土の勇者
俺は岩田 農夫、田舎に住む高校2年生だ。
体型は大型で、趣味はアイドルを見る事!家にはポスターやら、フィギュアやらが沢山置かれている。
俺は、全ての女性をもれなく愛している。子供、大人、高齢者、全てを愛す、器の大きい男だ!
そんな俺が、異世界に転移して初めにした事は、メイドを見る事だ。
ひたすら見続けると、向こうから話しかけてくる。決して自分からじゃなく相手からだと、何か嬉しい。
そんな事を常にしていると、メイドは話しかけて来なくなった。
しかし、その頃にはさまざまな種族の女子を見たいと思い始め、俺を担当する人に言うと、王場外の市場に行く事を提案されたので頷いた。
行って驚いたのは、護衛の数と、珍しい品物、様々な女子がいた事だ。
日本では見られないような、獣耳、尻尾を見た。可愛らしく、撫でたいと思い、お目付役に言うと、奴隷を買いますか?と提案され、すぐ様頷く。
この世界は、奴隷が存在していて最高だと思っている。大抵、俺の希望は通り、我儘がまかり通る世界。
勇者万歳!と思い、そういえば、神様がこの世界に呼んでくれたなぁ、感謝しようと思い、祈りを捧げた。
土魔法は、素晴らしい使い方が出来る。
このことに気づいたのは転移した初日。神様から土魔法のことを聞き、すぐ様フィギュアを作ろうと考えた。
その為、貰った能力は、精密操作である。
これは、フィギュアの完成度を高める為の方法だ。
最初は、土を生成することから始まり、土を固める、形にする、そして形の精度を高める。
これらの過程で、俺はフィギュアを作る事が出来る様になった。
さらに、スキルにフィギュア作成が、発現し、より上手になった。
余談だが、火、水、光の勇者は、全員のフィギュアを作った。
中でも、光の勇者は、輝かしく、何十個ものフィギュアを作ってしまった。
いつか結婚したいなぁと密かに思い、計画を練っているが、失敗に終わりそう。
魔物討伐では、土の質を変化させる事で、敵を倒している。
例えば、硬くして相手にぶつける。又は、地面に穴を作り、拘束したりなど、中々応用性があった。
そんな中、俺はゴーレムを作れるんじゃないかと思い、周りに聞いてみると、ゴーレムは魔法生物で、魔石を核として動かしていると知ったため、魔石を準備し、ゴーレムを作ろうとする。
本来なら、何ヶ月、何年と掛けて、成功する筈の技術を一瞬で獲得する。
それを周りが見て、驚き、称賛の声を上げる。
その為、土の勇者は、より一層傲慢になっていく。
しかし、彼は内心は臆病者?真の顔が見えるのは何時?
計画アルファ開始します。
脳内でこれまで築き上げたシュミレーションを再度展開し、歩くギアを上げる。床の軋むような音がしそうなぐらいの足の速さで歩き、これまで築き上げたデータを元に、右折、左折、右斜に進んでいく。
未だ、障害は無い。心臓の音が、手に取るように分かる。
しかし、足を緩めない、そう桃源郷はあと少し。
ついに最後の角を曲がろうとする。すると光の勇者である聖女の姿が、ぁ~ぶつかる。
そう思った瞬間、聖女の姿が消えた。あれ?どこ行った。周りを見渡すと、俺の後ろを既に通っていた。
俺は両膝を地面につけ、両手を強く握り、地面を叩き、叩き、叩きまくる。
(なぜだー!何故計画アルファは失敗したダー。聖女の行動パターンを全て暗記し、シュミレーションして、この角、この時間、この動きなら当たる筈だったのにー。何故だー)
俺は初めて大きな挫折を味わった。それからというもの、部屋に篭り、ブツブツと何かを喋り始め、数日。
憑き物が取れた様子で、部屋から出てきたため、皆が喜んだ。
そんな皆に俺は、聖女と俺は付き合っていると大声で言う。
そう、外堀を埋め、虚実を事実にしようという作戦である。
これを計画ベータと名付け、自慢げな顔をして、自身に言う。
これが俺の悩んで、出た結論だ。
その一日後、そんな俺を馬鹿にするかのように、聖女様見守り隊とやらが押し押せてきて、お前が聖女様の彼氏だとーふざけるなーと罵詈を何十時間と聞かされて、何故か最終的に、俺も聖女見守り隊に所属することになった。
話していると、俺の知らない聖女様のご様子を話しており、一層愛する気持ちが深まった。
そんな同士に、聖女様のフィギュアを配った。すると、泣くほど喜び、フィギュアに向かって土下座をしていた。
俺も見習い土下座する。所属の長さは負けても、愛の深さは負けねぇー。
そんなこんなで一瞬で時は過ぎ、次は計画ガンマを作成しようとしている。
どうやって落とすかを必死に考え、出た答えが、俺の長所を見せる。
俺のフィギュア作成で、聖女の好きな物を作り、好感度を上げる作戦だ。実行に移し、聖女に話しかける。
(久しぶり。俺の土魔法で、フィギュア作れるんだけど、欲しいのある?)
(私は、宝石が欲しいです)
(え〜と?宝石は無理かな)
(だったら無いかな〜)
聖女の内心。
流石に直接断るのは何だし、彼は私と付き合ってるだの公言したり、私のフィギュアをばら撒いたりした変態なんで、話すのも少し、いや大変躊躇われる。その事分かってるかしら?
頭がお花畑な土の勇者である。
勇者シリーズも残るところ次話のみ。お楽しみに




