表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
妖狐と風花の物語  作者: ほろ苦
17/26

ココの記憶

やっと妖狐だよーーーー

「風花!!やめろ!!」


ゼイゼイと息をきらして必死に駆けて来た妖狐は急いで風花と倒れている妖犬の所に駆け寄る

風花の肩をガシっと掴み


「ダメだ・・・・・主様の血を飲んでは」


必死に止めようとする妖狐に対して、主様は静かに口をはさむ


「妖狐、これはわたしと人間の賭けなのです。あなたには止める権利はない」


妖狐は主様を睨むと顔を歪め頭を下げる


「主様、どうか風花をそっとしておいて下さい。俺はどうなっても構いません」


それを聞いて風花はカッとなり拳を握って頭を下げている妖狐の頭をグーで殴った


「いっ?」


「どうなってもいいなんて言うな!!ココ!!これは私とこの妖怪さんとの話よ!」


呆気にとられている妖狐をよそ目に風花は立ち上がり妖狐を見下ろし


「私がココを忘れる訳ないじゃない!」


風花は太陽のように笑うと妖狐もつられて顔が緩んでしまう

そんな二人のやり取りを見ていた主様は目を細めギリっと唇を噛み風花の胸ぐらを掴みグイッと身体を引き寄せた

妖狐は急いで邪魔をしようとしたが主様と風花は目を合わせ


「契約しますね?」


「ええ」


主様は風花の顔に近づき唇を深く重ねる

一瞬風花は目を見開き驚くもすぐにコレが契約の為のモノだと理解してゆっくり目を閉じた

妖狐はその様子を複雑な心境で眺めていた


なんてことだ・・・・・


風花が力なくその場にゆっくり倒れていくのを妖狐は抱き受け止める

口から赤い血が少し零れて眠っている風花の顔を見て妖狐は俯き小さく震えた


「妖狐、2年後この人間がお前の記憶を戻してなければ、あなたは私の伴侶にします。なにがあっても・・・・・」


静かに主様告げて森の奥に消えて行った

妖狐は何も言わず、腕の中で眠る風花だけを見つめていた

しばらくして、妖犬が激痛に耐えながらよろよろの身体を起こす

妖狐は妖犬を見て頭を下げた


「妖犬、ありがとう・・・・・風花を守ってくれて」


「べつに、たまたま近くにいただけだよ。しっかし、参ったな・・・・・」


妖犬は風花と妖狐を眺め困った顔をして頭をポリポリとかいた

辺りを見回し、少し離れた所で激痛にうなされている人間を見る


「俺はジッとしとけば大丈夫だが、アイツはやばいぞ?」


妖狐は妖犬の目線の先の人間をみて、すこし顔を曇らせる

主様の攻撃をまともにくらって生きているだけでも人間にしては凄い方だ

妖狐は風花をそっと寝かして、玲の方に歩み寄る

玲は汗をびっしょりとかいて顔が青ざめ胸のあたりを押さえてうずくまっていた

きっとあばら骨が折れているな…


「車は山の麓にあるのか?」


妖狐が玲に聞くと玲は妖狐を睨みつけた

そんな玲を妖狐はひょいっと抱きかかえ妖犬に


「車まで一旦コイツを運んでくる。風花頼むぞ」


玲は突然お姫様抱っこをされて驚きもがこうとするがアバラ骨の辺りから激痛が走り言い返せない


「うぅ!」


「大人くしてろ、病院にすぐ運んでやる」


そういうと車まで駆け出し鍵が開いていたRVRの後部座席に玲を置いて風花の所に急いで戻り、次に風花を抱えて車の助手席に乗せた


「おい?鍵どこだ?」


玲は意識が飛びそうになるのをなんとか堪えて妖狐を見て


「ぉい…運転できるのか?」


「ああ、今練習中」


妖狐の身体は白い煙に包まれ人間の姿に変化した

妖梟のクスリがなくても、多少変化してられるように練習をしていたのだ

その姿を見た玲はやっぱり…っと思った

あの、キャンプ場で風花と話していた男だ

ゆっくりとポケットに入っていた車のカギを妖狐に差し出し


「ぶつけるなよ…」


そういうと玲は意識が遠くいき気絶した

その様子をみて、急いだ方が良さそうだなっと妖狐は思い車を病院に走らせた



深夜、靖の携帯に親から連絡が入り、靖は急いで病院に駆けつける

治療室で処置を受けている靖を確認すると、もう一人女性がいると話を聞いて会いに行った

個室に寝かされている風花を確認

自分の車で誰かが連れてきたと聞いたが、連れてきた人物はどこにもいなかった

靖はとりあえず、二人を病院に残して自分の車で別荘に戻り朝、結衣には不幸事があって二人は先に帰った事を伝え結衣を家まで送り、また病院に戻った

話はどちらかが起きてから聞こう

ボロボロになり病室で眠る玲を心配そうに見つめた


その日のお昼に風花が先に目を覚まし靖は昨日の晩に何があったか聞くと


「えーっと?安倍くんとドライブ?」


キョトンとしてふざけた返事をするのでバカにしてるのかと怒ってみたが全く話が通じない

しまいには…


「はぁ?何言ってんの?」


っと逆キレされた…おかしい…

靖は風花が妖怪の存在を覚えてない事に違和感を感じ

さらに風花を守っていた妖狐の妖力もなく

何故かこの病院の周りに雑魚妖怪の気配が増えている…

玲はあばら骨3本骨折に打ち身多数

内臓に損傷がないのが幸いだったと言われ何処か高い所から落ちたのかもしれないと医者に言われた

麻酔と痛み止めが効いていて3日後に目が覚めた


妖狐は人間の事を勉強しながら変幻の術もマスターしてたのね。実は努力家?車の運転は人間の姿で教習所に通ってるのか?笑

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ