最終ステージで待ち受けていた運命の赤い糸の相手は・・・
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何度も読み返してくださっている皆様、本っっっ当―――に嬉しいです!!!!!
今後の勉強のために、ご意見や感想を頂けると大変助かります!!!
ズドオオン
「!」
巨躯の「彼女」の寝返り地震でハッと目を覚ます。
「…どのくらい寝ていた…?」
辺りを見渡すが、当然窓や景色が無いため分からない。
「! 銀色の光…?」
何となくリリーの波動に似ている。
しかし、だんだん薄れてきている。
「…光が消える前に、下に降りた方が良い気がするな。
着地先は枕と布団の場所がいいか」
梁にぶら下がり、掴んでいた指の力を、ふっと抜く。
――落下。
重力に引かれる刹那、空中でコマのように鋭く体を半回転させる。
両足の指先が触れた瞬間、深い屈伸とともに衝撃を全身へ逃がし、最後は手の指先を床にそっと添えた。
音を立てることなく着地し、そのまま何食わぬ顔で布団に潜る。
同時に銀色の光は消えた。
『愛ノ受講者ノ存在ヲ確認!!!……朝マデ一線ヲ越エナカッタト判定シ、最終ステージヘご案内シマス♡』
最終……いよいよこの訳の分からない理不尽が終わるのか……。
「まあ、その前に一山ありそうだな」
指に絡んだままの赤い糸が、ポオッと光った。
――瞬間、景色が変わる。
「これは……」
高級ホテルVIPルームの様な豪華な場所。
そして、テーブルの前に居たのは、、、、、。
「!!」
『全テノ試験ニ合格サレタ貴方様ハ、花婿最有力候補デス♡』
「!?」
不穏な単語が聞こえた、、、が、
それは、、、一旦置いておく。今は、、目の前。
そう、目の前に、遂に巨躯の「彼女」の「本物」が現れた…。
はち切れんばかりの純白のドレスを身にまとった、、、、、
―――――――ミノタウロス!!!
「……………」
………これは……流石に予想外だった、、、。
牛頭馬頭の様な獣人系かと思っていたのだが、、、
まさかミノタウロスとは……。
しかも、胸元にネームプレートのような物があり、
【ミノタンロース(婚活中) No.29】
と表記されている。
「……………」
ツッコミどころしかないネームプレートなんだが…。
まず名前…ミノタウロスの表記ミスじゃなくて、
本当にそのまま、、、ミノタンロースなのか…?
しかも、これまでのステージを集約して納得させる、〔(婚活中)〕といワードに、
極めつけの衝撃的No.29…。
これは…「ミノ・タン・ロースさんは、No.29(ニク)なんですね(笑)」と、ツッコミ待ちの罠なのか?
いっそ、「生命の滋養を分かつプロフェッショナル(精肉業者)をお探しですか?仲介しますか?」と聞いてみた方が良いのか?
こうなってくると、最終的に何が目的のステージなのか、、、。
いや、落ち着け、俺。それは罠、即デス(death)案件だ。俺が仲介されてしまう。
しかし言ってみたい反応見たい。…なんて恐ろしい罠だ。
こんな時レオなら、躊躇なく「解体業者の場所を間違えているようですね。まあ、所詮家畜ですからね」とか言ってそうだな。
……居てほしかったような、居なくて良かったような……。
『…………』
「!」
しまった、こんなボケ倒した雰囲気でも、ここは最終ステージ!
なんとか切り抜けて脱出することに集中しなければ!
「……初めまして。……マゲイロス(※解体・料理人)です」
『……初めまして♡』
「……なんとお呼びすれば?」
『あなたなら、好きなように呼んでかまわないわ♡』
…じゃあ、No.29(ニク)でいいのか…?
『デハ席ニ、オ座リクダサイ。最終確認ニハイリマス』
……何の確認だ?肉質か?…だめだ、だいぶボケ(?)に引っ張られている。
心を落ち着かせ、静かに椅子を引き、着席する。
『……~♡♡♡』
「………」
ねっとり絡み付く視線と空気。
『……ねえ♡、あなたの好みのタイプは、、、?』
好みのタイプ……。あまりそちら方面の例えは詳しくないのだが、、、。
ここは無難に、、、
「……A5ランク?」
『!! り、理想がお高いのね~、、』
そうなのか。知らんけど。
『まあ、私ならそれ以上に満足させてあげられるけど♡』
……既に被食者目線?
「……俺からも好みの質問いいか?」
『!! 何でも聞いてえ~ん♡♡♡』
「……(焼き加減は) レア? ミディアム? ウェルダン?」
『?……(レア(稀少)、メディア(中間)、ウェル・ダン(完璧)ってことかしら?)。レベルのお話…と言うことで合ってる?』
「……ああ、(焼き加減の)レベルの話で合ってる」
『なら、レア(稀少)かつ、ウェル・ダン(完璧)♡(な殿方)がいいわ♡』
………生、かつ、じっくり焼き、がいいのか…。部位によって希望が違うのか?
『ねえ♡、特技は?♡』
「……部位当て?」
『あ~ん♡いやらしい~♡♡でも積極的なのも好きよ~♡♡♡』
? ………積極的に解体されたいと言う事だろうか?随分積極的だな。
『じゃあ、趣味は何かしら?♡』
「……食べ比べ?」
『!! な、なんですって!? 私と言うものがありながら、他(の女)も摘まもうっての!? 私、浮気は許さないんだからーーー!!!』
ドッカアアアアアアン
「!」
No.29(ニク)の筋肉が膨張し、衝撃波が飛ぶ。
目の前のテーブルも、何もかも飛ぶ。
「…………」
椅子に静かに座っている俺しか残ってない、シュールな光景。
『貴方には、制裁と調教が必要なようね…。お見合いで最終確認しておいて良かったわ♡』
俺は天井を見上げた。
……ラストステージ…最終確認て…やっぱりお見合いだったのか……。
合格していたら、花婿になっていたのか……?(精神的デス(death))
まあ、制裁と調教されてもデス(death)だろうし、ここはやっぱり
ボス(No.29)を倒すしかないか……。
「………」
静かに立ち上がる。
『…覚悟が出来たようね』
「ああ…。ミノ・タン・ロースの解体をする覚悟を付けた」
『上等だわーーー!!』
「肉質がか?」
突進しながら掴みかかろうとするNo.29(ニク)の左手を、わずかに右に身をひねりながら掌で受け流す。
と、同時に自身の体を円状に回転させた。「転換」。
No.29(ニク)は、自らが放った凄まじい推進力を、虚空へ放出することになる。
巨大な体が、慣性の法則に従い、そのまま前のめりに転倒しそうになる。
「フゴオおお!?」
バランスを崩し、巨体が床に激突する―――寸前。
倒れ込むNo.29(ニク)の右腕を取り、流れるような動作で巻き込んだ。
「小手返し」。
人間なら関節が砕け散る角度。だが、ミノタウロスの頑丈な骨は耐える。
それでも、筋肉の束が異常な方向にねじり上げられる激痛に、No.29(ニク)は悲鳴を上げる。
「ブフォオオオォォォッ!!」
立ち上がろうとするNo.29(ニク)。
しかし、さらに円運動を続け、相手の首筋へ体全体をぶつけるように入り込む。
相手の重力と、自らの回転力。二つの力を合成し、一点へ集中させる。
「呼吸投げ」。
――ドォォォンッ!
人間など及ばない怪力が、自らの重力と合わさって、轟音とともに床を叩きつけた。
――静寂――
「……牛は真っすぐ走る。そこは素直でいいな」
終わったかに見えたが、迷宮内のエネルギーが、No.29(ニク)の角に吸い込まれるように集まっていく。
No.29(ニク)の筋肉が膨らみ、一回り大きくなる。
『…………ブオオオオオオオオオオオオ!!!』
「!」
再び衝撃波を飛ばしながら立ち上がる。
「……超回復? 角がある限り回復するのか…厄介だな」
どうするかと考えていると、
ドゴオオオン
No.29(ニク)が石床に拳を突き立て、
バキバキバキ
――ブンッ
「!」
石床の巨大な塊を投げつけてきた。
そしてその後ろから両手に石床の塊を持って、角を向けて突進してくるNo.29(ニク)。
さすがに万事休すか!?
そう思った瞬間――
ドカアアアアアアアン
――金と銀の光が入り込んできた。――
読んでいただき、ありがとうございます!この理不尽な迷宮に、ストレスをかけられまくる主人公(蓮)を、是非応援してあげてください(笑)。この「愛の迷宮編」が一区切りしたら、皆さまがもっと読みやすく、面白くなるように、全話少しずつ改稿予定です。なので、少しお休み期間が出来るかもです。主人公(蓮)の今後の行方が気になる方は是非ブックマークをお願いいたします!(笑)




