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最悪な人生だった

 私の名前は桜田さくらだ 愛華まなかただのしがないコンビニ店員だ。

 今の人生に不満がないかと言ったら噓になる、私も小説見たいなかっこよくて優しい人と恋愛がしたい。

 

 まぁ現実にそんな良物件がいっぱいいるわけでもなく会ったことがない。バイトして好きな小説を買って読むを繰り返すだらしない生活を送っているのが私の現状だ。


 とある日私の人生を地のどん底に叩き落とした一本の電話がかかってくる。


 ブルブルと携帯が鳴り振動する。


(こんな時間にだれだよ、早くバイトに行かなきゃいけないのに)

 いやいやながらも電話に出てしまった。


「もしもし」


「こちら桜田 愛華さもの携帯で間違いないでしょうか?」


「そうですけど」


「では一千万私共に払っていただきます」


「はぁ! それてどういう事ですか!!」

 少し口調が荒くなる。


「桜田様はエイミ様の連帯保証人になられましたよね。そのエイミ様が昨日夜逃げなさいまして連帯保証人である桜田様に利子含めた一千万を払ってもらうことになります」

 

 愛華は青ざめて少しの時間何も言えなくなってしまった。


(嘘でしょエイミの奴絶対に払うって言ってたのに……私を裏切ったの?なんでクソ信用してたのに)


「すいません少しエイミと話てもいいでしょうか」


「だめです」


「なんでですかこっちも頭が混乱して何が何だかわからないんですよ」


「エイミ様とお話をしてもないも解決しないと思いますよ。だってエイミ様はあなたを捨てて逃げちゃったんですから。それにこっちももう後がないんですよきっちり一千万何が何でも払ってもらいますからね」

 

 プープー、一方的に電話を切られる。


(どうする私も逃げる?その前にバイトに電話しないと、そんな時間内早く逃げないと)

 

 焦り愛華は冷静な判断ができず三十分ずっとその場を行き来しているだけだった。


 落ち着きを取り戻しスマホと現金だけを持ち外に出る。少し歩いたところで屈強な男二人が愛華の行先を阻む。


「あのどいてください私急いでるんで」

 

 男の横を通ろうとするが腕を出されまた阻まれてしまう。


「あなたが行く場所はもう決まってますよ愛華さん」


「やめてください警察呼びますよ」


 スマホを開き百当番を打ち男たちに見せる。すると男たちはスマホを取り上げ愛華の口を抑え車に詰め込もうとする。


 愛華は叫ぼうとするが口をふさがれ音は出ない、それでも諦めず目一杯暴れ抵抗するが屈強な男たちには通用しなかった。


 車に乗せられどこかに連れていかれる。


「あなたたち何をしているのか分かってるんですか誘拐ですよ誘拐立派な犯罪ですよ今だったら許してあげるんでほら早く降ろしてください」


「何を言おうと降ろしませんよ愛華さん」

電話から聞こえて来た声がする。


「私たちも馬鹿じゃないんでね後がない状況でみすみす野放しにはしませんよ」

 

 愛華は怒りバックミラー越しに男を睨みつけ目が合う。


「そんな怒らないでくださいよ僕たちも仕事なんですから恨むならエイミさんを恨んでください」


 車の中でも抵抗したものの女の力では歯が立たずそのまま目的地と思われるビルに連れてこられてしまう。


「叫んでも無駄ですよここは全て私たちのアジトですから」

 

 歩かされ一つだけ立派な個室に連れ込まれてしまう。


「連れてきましたボス」

 

 六十歳ぐらいのお爺ちゃんと呼んでいいが服は豪華で金属などの装飾品を首に指に着けている。


「可哀そうにな、なんも悪いことしてへんちゅうのにこんな目に合おうとは。まぁわしらも慈善団体じゃあらへん可哀そうだからと言ってチャラにすることはできん。ただわしらも鬼ではない選択肢をやろう」


「体を売るか、薬を売るかだ」

 

 最悪の選択ししかない状況に絶句する。


「そう簡単には選べんよなまぁ考えなさんな」

 立ち上がりこの部屋から出て行ってしまった。


(選択肢だどっちもクソじゃねえか。体を売る絶対に嫌だ、薬を売るそれこそ論外だどうする?どうする?)

 

 あたりを見渡すと煙草を持って談笑している三人の男しかいないことに気付く。


(逃げれるかも、私は何も拘束されてないしあいつらより扉に近い)

 

 考え着いたとたん行動し意表を突き部屋から出ることに成功する。


 意表を突かれた男たちは十秒は立ち尽くしてしまい愛華とかなり距離ができる。


 愛華は走り階段を降りようとするが下の階に人が見え咄嗟に上に上がってしまう。


 階段を上り続けついには屋上までついてしまった下の階からは男たちの怒号が聞こえすぐさま端っこに逃げ手すりを超える。


「おい早まるんじゃねぇよ」

男たちが来た頃には愛華は落ちる寸前である。


(下を見るな下を見るな、落ちたら死んじゃう。何やってんだ私ほんとに死んじゃ……このまま生きててもいいことあるのかな?このまま死んだ方が幸せなんじゃ?もう疲れたしいいよね)


 背中から手を広げ下へ落ちる

(最悪の人生だ––)


 ––愛華は幸い苦痛を感じず即死することができた。

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