101.それぞれの懺悔
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「私が自分の部屋を確認に行ったら部屋で待ってやがった」
たしかにシュウが二階から錬金キットを持って降りてきてもビアンゼは食堂に戻っていなかった。
「結果から言うと私もみんなに謝る必要があるみたいだ」
「どういうことなんですか?」
「今回の首謀者は、元私のパーティメンバーだった」
「ビアンゼさんの元パーティメンバー……?」
シュウはビアンゼの口から出た言葉に驚きを隠せない。
「昨日少し話してくれた遺跡探索を主にしていた、えっと旦那さんとの……?」
シュウはクランの呪いの話をしていた時のビアンゼが昔のパーティでの話をしていたことを記憶の片隅から引っ張りだす。
「ああ、当たり前だがパーティメンバーの入れ替わりもあったからな。
その中の一人だが入ってから最後まで一緒だった。
私と旦那は同じ時期に冒険者になってソロ同士だったからパーティを組んだ。
そこにあいつクノートが加わったんだ」
「今回の襲撃の首謀者がそのクノートって人なんですか?」
ビアンゼの話に出てきた名前を尋ねる。
「そうさ。
パーティで一緒だった頃は魔術師としてとパーティの知識面を担当していた。
そこそこ頭も切れる」
「そんな人がなんで同じパーティだった人の宿を?」
「もしかして知らなかったんじゃ?」
シュウとティアリスが疑問に思ったことを口にする。
「いや、あいつは私と旦那がこの宿をやっていることを知っているよ。
なぜなら、あいつは普通に客として泊りにも来たし、メシも食べに来ていた。
まあ、あいつが旦那に金を貸してくれたお陰でこの宿が建てれたってのもあるが」
「お金を借りてたんですか?」
「私は知らなかったがな。
知ったのは旦那がクエスト中に行方知れずになってクノートから聞いたからだ」
「え、それって……。
旦那様からお金を借りる相談は……?」
ティアリスが恐る恐るといった感じで尋ねる。
「受けてないさ。
私達が依頼で貯めた金で建てれる規模の宿にしようって話をしてたからな」
「それじゃあ、そのクノートって人が嘘ついてるんじゃないですか?」
「私もそう思って言ったんだが、奴は旦那の名前が記名された借用書を見せてきた。
旦那の字だったから間違いない」
「そんな……。
それで、旦那様が行方知れずになった今返済をビアンゼさんが?」
ビアンゼを心配そうな目で見つめながらティアリスが尋ね、それにビアンゼが頷いている。
(どう思う?
アルテ)
『推論。
あまり使われない魔術にデュプリケイトというものが存在します。
文字や文章をコピーする魔術ですが悪用される恐れがあるために使用を禁止され、知っているのはごく一部でしょう。
ただ件のクノートという人物なら、魔術師という特性上学者肌である可能性があり、長年使用を禁じられた魔術を知っていても不思議ではないかと』
(そうか。
魔術でコピーできるなら、使われていた時代は悪用がたくさんあったんじゃないのか?)
『解。
デュプリケイトを使用した場合、鑑定で真贋の判定ができます。
使用されていた時代は鑑定の魔術も同時に普及していたと思われます』
(なるほど。
ただ、ビアンゼさんが鑑定のスキルか魔術が使えないと偽物だと言えないってことか)
『同意。
ビアンゼに鑑定のスキルと魔術がないのは確認済みです』
(確認済みかよ……。
わかった。
ただ、コピーの魔術が普通の人に知られていないのに僕が知っているのは不自然だから、慎重に提案をしないとな)
「金を借りていたというのも急に聞いた話で返すこともままならんからな、利息の支払いだけで待ってもらっている状態なんだ。
だから一向に元本が減らない。
まあこんな客の入りだと元本の返済も夢の彼方さ」
「こんないい宿なのにお客が少ないのは勿体ないですよね」
「ありがとう。
こればかりは仕方ないさ」
「でも、なぜそのクノートって人がわざわざ首謀者ってビアンゼさんに言いに来たのでしょうか?」
「それはな。
あいつが今は裏ギルドに所属しているからだ」
「裏ギルド?」
ギルドに表も裏もあるのか知らなかったシュウは聞き返していた。
「裏ギルドっていうのは非公式なんだが、普通の冒険者や商人、職人ギルドで引き受けられない非合法的な依頼を受けるギルドの事だ。
ギルドといっても冒険者ギルドのような組織ではなくて、チームの人数や規模がでかくなったからギルドって名乗っている感じだな。
だから裏ギルドといっても街によってはいくつもあることがある」
「なるほど……」
「クノートの野郎はブランジリを拠点としている裏ギルドの幹部をしているんだ。
それで、ギルドの下っ端の奴らがシュウやティアリスにちょっかいをかけているらしくてな。
思い当たることがあるんじゃないか?」
「あ、はい……」
思い当たることがありすぎて頬をかくシュウ。
「やっぱり元は私の所為か……」
ティアリスが顔を俯けて呟く。
「クノートは下っ端の連中がシュウとティアリスにちょっかいを出す相談をしているところに今回の襲撃の策を命令したと言っていた。
だから、クノートが裏ギルドに入るのを止めていたらこんなことになることはなかった。
ティアリスが一人で抱え込む必要はないさ。
最初に言った私も謝らないといけないってのはこういう事さ。
みんなクノートが迷惑をかけてすまなかった」
ビアンゼがそう言って頭を下げた。
前書きにも書きましたが累計PVが10000いきました
拙い文を読んでくださっている皆さんのお陰です
150話15000を目指して頑張ります!
ここまで読んで頂きありがとうございます
皆様の空いた時間を埋めるお手伝いができていれば幸いです
それではまた~
※今話エルデの王を巡る冒険に心惑わされてるので文がめちゃくちゃです




