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日本予算最大120兆円を投入している医療と年金はこれからどうしたら良いのか?  作者: 中将


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1 「保険は税では無い」と「賦課方式」が全てを破壊している

◇39兆円では無く「120兆円」が「社会保険の全容」



筆者:

 本日は当エッセイをご覧いただきありがとうございます


 今回は一般会計で39兆円、特別会計で81.2兆円と圧倒的な割合となっている「医療と年金」についてどうしたら良いのかについて語っていこうと思います。挿絵(By みてみん)


※予算の内訳は各々ご覧ください。

https://www.mof.go.jp/policy/budget/budger_workflow/budget/fy2026/seifuan2026/index.html

https://www.mof.go.jp/policy/budget/topics/special_account/yosan.html



質問者:

 え、特別会計の分も合わせたらそんなに多いんですか? 挿絵(By みてみん)



筆者:

 皆さん一般会計の分しか見ない又はそもそも特別会計は話題にならないと思うのですが、

 給料から「社会保険料」として徴収されている健康保険料や厚生年金、雇用保険分は全て特別会計の枠組みの収入になっています。

 

 そして「税金ではないために別計算」であることが特別会計の最大の闇であると考えます。


 今回の本筋と違うので詳しくは過去の僕のエッセイをご覧になってもらって欲しいです。


 そのために短い解説にとどめますが、

 特別会計は年度跨ぎの予算、予算の振り替え、国債の借り換え、社会保障給付などに当てられているにすぎず、「国会の議決を経ていない」と言った事や「400兆円も他に使える予算がある」と言った事は全てデマの言説なので注意してください。挿絵(By みてみん)

  https://ncode.syosetu.com/n3761ir/



質問者:

 確かに、「税金では無い」から気楽に徴収額を上げられていますよね……。


 春から始まったいわゆる「独身税」とも呼ばれている「子ども子育て拠出金」も「税金では無い」そうですけど増えましたし……。さらに上がることが見込まれていますよね……。挿絵(By みてみん)



筆者:

 基本的に給料から引かれている分は「国民が直接負担している」と言っても過言では無いでしょう。


 世界では日本の社会保険料のように国が財産の差し押さえをしてでも徴収することが出来るものは「税金」として扱われます。


 そして日本では「税金ではないために応能負担に関係なく一律税率」となっているんです。


 下らない言葉遊びをしないで「税金」としてせめて応能負担が出来るようなシステムにしなければいけないでしょう。

 むしろ厚生年金では月65万円、健康保険は月139万円より上の場合は月額納める金額は増えません。それ以上の月収の方はむしろ率が相対的に見たら下がるんです。


 ただ、高額納税者とて所得税率において最高税率が45%と高く、楽な生活を送っているイメージは無いので、低所得者の保険料率を下げる方向が良いと思います。挿絵(By みてみん)



質問者:

 確かに「税金では無いから」と言う理由で取られる率が同じなのは問題過ぎますね……。挿絵(By みてみん)



◇年金の賦課方式と言う闇



筆者:

 さらに、問題なのは「賦課方式」と言う制度です。


 賦課方式とは、その時点での現役世代が支払う保険料を財源として、高齢者の年金受給世代へ給付をまかなう仕組みです。


 つまり、自身が支払った保険料が将来の自分のために貯蓄されるのではなく、「助け合い」という綺麗事で上の世代を養おうとしているのです。挿絵(By みてみん)


 これは予算にして年約50兆円投入されている年金において顕著にその差が出てきます。1965年以前に生まれた方は「得」しており、制度の恩恵を一番受けている1940年代世代は3460万円得し、2010年度生まれは2830万円損することになる試算もあるようです。


 https://gentosha-go.com/articles/-/39574


 これは現役世代が減り高齢世代が増え続ける(今後は横ばい)なのでシステムが破綻することは火を見るよりも明らかでした。


 こんな風に今と昔の高齢者1人当たりの支える現役世帯の人数と言う図をご覧になったことはありませんでしょうか?


挿絵(By みてみん)


※上の図はhttps://www.moneypost.jp/1043037/4/ のページより抜粋


 僕はこんな感じの図を小学生の時に初めて見た瞬間に「この国の年金制度終わってる」と思ったぐらいでした。「流石に改善されるだろう」と思いましたが、抜本的なことは何も変わることなく今に至っています。


 「出生率の1.57ショック」などと言われた37年前に制度を見直し、自己積立制度に切り替えなくてはいけませんでしたね。挿絵(By みてみん)


 

質問者:

 ……どうしてこんな賦課方式にしてしまったんでしょうか? 挿絵(By みてみん)



筆者:

 実はアメリカや欧州でも似たような賦課方式になっているからです。

 世界の税率が上がり続けているのはどの国でも少子高齢化しているためだと思われます。


 ただ、問題は日本は負担が大きい雰囲気がある年金ですが、年金制度が健全で透明性があるかどうかの指標である「グローバル年金指数ランキング」の2025年版では世界の公的年金制度52か国中39位と下位に沈んでいます。


 https://www.mercer.com/ja-jp/about/newsroom/global-pension-index/

 

 つまり「持続可能性」のために「年金増税」と言うのが今後行われる可能性が極めて濃厚だという事です。


 更に、2007年に発覚した「消えた年金」や「後からの改悪」ばかりで信頼性は低く一体いくらもらえるか分かりませんからね。挿絵(By みてみん)



質問者:

 以前筆者さんが「厚生年金基金から国民年金に流用」と言う際に2040年代には年2兆円以上の予算(増税)が必要だというお話がありましたが、それが来るという事ですか……。挿絵(By みてみん)


 https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUA195E20Z10C25A5000000/



筆者:

 残念ながらそうなる可能性が高いです。

 ちなみに先ほど紹介した「グローバル年金指数ランキング」でアジア1位、全体4位のシンガポールは世界でもあまりいない「完全自己積立制度」による年金制度のようです。

 

 正確に言うと給与の20%分、そして企業はそれと同額を徴収して中央積立基金(CPF)に強制的に積み立てて自分の老後に引き出せて所有できるという制度ですけどね。挿絵(By みてみん)


 ※シンガポールの制度は1955年から開始と日本の現行制度1961年より早いです。


 

質問者:

 でも年金が給料から20%天引きだと日本よりも高い気も……。挿絵(By みてみん)

 

 ※日本は国民年金は月17,920円+厚生年金9.15%が個人と事業主で2倍のため実質18.3% シンガポールは日本の約2倍と考えて良いです。



筆者:

 確かに高いとは思います。ですが、老後が確固たるものになりますし、自分のお金に確実になるわけですから残った手取りを安心して使うことも出来るのです。

 実際に老後への不安はシンガポールには少なく、満足感も高いような統計もあります。


 一方で日本の場合は自分が将来支給される時には現役世代の数に応じて金額が目減りしていく又はその当時の現役世代の負担が増える地獄のような制度です。


 物価が上がれば一応は年金額は引き上げられますけど、物価上昇率より低い割合でしか増えないマクロ経済スライド方式のために「実質減」と言えるのです。


 このように、将来いくらもらえるのかもわからないのに、一方的にそれなりの金額が給料から天引きされ、しかも、その運用管理が極めて不透明で信頼性が低く、NISAで年金以外で別個に自己責任で積み立てなおさなくてはいけないというふざけた制度が日本の状況なわけです。挿絵(By みてみん)



質問者:

 確かにあまりにも酷いですね……。公的年金のみでは将来設計が成り立たないからとにかくNISAなどで貯金して積み立てるしかない状況というのは……。挿絵(By みてみん)



筆者:

 将来設計が立てば少子高齢化も改善する可能性が上がります。


 このように年金を自己積立制度にすることが日本を救うだけの大きなきっかけになると僕は考えています。挿絵(By みてみん)


 現行制度は権利者を持っている人に対しては現状の年金基金を使って清算し、自己積立制度にすることが「将来世代へのツケ」を残さないための本当の政策であると僕は確信しています。


 増税することが「ツケを残さない」という事では無いのを強く強調しておきたいですね。

 年金制度の根本が狂っていると言って良いのですからね。


 さて次からは年金以外の残る70兆円についてどうすれば良いのか? について語っていこうと思います。挿絵(By みてみん)

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