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冒険者ゴートの一生  作者: ケバブ
一章
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セカの街の新人冒険者9

「なんだ、今日はやけにご機嫌じゃねえか」


何時ものように朝バーガーを堪能していると、おっちゃんが笑いながら聞いてきた。


「実は昨日冒険者ランクが九級に上がりまして」


バーガーを頬張りながら答える。今日のバーガーも抜群だ。


「おっ、ようやく見習い卒業か。ほれ、おまけだ。肉食って筋肉つけろ」


おっちゃんが焼いて塩をふっただけの肉をくれた。シンプルすぎるくらいなのにジューシーでうまい。流石おっちゃん。



おっちゃんに感謝しつつ逸る気持ちを抑えながら装備をお願いしていた労働者へと向かう。


「おはようございます。装備の受け取りに来ました!」


「いらっしゃい。そこに一式置いてあるよ」


今日も褐色の肌が眩しいお姉さん。おじいさんは今日は留守のようだ。代金の二万エルを渡して早速新しい装備に着替える。


上下の作業着と手袋は、厚手の布をベースに所々革で補強してあり、特に上腕と脛の所は薄い金属のプレートが着いていて頑丈そうに出来ている。ポケットも付いてるのが良い。靴も大抵の物を踏んでも大丈夫そうな頑丈さがあった。それなりに動きやすさが有るのも嬉しい。鉈とナイフは知り合いの鍛冶屋に頼んだらしいが満足のいく物だった。


一通り装備してから屈伸やその場でのジャンプ、柔軟等をしてみる。普通の服だった頃と比べると少しだけ違和感は有るものの、直ぐに慣れるだろうし安心感が段違いだ。


「着てみて気になるところとかある?」


「問題ありません!想像以上に素敵な装備ありがとうございます!」


嬉しさのあまり食い気味に返事してしまった。お姉さんに暖かい目で見られて少し、いや結構恥ずかしい。


「あっ、えっと、今度お金が貯まったらバッグと帽子もお願いできますか?」


恥ずかしさから変な動揺をしつつも次に買う予定だったバッグと帽子について聞いてみる。


「その二種類なら在庫もあるし見ていくといいよ。農園のおやっさんの所には改造されてる特注品も有るから色々参考になるかもね」


ごゆっくりー。そういいながら作業に戻るお姉さん。こっちもバッグと帽子を見てみよう。


店にあるバッグは主に肩掛け型とベルト型が主体だっだ。容量の肩掛けと利便性のベルト型。取り敢えず鉈とナイフを下げる事のできる多機能なベルト型を買おうかな。水筒とロープ、最低限の採取物が入れば良しとしよう。大きい荷物を運ぶときは布で包めば良いし。帽子はピンと来るものがなかったから仕事するときは布でも巻いておこう。


ベルト型のバッグを買おうとお姉さんの所に持っていくと、冒険者に売ったのは初めてだと驚かれた。主に大工さんや工事現場の人が使うらしい。

それも相まって、我ながらパッと見冒険者というより作業員だ。


それでも見た目はともかく装備も揃ったし、今後は下級の依頼を沢山こなさなければ。俺は決意を新たにした。

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