玖話 男の娘の恋
今回は、短め。
ある日、僕は霊と連絡をしていた。もちろん、僕からだ。
『ねぇ』
『何?』
『恋愛がしたい。』
『いきなりだねw』
『いや、さ?僕女装しているから気持ち悪いって言われるし、男からナンパされるし。』
『いっそ、ボーイズラブしたら?』
「っな!?、霊は何を言ってるの!?」
『な、何を言ってるの!』
『あはは!冗談だよ!』
そして、ある程度メッセージのやりとりを終わらせて。僕は、何を思ったのか外に出た。何かがそうさせたような感覚があった。
「はぁ、やっぱり帰ろ」
そう思った時。
「おい、そこの嬢ちゃん」
「えっ…え?僕?」
「君以外誰がいるの???」
「いや、え?男が男にナンパされるって…」
「あぁ?男ぉ?嬢ちゃんがぁ?ねぇだろ」
「じゃあさわ…」
「まぁ、良い。男でも女でも関係ねぇ。可愛ければそれで良いんだよ。」
あたおか発言をしてきた、目の前の巨体男。普通に引いてしまった。そして、僕がその男の事で困っていると。
「はぁ、さっさとどいてくれん?あたおか野郎。」
「あ?今、なんった。」
「あたおか野郎。さっさとどけ。はい。これで良い?」
「おい。死にてぇのか?」
「本心から死にたい人間が居ると思う?」
「1回痛い目合わせねぇといけねぇみたいだ…な!!」
そして、殴ろうとしてきたその男の拳が僕に届くことなく。
「おい」
と一人の女性の声が聞こえた。
「女の子に拳を振るうって男としてどうなの?」
「いや、僕男…」
「あ?部外者が黙れぇ!」
バンとその男の拳が彼女の頬に思い切り当たった…が彼女はびくともせず。
「そんな程度???」
と余裕な表現・声色で言ったのだった。
「ば、化け物が!」
そう男は言って去って言った。
「大丈夫?」
「うん…だけど、僕男。」
「そ、う。へぇ…ええと、なんかごめん。」
「別に良いよ…」
彼女の優しさに僕は気づかず心を奪われた。
「貴方、名前は?」
「僕は、霧雨魔理沙」
「魔理沙って言うんだ〜。私は、博麗霊夢。よろしくね!」
そして、僕の恋が始まった。




