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わたしの異世界食配達物語  作者:
家族団欒には手作りの料理を
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ゆらゆら揺れる二つに分かれた尻尾。

頭に浮かんだのは小さな頃、裏のおばあちゃんに聞かせてもらったお話。

年を経た猫は尻尾が二つ尾になり、妖怪になる。


「猫また………」


「お~~よう知っとるなぁ~ってワイの主がその手の話をあんさんらにしとったか」


「お邪魔するでぇ」とたんっ!と軽いフットワークでこちらにおーすけがやってくる。

とてとてと近づいて私の前にちょこんと座る。

尻尾が二つにわかれて喋っている以外、私の知っているおーすけとなんら変わりない。


「主さまに近づかないでください!」


しゃ~~~と牙を剥くザクロちゃん。


「かわえぇのぉぉぉぉぉ」


それにやに下がった顔を晒すおーすけ。


かみ合ってない。かみ合ってないよ~~~~二人とも!!


「まぁ、かわえぇワイの嫁は視界に焼き付けとくとして」


「誰が!誰の!嫁ですかぁぁぁぁぁぁ!!!」


頭から尻尾の先まで電流が流れたかのように背筋を伸ばすザクロちゃんが絶叫した。

えっとえ~~~~っと色々突っ込まなきゃいけないところがあるんだけど多すぎてどれから突っ込めばいいのか………。


「はははっ!噛み付く様もかわえぇのぉぉ」


「やめてくださぃぃぃぃぃぃ!」


涙目で全力警戒を続けるザクロちゃん。何かあったらすぐにでも飛びのく準備が出来ているようだった。

反対におーすけは余裕綽々でのんびりと尻尾を振っている。

何度見てもその尻尾は二つにわかれていた。


「え~~~っと………整理させてね?ザクロちゃんは異世界の使い魔さんでおーすけがこの世界の猫の妖怪さんでそれでもってザクロちゃんに一目ぼれ?」


「そのとおりや!」


「やめてください主さまっ!」


こんなのと結婚なんて有り得ませんと主張するザクロちゃんに気分よさそうにおひげをぴくぴくさせるおーすけ。


「え?あれ?ってことは本当におーすけって妖怪?」


「そうやで?普通の猫は喋らんし、こんな尻尾はしとらんだろ?」


そういって尻尾を左右に振る。

確かにそうだけど………。


「ワイは一緒にすんどる婆さんを主として守護しとるんだけど最近妙な力をこの家から感じるもんだから偵察にきたんや………だけど、まさかワイの番が異世界出身だとは思わんかったなぁ~~~」


「にゃっ!」


ささっとザクロちゃんがおーすけから隠れるように私の胸に飛び込んだ。


「で、おーすけ。あなた、何しに来たの?」


「ん?まぁ、嫁の主にご挨拶と嫁を口説きに」


口説くの箇所でザクロちゃんが震える。

はぁ………。


「おーすけ。あなた、この家に無断侵入禁止」


「にゃぜに!」


「………なんでもよ」


異世界宅配だけでも非日常だと思っていたのに………どうやら私の周りにはもう一つ、非日常が隠れていたみたい。


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