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奴隷

「すみませーん」

(いらっしゃいませ。奴隷商人のスレイブです。本日はどういったご用件でしょうか?)

「奴隷を買いたいんですが」

(ご予算はおいくらでしょうか?)

「金貨一枚以内で」

(かしこまりました。ではお部屋にご案内させて頂きます)

金貨一枚と言った瞬間、スレイブの顔が一瞬引き締まったのを見逃さない。風魔法は優秀である。

周りを見渡すと、奴隷商なのにあまり汚くない。以外である。

不思議そうに見渡している。

(奴隷の商売では、見た目を良く見せる事も必要だと私は考えています。一部の方は、奴隷という商品を乱雑に扱っています。この事には同僚の者として悲しく思います。)

言っている言葉は良識のあるように思える。

まぁ異世界に来る前から俺は、物事をまず初めに疑う。

たかだか言葉で信用できるわけがないのである。

部屋に案内され、お茶と、多少の菓子を出される。

(ダークよ、菓子食べていい?)

「あぁ、いいよ」

(ありがとう)

やはりシャルムは子供である。そんな無邪気な笑顔にやられ、直視しずにいると。

(ゴホン。仲がよろしいんですね。)

「あははハハ」

笑って誤魔化した。

(当店には、戦争奴隷、借金奴隷、犯罪奴隷がいますが、どうしましょうか?)

「犯罪奴隷は抜きで」

(かしこまりました。どう言った奴隷の用途をお求めですか?)

「家事全般が出来る人。接近戦が強い人。魔法を使える人。追加で、前提として性格がいい人。こんな希望何ですが、いますか?」

(分かりました。簡単に選別してきます)

十分後。

(お待たせしました。では紹介されて頂きます。家事全般ができる人ではコルムと言う女性はいかがでしょうか。彼女は掃除、料理、身の回りの世話などが優れています。銀貨5枚です。いかがでしょうか?)

「奴隷と言うのは、こんな安いものなんですか?」

(初めてのお客様ですのでサービスされて頂いてます。当店ではかなり安い奴隷を提供しており、質も高いと考えておりますので是非次回のご利用を)

客を逃さないようにするサービス。これには大変驚いた。

そしてこういう人が商売に成功するんだなぁと俺は思った。

(次に強い人と魔法を使える人を紹介していただきます。強い人では、戦争奴隷の方で10人隊長を務めていたと言うバリウムを提案します。大剣使いで、役職は中位剣士で、値段は銀貨50枚です。魔法使い人ではシルクと言う女性の方を紹介します。シルクは、火魔法の使い手で、役職は中位魔法師で、値段は銀貨50枚です。)

ハッキリ言って微妙である。確かに中位の役職なので、ランクはCで、まぁ弱くは無い。

しかし、中途半端で、俺らの旅にはついてこれないだろう。という事で、家事全般が出来るコルムだけを採用した。

その後も、奴隷商人であるスレイブの提案を聞いたがイマイチだったため、直接見る事にした。「直接観させてもらってもよろしいですか」

(もちろんです。ご案内します)

檻の中には沢山の奴隷がいる。

しかし、やはり環境が良いのか、顔色が明らかに悪そうな奴隷はいない。

更に、檻の中に、4、5人が入っていて、どういったことが出来るかで、分類されている。

途中で巨乳のお姉さんを凝視しているとシャルムに頬を捻られたんだが、俺は悪いことをしたのだろうか?

鑑定を発動させつつ歩く。かなりの人を鑑定しいろいろなスキルや魔法を持っている人を見つける。

そんな中、固有魔法である回復魔法を持っているものがいた。

俺のパーティーは俺が後衛、中衛、前衛を務められるオールラウンダーと、比較的、前衛気味のシャルムしかいない。人材不足に加え、光魔法といった、回復を使える人がいないのである。

因みに、回復と言えば光魔法である。光魔法は光による回復と、結界を張ることが出来る万能魔法である。

固有魔法は、様々で、当たり外れが激しいが、先程挙げた回復魔法は当たりの部類である。他に、召喚魔法を持っている少女もいた。

スキルでは、意思疎通という、相手の思惑がわかる使い方次第で化けるスキルを持っている十六ぐらいのカッコいい男子もいた。

奴隷の中には人間でない、エルフや獣人もいたが、どちらもとてつもなく高い。安いのでも、金貨一枚である。

何故高いのかを聞くと、仕入れが難しいらしい。エルフが何処に生息しているかは、疑問である。

将来は、エルフや獣人を買いたいなぁとは思うが、現在はそこまでの大金は持っていないため諦めようと思った。

一応全部見渡したが、良さそうなのは、先程挙げた者たちである。

因みに奴隷に対してはどんな命令も可能で、本人が主人の命令に背くと、痛みが発生するらしい。

素晴らしい。これで反抗する奴は、従順になるだろう。

ということで、家事全般が出来るコルム、銀貨五枚。

回復魔法を使える青色の透き通るような髪を持ち、容姿は可愛いというより、美しい少女、銀貨五十枚。

召喚魔法を使える緑色の髪で、図書館の秘書が似合いそうなクール少女、銀貨二十枚。

最後に意思疎通スキルを持っているカッコイイ少年で髪は茶髪、銀貨三十枚。

合計、金貨一枚と銀貨五枚である。日本円で、百五万円です。安い。

因みに少女は全員処女らしい。だからなんだという話だ。

決して、嬉しくもない。

もう一度言おう、それを聞いた時、心の中でスキップしたなんてことはない。

それに、善良な日本人として、非道な命令はしないさ。まぁ相手の態度次第だが。

一応、それとなく、固有魔法や、変わったスキルを持っている人の値段を聞くと、固有魔法は大体金貨十枚以上は当たり前らしい。

変わったスキルは、買う人によって天と地の差らしい。これを聞き、お得な買い物だったと思い、ウキウキの気分で帰った。

逆に奴隷達は、ビクビクとしながら俺の後ろに付いてきている。

主人がどういう人か知らないのが怖いのだろう。

奴隷にする際には、魔導具を使い登録していた。魔道具欲しい。

家に着くと、奴隷たちに、自分の家を簡単に説明し、住む部屋を決めてもらい、帰り際に露店で売っていた焼き鳥と王都ジュースを買って家で食べ、何もせず寝ることとなった。

食事の際に、奴隷達がありがとうございますと言い、ビクビクしながら食事を手に取り、床に座った時は驚いた。

理由を聞くと、奴隷が主人と同じ高さで食事をするのは、ご法度らしい。

まぁ俺は、そんなこだわりはないため、椅子に座らせ、皆で食べた。

奴隷達の自己紹介は、夜遅いため明日とした。そういえば部屋を奴隷一人ずつ与えると言った時、奴隷達は驚いていたなぁ。

これからも、大変そうだ。

最近は魔物討伐にいかず、王都内で動いていたため、明日は魔物討伐に行こう。

遂に主人公が奴隷を買いました。奴隷にはどんな命令も可能。日本人の良心を見せるのか?是非楽しみにしてください。


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