。
「おーい! ドアを開けてくれ! 両手が塞がってて開けることが出来ん!」
アルノートの大声を聞いて、中にいた住人が扉を開けて呼び出しに答る。
中から出てきたのはアルノートと同年代の小柄な女性のドワーフ。
「はいはい! そんな大きな声を出さなくて聞こえていますよ、あなた! またガラクタを浜
辺で沢山拾ってきたんですか?」
「ルビア! スマンが急いで客間のベットの用意を頼む!」
そう言いながらアルノートは家に入り居間のソファーに背負っていた子供を下ろして寝かし
つける。
「まあまあ! どうしたんですかその子? 怪我をしているじゃあありませんか!」
「嵐で流れ着いたデッカイ漂着物の中に居ったんだ。」
アルノートは子供の容態を再確認しながら答えていると、工房に続く扉が開く。
「どうしたんだ? 父さん、母さん?」
出てきたのは年若いドワーフ、アルノートの息子のハボア。
「丁度いい! ハボア、工房に置いてある癒しの杖を持ってきてくれ!」
「何でまた急に? ん? その子、どうしたんだ?」
「いいから早く! 急いで持ってこい!」
「あ、ああ……。 わかった。」
ハボアは踵を返し工房へ引き返すと言われた物を取りに戻る。
ルビアは急いで客間の寝具の準備を整えに行く。
アルノートはその間に、色々詰め込んだ革袋をテーブルの上に置いて中に入っている漂
着物とこの人族の子供との関係について考えを巡らせた。
「まさかな……」
自分の考えた可能性についての言葉が口を衝いて出る。
其処にアルノートに指示されて癒しの杖を持ってハボアが戻って来る。
「父さん、癒しの杖持ってきた。」
ハボアから癒しの杖を受け取ったアルノートは子供に向かって杖を翳し、杖の能力『癒し
の力』を発動させる。
すると、子供の表情が苦しげな表情から安らかなものへ徐々に変化していく。
「ハボア、悪いが浜辺に行って海岸沿いに漂着した物を出来るだけ持って帰っくれ。……物
は大きいから一目見ればわかる。それと袋は丈夫で大きめの物を持っていけ。」
「わかった。」
ハボアは一言返事を返すとアルノートの指示に従う。
ハボアと入れ違いにルビアが居間に遣って来て客間の準備が出来たことをアルノートに
告げる。
アルノートは子供を抱き上げ、二階にある客間まで抱えて行きベッドに寝かせる。
「ルビア、この子の着替えを用意してやってくれ。」
「わかりましたわ、あなた。」
ルビアは村の雑貨屋に出かける。
ハボアのお古が在るにはあるがハボアは膨よかな体格なので如何せんサイズが合わない。
その為、古着を買いに行かなくてはならない。
ルビアが村に出かけた後、アルノートは客間に置いてある椅子に座り子供の看病をおこ
なう。
◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇
久那技 伊織は知らない部屋で目を覚ました。
目を覚ましたイオリは辺りを見回す。
見たこともない部屋だ。
(此処は何処だろう? もしかして飛行機で寝ている間に台湾のお父さんの友達の家に
着いたのかな?)
イオリはベッドから起き上がろうとして、足がふらついて盛大に床に転けてしまう。
その直後、下の階から階段を慌ただしく駆け上がる足音が複数聞こえ、扉を開け放ち中
に人がなだれ込んでくる。
一瞬、イオリは両親が来たかと思ったが全く知らない人達だった。
人数は三人。
二人は男性で、一人は女性。
しかも背丈が自分より二回りぐらいしか高く無い。
普通の成人男性よりも背が低いのだ。
女性に至っては、一回りぐらいの差しか無い。
イオリは父親から聞かされていた人達と背格好や人相が全然違うことに戸惑う。
意を決しイオリは三人に話しかける。
「あ、あのう、あなた達がお父さんの友達ですか?」
「∃※∇! ✦✡✫✭♂▲◇●◎▽∀&!」
「◆▲✦✡✰……」
「∋∈◇▲▼⊿◎◆$&※◯∞∀」
何を言っているのかサッパリわからない。
確か、父の友達は日本語が堪能なはずなのにと困惑する。
イオリが考えを巡らせている間に、三人は何事か話し合い、黒く長い顎鬚を生やした男性
が懐から何かを取り出し、イオリの側まで近づき、右手をそっと掴み取る。
そしてイオリの人差し指にその何かを嵌めた。
それは銀色の指輪に無色透明な小さな石が着いたものだ。
その指輪は白く光輝きすぐに光が消えた。
「……俺の言葉がわかるか? 坊主」
黒髭の男性が穏やかな顔付きで話しかけてくる。
「あっ、はい、わかります。……あの、貴方がお父さんの友達ですか? 僕のお父さん
お母さんは何処ですか……」
「!? 坊主……親と一緒だったのか……」
「はい、僕、朝早くに起きたんで飛行機に乗った後、眠くなって寝ちゃったんです……」
黒髭の男性は後ろにいた二人と顔を見合わせどうしたものかと思案顔で話してる。
男性は再びイオリと向かい合い何かを決心したように話しだす。
「坊主、落ち着いて聞いてくれ。お前はこのベルン村の近くの浜辺に流れ着いた漂流物の
中に居ったのを俺が見つけてな。その時、周りにはお前以外他に人はいなかった。……当
然、お前の両親もな……」
「そっ、そんな!」
興奮したイオリが転んだ状態から立ち上がろうとして再び足がふらついて転げそうになる
のを黒髭の男性が支えてくれた。
「坊主! 今は無理せんほうがいい! 俺がお前を見つけた時、お前は大夫体が弱とった
んだ! 今はゆっくり休め……」
「はい……」
顔を項垂れさせたイオリを黒髭の男性はベッドに横たえさせる。
「それで坊主。 名前はなんて言うんだ。」
「僕ですか? ぼくはイオリ、久那技 伊織って言います。」
「そうか、イオリっていうんか?」
「はい。 そういえばオジサン、誰ですか?」
「俺か? 俺の名前はアルノート。 アルって呼んでくれ。」
大まかなあらすじと中身の内容ちょっと食い違いが出てくるかもです。
その時はあらすじ修正します。