表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
冒険者ゴートの一生  作者: ケバブ
三章
32/73

セカの街の冒険者達3

朝目を覚まして耳をすますとしとしとと雨の音が聞こえる。


「今日も雨か…。雨季だから仕方がない」



ここ最近は雨季の影響か天候が安定せず、良く雨が降るようになった。依頼内容も雨のなかでの作業や、狩猟、採取などキツいものが増えてきて良いタイミングだと思い依頼を受ける頻度を落とし最近とれてなかった訓練や勉強の時間に当てていた。部屋のなかで行う筋トレや冒険者組合の訓練所を借りての槍や投擲の訓練、資料室での調べもの等有意義な時間になっている。


とはいえこの生活だと手持ちが増えない。少し依頼を受ける頻度を上げるか、いっその事雨季の間は訓練に当てるか、悩みどころだ。取り敢えず今日も冒険者組合に行って依頼の確認をして良さそうな依頼が有ったら考えよう。



「おっゴート。ちょうど良い。リーフから指名依頼が来てるがどうする?九級冒険者に指導依頼ってのはまた珍しいが」


おっちゃんの所で朝食をとった後冒険者組合に入ったとたんガイさんに声をかけられた。おそらくヘイル君の件だろう。


「話は聞いていたので大丈夫ですよ。受けたいと思います」


「なら依頼書渡しとくぜ!」


「ありがとうございます」


渡された依頼書を確認する。

・冒険者になるための指導 十時から十七時 時給千二百エル 

 ※昼食有 時間は応相談

何時間指導するかとか話してなかったから少し困らせてしまったかな。

日付を確認すると明日からとなってるから今日のうちに教えることをまとめておかないと。



受付のお姉さんに依頼書を渡し受付を済ませてから改めて他の依頼や掲示板に載っている情報を確認しているととある情報が目をひいた。


・南の森で魔狼らしき魔獣の目撃情報あり 


「魔狼か…」


厄介な奴の目撃情報に少し気が滅入ってしまう。

村にいた頃は訳もわからずに他の村民と協力してなんとか倒していた魔獣だが冒険者になった今ではある程度の知識は仕入れている。


そもそも魔獣という生き物は、普通の野生生物とは全く異なる生態をしているらしく、魔獣は野生生物が何かしらの理由で変化することが殆どで、滅多に生殖活動を行わない。例をあげると野犬や狼が魔力を異常に摂取したり、特殊な環境下で育つことによって魔獣に変化し犬型の生物の多くが魔獣化すると魔狼になるようだ。

また、魔獣の生態として特徴的なのが異常な闘争心と食事が殆ど不要な点で、本来野性動物であれば自分より大きく強そうな生き物には襲いかかることは少ないし、警戒心が強いことが多い。しかし魔獣の場合は目についた生き物に片っ端から襲いかかる程の凶暴性を見せる。そして魔力を多く摂取した影響か食事の量は少しで済むという特性を持つ。


そして何よりも魔獣足る特徴は目が異様なほど赤いということである。


自然界の魔力の流れや魔獣化については解明されてないことが多く、わかっていることは森や湖、険しい山等自然豊かな場所で魔力が溜まりやすく、結果魔獣化が起きやすい傾向に有る程度のようだ。


村で戦ったときも罠を駆使して複数人でひたすら槍や弓で距離を取りながらなんとか倒したのだ。正面から戦うことは避けたい相手だ。



「ガイさん、魔狼ですか?」


近くに居たガイさんに確認もかねて声をかけると、掲示板を見て納得しながら答えてくれた。


「今七級辺りの冒険者が森の調査をしているところだが、十中八九魔狼だろうな。ゴートももし遭遇したら無理せずに撤退して報告頼むぞ」


「わかりました。気を付けます」


魔狼の動向がハッキリするまでは森へ向かわなければ行けない依頼は少し考えたほうが良いかもしれない。滅多にないことだが群れに鉢合わせたら一大事だ。


ガイさんに挨拶をして組合を出る。


魔狼への警戒も頭に残しつつ、これからヘイル君の指導内容について考えなければいけないな。


今日は部屋で指導内容について考えながら筋トレをするとしよう。

今年も宜しくお願い致します。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ