2ー22話
村人A「きゃああああ!」
村人B「わぁああああ!」
刀や槍を持った山賊の人たちに追いかけられて村の人たちが怯えながら必死に逃げています。
勘十郎「やめろー! 村の人にひどい事をするのは僕が許さないぞー!」
僕は走りながらその山賊たちに向けてそう叫びました。
山賊D「おっ、ありゃさっきのガキじゃねぇか?」
山賊E「おいおい、捕まえるって話だったのにアイツらガキを取り逃しちまったのかよ。全くなにをやっているんだよ」
山賊F「ホント使えねぇヤツらだな」
僕の姿を見てその山賊たちがそう話しています。
チャンス! この間にあの村の人たちは逃げられそうだね。
走って迫りながら僕はそう心の中で呟きました。
勘十郎「うおおお! お前らの相手は僕だ! 神妙にお縄につけーー!」
刀とか槍を持った相手に向かって行くのはホントはチョット怖いけど、でもそんな事を言っている場合じゃないよね!
なるべく僕に注意を引きつけないと!
そう思って僕は再びその山賊たちに向けてそう叫びました。
山賊E「おっ、あのガキなんかやる気になっているみてぇだぞ?」
山賊F「たまたま上手く逃げ出せたくれぇで、あんまり調子に乗らねぇ方が身の為だぜ?」
その山賊たちも僕を侮りそんな事を話しています。
舐めないでよね! 僕はたくさん剣の稽古をしていたんだ。そこいらの素人とは訳が違うんだからね!
勘十郎「うおぉおおおおおお!」
うおおお! やってやる! やってやるぜ!
僕は剣を構えてその山賊たちを倒すべく向かって行きました。
山賊E「どうするよアレ?」
山賊F「まあ向かって来るなら仕方ねぇ、殺すしかねぇだろ」
山賊G「まあそうだな」
その山賊たちが手に持つ武器を構えて僕を迎え撃つ姿勢を取りました。
行くぞ! ひるむな! 僕が引いたら村の人たちが大変な事になっちゃうから、僕がなんとかするしかないんだ!
勘十郎「うおおおおおおおお!」
僕は雄叫びを上げながらその山賊たちに向かって行きました。
山賊E「あんまりガキとか殺したくねぇんだよな」
山賊F「甘い事を言っていると頭にぶっ殺されるぞ?」
山賊E「それもそうか、なら殺すか」
山賊たちの纏う空気が変わった気がします。
でもそんなの関係ないよね!
勘十郎「うおおおおお! たぁあああああ!」
僕はその山賊たちに襲いかかって行きました。
山賊E「はぁ、やだやだ、嫌な世の中だね。とりあえず死んどけ……くぼぉおおおお!」
僕の剣の間合いに入る二、三歩手前でその男が後ろに吹き飛んで行きました。
桜「……………(怒)」
いつの間に僕を追い越したのか分からないけど、桜がまた山賊を蹴り飛ばしてくれたみたいです。
山賊F「なんだ、このアマ」
山賊G「今の技は、もしかしてこの女、ただの侍女じゃねぇのかも知れねぇぞ」
今更ながらその事に気付いたのかその山賊たちが桜を見ながらそう話しました。
ってかコレ、桜怒ってないかな?
いや桜は優しいから悪い事をした訳じゃない村の人たちが襲われているのを見て怒っているのかも知れないね。
勘十郎「桜ー! 僕は他の人たちを助けに行くから、この人たちの相手はお願いね!」
桜「…………!!」
まだ四人くらい残っているけど桜なら大丈夫だよね。
僕は桜にそう言い残すと他の襲われている村の人を助けるために走り出しました。
ちよ「ちょ、若様! 勝手に一人で先に行かないでください! なにかあったらどうするのですか!」
そんなチヨの言葉が後ろから聞こえて来たけど、足を止めて休んでいる暇なんてないよね!
少しでも早く、少しでも多くの村の人たちを助けてあげないと!
僕は必死になって走って行きました。
ちよ「ああ、もう!」
山賊I「ぐぁああああ!」
えっ? 走っていたら右の方からそんな声が聞こえたよ?
えっ、山賊っぽい人が頭を抑えて倒れているけど、コレは……?
ちよ「ふぅ、こんな事もあろうかと思って石を多めに拾っておいて正解だったみたいね」
ふと、後ろを振り向くとどこかから取り出したのか左手に巾着袋を持ったチヨがそんな事を話している姿が見えました。
あっ、チヨは石を投げるのが上手いからソレであの山賊を倒してくれたんだね。
でも、そう言う事なら……。
勘十郎「チヨ、僕が突っ込むから援護をお願いね! うおおおおおお!」
僕はそう話すと別の山賊の群れに向かって行きました。
ちよ「ちょっと若様! なんで危険な方にばかり行こうとするのですか! ああ、もう!」
山賊J「がぁあああああ!」
山賊K「ぐぉおおあおお!」
僕の左右からそんな山賊の人たちの悲鳴が聞こえました。
チヨはチャント援護をしてくれているみたいだね。
僕も頑張らないと!
僕は山賊の集団に向かって行きました。
勘十郎「やめろー! 村の人たちにひどい事をするのは、僕たちが許さないぞーー!」
その山賊の集団に向け僕はそう叫び声をあげました。
山賊O「なんだ、あのガキは?」
山賊P「しらねぇな。親でも殺されてヤケになったんじゃねぇか?」
山賊Q「なら、親と同じところに送ってやらねぇと、可哀想か」
山賊R「ガキをやる手応えって俺は好きなんだよな。あの柔けぇ肉に刀が入っていく感触が楽しくてたまらねぇんだよな。はははは」
山賊たちが僕を見てそんな事を話しています。
くっ、子供に手をかけた事があるのか、こんなの絶対に許す事はできないよね!
勘十郎「うおおおおおお!」
僕は気合を入れて叫びながらその山賊たちに向かって行きました。
山賊O「おっ、あのガキ、コッチに向かって来るぞ?」
山賊R「いいねぇ、どんな喚き声をあげて泣き叫ぶのか見ものだな。あははははは」
山賊たちが僕を見ながらそんな事を話しています。
絶対にゆるさないんだからね!
うおおおおおお!
僕は気合を入れてその山賊たちに向かって行きました。
勘十郎「うおおおおおおお!」
山賊R「とりあえず、片腕でも軽く切り飛ばしてやるか。おらよ……ぐぼぉおおおお!」
僕に向けて山賊の一人が刀を振り下ろそうした瞬間、僕の後ろから矢のよう飛んで来た桜がその山賊の顔面に膝蹴りをかまして倒してしまいました。
山賊O「なんだ、このアマは!?」
山賊P「いったいどこから現れやがったんだ!?」
桜を見ながらその山賊たちがそんな事を話しています。
桜「…………(怒)」
そんな山賊たちを桜が静かな怒りを込めた視線で見ています。
うん、ココは桜に任せておけば大丈夫かな。
勘十郎「桜ー、ココはお願いね!」
桜「…………!!」
よし、他の人を助けに行かないと!
すぐに助けてあげるから、みんなもう少し頑張ってね!
僕は桜にその場をまかせて他で暴れている山賊たちから村の人たちを救うべく走り始めるのでした。
ちよ「ちょ、若様! 勝手に動き回らないでください! ああ、もう!」
そんなチヨの言葉を背中で聞きながら僕は一生懸命走って行くのでした。




