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プロローグ
神様なんて信じてない。
天使も、悪魔も、昔の人が考えた作り話だ。信仰が生んだ物語だ。日々の感謝と、ぶつけようのない怒りの捌け口として描かれた創作だ。死への恐れを誤魔化す嘘だ。
何かを虐げることでしか、安寧を得ることができないような。何かを信じる故に、別の何かをバカげていると一蹴するような。
そんな考えが、教えが、それで救われるという根底の思想が、大嫌いでしかたがない。
けど、あの日、あなたを見た瞬間。
夕日に照らされたあなたが、オレンジ色の光に透けた、月のごとく輝く金髪が、橙色を反射してキラキラと光る、宝石のような青い瞳が、あまりにも綺麗だったから――。
天使がいると、思ったのだ。




