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あの時、君はそこにいた2 → ロマール王国大戦  作者: マイノス
ガルナス王国遠征

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小都市ハールの移譲 << ログリー >>

 小都市ハールは、私たち鷹の目ギルドが占領したのだが、私はこの都市を王立騎士団にすぐに引き渡した方が良いのではないと考えていた。

 私はそれを役員とのグループチャットで話した。


「なぁ、みんな。相談なんだが、獲得した小都市ハールを、王立騎士団に引き渡したいんだが、どう思うか?」


 私がいうと、まずサブリーダーのマグナイアが「なぜ、引き渡すんだ」と真っ当な質問をしてきた。

 私がその質問にどう答えようか考えているうちに、ソルコーが発言した。


「理由は2点。ガルナス王国からの敵意を一身に受けるのは、ギルドとして危険である。もう一つ。ガルナス王国とリゼア王国が休戦した以上、リゼア王国を追い詰めた戦力がここに来るのは必至。ロマール王国が勝てるとは思えない。都市防衛にこだわり、退路を断たれるような愚を犯したくない」と言ったあとに、ソルコーはどや顔のスタンプを押した。

 その通りだ。

 そしてもう1点付け加えた。


「今回、私たちはセルバート王の信頼を得たと思う。ここで都市を明け渡せば、より強い信頼を得られる。おそらく、都市は長く保持できない。ガルナス王国が奪い返すだろう」


 私はコメントしたあと、他の人の反応を待った。

 ライビッツが「王国チャットで、都市を占領してこれだけみんなが浮かれている時に、この提案は凄いよ。リーダー。俺は賛成だ」と言った。

 ユーレーが「セルバート王から信頼を得ることも理由の一つなら、今回は略奪は出来ないね。しくしく」と泣いた。

 そして、「なにか奪えるものないか考えて」と課題を提供した。

 私たちは大真面目にそれを考えた。


「なぁ、役所に地図があるはずだ。ここは長らくガルナス王国の都市だった。ガルナス王国内の地図は完成しているはずだ。地図を奪えば、ガルナス王国全土の地図が手に入る」とマグナイアが言った。

「遠からず、この王国から追い出されるだろうから、すぐに使えるものではないけど、あれば後々役に立つかも知れない。それは奪おう。セルバート王もこのことには気づかない可能性高い。今も探索の指示を出しているからね」と私は賛成した。

「私たちの仕事は遊軍。誰よりも先に、都市へ帰れる。近場の街の依頼をすべてかっさらうことができる」とソルコーは言った。

「獲得した信頼は使い切らなきゃ意味がないか」と言ってマグナイアが笑いながら賛成した。

 私も賛成だ。

「1点物のアイテムとかは、俺が買い漁っていいかな?臨時収入があってさ」とライビッツが言った。

「ガルナス王国の商品は、ロマール王国より時間軸が進んでいて強いものが多い。得だよね。それは違法性はないよ」と私は言った。


 一つだけ、見誤ったことがあった。

 地図を役所から奪ったら、それは王国チャットに表示された。

 私はセルバート王に都市の移譲を申し出る時にタイムラインでこれが表記されたので、冷や汗が出たが、セルバート王はあえてこの話題には触れてこなかった。

 都市を得られることと比べると些細なことだろうし、やったのがユーレーで、セルバート王の記憶に残るプレイヤーではなかったこともあるかもしれない。


 この引き渡しを終えたとき、私はガルナス王国遠征が、一つの山場を終えたような気がした。

 私の肩の荷がぐっと軽くなり、達成感のようなものを感じた。

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