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水の勇者

 (ふ、我は水を司る勇者。その名も水野 流水(みずの りゅうすい)だ)

 神から転移され、周りには様々なおれ人が居たから、挨拶をする。

(ふ、我が偉大さに言葉も出ないか。さあ眠れ)

 そう言い、水の飛沫を出す。これにより、周りの驚き具合も大きくなった。

(どうかしましたか?)

 慌てた様子で、別の部屋から騎士たちが流れ込む。

 そして勇者である我に刃を向ける。

(お前何者だ!)

(勇者だが)

(え?あ、すみませんでした)

 顔を蒼白にし、謝ってくる。そりゃ世界を救う勇者に無礼を働いたからには死刑だろう。

 まぁそんな事を回避させ、決め台詞も言える天才の俺にひれ伏すがいい。

(ふ、我が漆黒の魔力に恐れるのは無理もない、だが安心せよ、我が暗水を見るが良い)

 そう言い、ただの水魔法で、あたかも神が舞い降りたかのように、俺の周りに虹を作る。

 すると、皆が平伏す。

 あぁ、最高だ。俺は厨二病じゃない。何故なら、魔法を使えるからだ。

 ふ、我が時代が来たか。だが、うかうかとはしていられない。終焉の時は近い、我が秘められし力を取り戻さなければ。

 さあ、魔物よ。我が下に来い。

 そう言い、皆の静止を振り切り、ダンジョンに向かっていった。

(お、ダンジョン発見、ラッキー)

 本来であれば、ダンジョンにたどり着く事はなかった。しかし、幸運の持ち主だった。

(ふ、我が力を受け、壁が光るとは)

 ただ、ダンジョンが光っているだけです。

 しかし、それを誇張して言う。それがあたかも正しい、かっこいいかのように。

 水魔法を使って、水を生み出し、それを飲む。水を飲むと、ただの水だった。

 これが、水魔法のレベルが上がると、もしかしたらおいしい水になるかもしれない。

 そんなことを思っていると、スライムが1匹現れる。

 そのスライムを、水で覆うと、窒息死するかのように思われた。しかし変化は無い。

 なぜ変化がないかわからないが、スライムを呼吸していないだのだろう。

 そのため蹴りを放つと、スライムが爆散する。

(あれ?何か筋肉ゴリラみたいじゃないか?そんなの目指してないんだが。それに俺女なんですけど)

 そう水野 流水は俺娘なのである。

 見た目は確かに可愛い男の子っぽいが、それは美男子みたいな感じだ。

 髪は、水色なのだが、それは深い海のように濃い。

 端から見たら、とても美しいのだが、言葉を発することによってそれが台無しになっている。

 スライムに対し、殴る、蹴ると言った接近戦で仕留めている。

 それをけっこうな時間やったのにもかかわらず全然疲れない。

 これが勇者補正なんだろうと思い、どんどん下へ降りていく。

 実はこのダンジョンは、Dランクで五階層まであるのだが、本人は全く心配した様子もなく、下っていく。

 そして、三階層までたどり着くと、スライム以外の敵である、ゴブリンが現れた。

 それを見てすぐさま、水魔法を使い、窒息死を狙う。するとゴブリンは、逃げようとしたが、水を離れない。そして死ぬ。

(我が秘奥義、ウォーターシールの力を思い知るがいい、はっはっは)

 ウォーターシールは水封印という意味だ。中々良い。

 これは、神のみぞ知る力だ。

 4階層もゴブリンだった為、簡単に突破し、5階層に突入すると大きな広場に出た。

 敵は、ゴブリン兵隊だった。ゴブリンが、弓を持ち、杖を持ち、剣を持ち、槍を持つ。そんなゴブリンが十体もいる。

 俺のウォーターシールは単体攻撃のみだ。その為、現在は危険な状態にある。

 ふ、我が秘められし力を解放する時がきたようだな。

(封印よ、今こそ裂け散れ)

 水魔法を、圧縮し、それを水鉄砲のように放つ。すると、ゴブリンの首が真っ二つ。ゴブリンの胴体が真っ二つ。残虐な死体の出来上がり。

 これには、自称二つ名のアクアもビビリ。(は、は、やりすぎたかーなぁ?)

 足を震わせながら、最後は疑問形で話を終わる。

 まだ高校二年というより、平和な日本に生きてきたから、見慣れないのだろう。

 及び腰でありながらも、宝箱に向かって歩く。開けると、Dランクの短剣が入っていた。

 なんだ、低ランク装備か、だが、不思議と愛着が生まれる。

 王城に帰ると、たくさんの騎士が慌てて歩いている。何かあったのだろうか?そのため近くの騎士に話しかける。

 すると、俺を探していたらしい。やはり、我が封印の中の、皆から視線をはずす能力を解放してしまったらしい。

 まぁそんなものは無いが。

 偉そうな騎士から謝られたりしたが、別に責める気持ちは無い。

 何故なら、自分からダンジョンに向かったからだ。

 その事を話すと、俺のお目付役に任命された人がとても驚き、そして褒め、注意してきた。説教じみたことを言われたが、危険な行為だったのは間違い無いので、素直に謝る。

 俺のお目付役は、何人か殺っている。これは確実だと思われる。

 あと、決してお目付役が怖かったとかじゃないから!


 ゴブリンを大量虐殺した、水鉄砲の様な魔法は、ウォーターガンと名付けられ、それは主人公に会うまで封印されるのは、まだ誰も知らない。

 勇者シリーズ完結となりました。如何だったでしょうか?楽しまれたら幸いです。

 次は何を書こうか現在進行形で悩んでいます。主人公を他の勇者と絡ませたり、戦ったりするなどの要素を入れるか、冒険者ギルド、クランを絡ますかなど。是非コメント欄に、要望をお書き下さい。次話もお楽しみに!

 

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