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冒険者ゴートの一生  作者: ケバブ
一章
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セカの街の新人冒険者8

「ゴートさんおめでとうございます。九級に昇級です。」


装備の受け取りを明日に控えた日、遂に俺は見習いを卒業し下級冒険者の仲間入りを果たした。組合の中だからあまり表には出さないけど小さくガッツポーズをとる。


受付のお姉さんによると、下級から大きく変わるところが二点あるらしい。

一つが違約金が発生する依頼を受けることが出来るということ。

これは期限内に何かを採取、狩猟する等条件の有る依頼に多いようだ。

もう一つが組合にお金を預けられるようになったこと。違約金もここから支払われたりするようだ。またある程度まとまった金額を預けている冒険者は一定の信用があると見なされ難易度の高い依頼や、組合から依頼の相談があったりするらしい。

勿論俺も預ける。

元々大金を持ち歩くのは不安があった。組合になら安心して預けることができる。


「三万エル預けたいと思います。よろしくお願いします」



昇級の際に記入する書類も提出し終わり、初依頼でお世話になった農園のおやっさんの元へ向かう。

以前昇級した時はお祝いしようと約束していたからだ。



農園に着くとおやっさんは作業が一段落したのか従業員と談笑していた。


「おやっさーん!冒険者ゴートこの度九級に昇級しました!」


こちらに気がついたのかおやっさんはこっちを向くと大きく手を振りながら


「おぉゴート!やったじゃねえか!」


と笑顔であたかも自分の事のように喜んでくれている。俺ももっと嬉しくなってくる。


「約束通り、明日の夜うちの農園で宴会でもどうだ?職業がら生産者との付き合いが多いから肉と野菜は売り切れねえくらいあるからな!手ぶらで来ても大丈夫だぞ」 


豪快に笑いながらおやっさんが提案する。従業員の皆も盛り上がっている。


「是非!」


今から明日の宴会が楽しみだ。



「陽が落ちるまでに戻らないと手続きが発生して有料になるから気を付けるように」


南門の兵士に外出する際の注意を受けつつ少し遅い時間ではあったけど街の外に出る。目的はこれからの依頼で行く機会が増えるであろう街の南にある平原と森の事前調査と投げ槍製作用の素材を採取することだ。


事前調査に関しては、勿論組合で公開されている資料には目を通してある。でも実際に見てみないとわからないことも多いだろうし、平原と森がどんな環境なのかを把握することが今後の依頼達成に繋がるはずだ。デミ村にいた頃たまに狩りをしていたけどその時も事前の下調べがとても重要だったし。投げ槍も明日になれば鉈が手に入るとはいえ、遠距離からの攻撃手段があった方が良いのは確実だし。それに自分で作れば殆どただなんだから使わない手はない。


「時間もあまり無いし今日は軽く見て回るくらいにしようかな」


その後時間まで平原と森の浅い所を歩き回った。

何となく周辺の地理がわかった気がするし、槍っぽくなりそうな資材や村で使っていた薬草も少し集めることが出来た。


ただ疑問が一つ生まれた。


「何で平原の中にポツンと森があるんだろう?」


森が平原の中で何となく浮いている気がしたのだ。それこそ森の部分だけ違う場所から持ってたような違和感。


気にはなったが今は帰りを急がなければ。お腹も食料を要求し始めている。

今日のバーガーは何味だろうな。

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