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それいけ! ビビりマン!!  作者: チャーハン大好き
第二章 地竜の村

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第一五話 ポツンとドラゴン村

今話より投稿ペースを中二日ほど空けての投稿とさせて頂きます。


それでは第二章スタートです!

 リュースケが異世界に来て一月半、彼は鍛錬に明け暮れていた。そんな中ラビチームはボスから招集を受ける。 


 ラビが代表して部屋の扉をノックするとボスから入室の許可が下りる。

 中に入った一同はボスともう一人がいることに気付き、リュースケはそのもう一人に衝撃を受ける。


 燃えるような真っ赤な髪に褐色肌、こめかみから正面に向かって曲がり生えている大きな角、尾てい骨当たりから大きなトカゲのような尾を生やし、真っ赤なビキニだけを着用しているリュースケと同い年くらいの少女がいた。


 思わぬ珍客にフリーズするリュースケ、他の面々も驚いた顔をしてはいたがリュースケほどでは無かった。

 ボスが口を開く。

「ハァ~イ! 皆! 早速だけド次の指令ヨ! 場所は”エンド・フィールド”の外れにある地竜族の村、この”ティラ”の住んでるトコ! 彼女の村で怪事件が多発しているみたいなノ」

 ボスからティラと呼ばれた少女が口を開く。

「よろしくな! オラは”ティラ”! 村で変なことばっかり起こって怪我人も出始めてるんだ。でも村長の叔父さんは外の助けはいらないの一点張りでな? オラは絶対助けがいると思って直接此処に来たんだ! オラの村を助けて下さい!」

 頭を下げてくるティラ、ラビは答えた。

「もちろんです! では皆様、早速会議室で情報を把握しますわよ!」

「待つヨ! リュースケの訓練はドウ? 今回の退治に参戦できル? それにチャールズも大丈夫? スキルが使えなくなったみたいだけど……」

「二人共問題無しですわ」

 ライガーが続けて言う。

「リュースケは見習い位には動けます。それと確かにチャールズは戦いのショックでまだスキルは使えないですが、その分鍛錬に励んで成果も出ています。二人共ギリギリ問題無しだとチーム全体で考えました」

「ソウ……ならヨシ! 命大事にネ! 無茶はだめヨ? アト、村周辺の資料が異様に少ないノ……コッチでも調査は継続するからネ?」

「はいっ!」

 ラビはボスから資料を手渡される。

 ラビ達はボスの言う通りの資料の少なさに眉をひそめるが、作戦会議へと気持ちを切り替える。そんな中で初めての任務に緊張するリュースケ。ラビはそれを察知したのか彼の肩を叩いて落ち着かせながら仲間達と移動を始めた。


 それからラビ達はティラと共に空いている会議室で作戦会議を始めた。

 ラビが仲間達に言う。

「皆様、資料は行き渡りましたわね? 始めますわよ。まずは……」


 そうして事件の全体像の把握を始める一行。

 事件はこの国の外れにある事からそう名付けられた「エンド・フィールド」地方。そこからさらに外れにあるティラの住む地竜族の村で起こった。

 最初は子供の悪戯程度のものだったが段々と規模が大きくなり、怪我を負う者まで出始めた。地図だと人基準ではやや遠い位置にしか町は無く、更に村人達で見回りをしていることから幽霊以外の存在による犯行の可能性は低いとの事だった。

 更に資料を読み込む一行、リュースケとティラを除く面々が首を傾げ始める。

 尋ねるリュースケ。

「皆さんどうしたんですか?」

 答えるライガー。

「ボスの言う通り情報が少なくてな『オラの説明が悪かったか?』そうではなくて……」

 申し訳無さそうな顔をするティラ、ユミルがフォローするように答える。

「事件の事はよく分かったわ。でも村とその周囲に関する情報が異様に少ないのよ……大体の幽霊トラブルはその土地で起こった事件に関連のある霊が引き起こすの……だからこうして情報収集して、その土地の歴史を把握してから行くんだけど……戦争中に村の近くに療養所があったこと位しか情報が無いのよ……」

 グレイが言う。

「その療養所も国の外れにあることが珍しい位の只の療養所みたいなんだ……爆発事故が起こってそのままになってるけど……」

 顔をこわばらせるティラ、ラビが言う。

「普通は過去の事件の詳細も含めて資料には色々書かれていますの……でも今回はそういった情報が一切ありませんのよ……」

 納得するリュースケとティラ、ラビ達の言うとおりだなと彼らも首を傾げる。

 グレイの言葉を聞いてから様子のおかしかったティラが言った。

「今から三五年位前……まだ小さいオラは療養所によく遊びに行ってたんだ『三五年前ですよ?!』『リュースケうるさい』『すんません……』そんでそこの患者さん達に遊んで貰ってたんだ。……その日も遊んでもらってて……夕方に帰ろうとした時に療養所がいきなり爆発したんだ……ギリギリで助かったオラは訳も分からず村に逃げたんだ……」

「そうですの……現地で情報を集めるしか無いですわね……ではもう少し話を詰めてから物資の準備に入りますわよ!」

「「「「「了解!」」」」」

 ラビの号令で作戦に向けての話し合いを再開する一同。そして計画を纏めてから本部の窓口に提出、それからは作戦に必要な物資を集めたり装備の整備をしたり可能な限り情報を集めたりと一日掛けて準備を行った。

 準備の間もティラが心配するほどにリュースケは緊張と恐怖が内面外面共にモロに出まくっていた。しかしリュースケは歯を食いしばってそれを耐えつつ準備を進めた。

 


 一日後、準備を終わらせたラビチームは魔導車に乗り込む。そして魔導車はエンドフィールドに向けて動き出した。

 車内では改造魔導車に目を輝かせていたティラに機嫌を良くしながらボブは魔導車を運転している。ティラは車内の伝声管を通してボブにアレコレと質問を続けつつ車は進む。

 都市を出てエンド・フィールド地方に進む車内でリュースケはそういえばとユミルに尋ねた。

「ユミルさん? 地竜族って……?」

「話して無かったっけ?『はい』ごめん、今説明するわ……色々いる種族の中で陸海空それぞれの領域での最強種族が竜族なの『最強?!』ええ、強いわよ? ティラの場合は陸戦最強と言われる地竜族、他にも海竜族と翼竜族が存在しているわね。

 どの竜族も異なる生活スタイルと竜の姿をしているわ『へぇ……』ただ、竜としての大きな姿と人型の姿を使い分けて生活していること、竜と人のどちらの姿でも絶対に破けない伸縮性と頑丈さに定評のある竜衣装を着ていること、エルフほどじゃ無いけど長寿で成長もゆるやかなこと、が共通してるわね」

 説明を受けてリュースケが尋ねる。

「もしかしてティラさんの着ているビキニが竜衣装?『女性ならビキニ、男性ならブーメランパンツ姿なのよ。しかも老若男女季節問わずね』えぇ……」

「オラ達のこと知らないのか?」

 興味を持ったティラが尋ね、リュースケが答える。

「その……俺ってこことは違う世界から来てしまったんですよ……だから知らないことだらけで……」

 目を輝かせつつティラは聞いてくる。

「すげぇなっ! 此処とは違う世界なんてあるのか?! 色々教えてくれよ!」

 伝声管を通してボブが言う。

「嬢ちゃん! 異世界の技術の話は面白いぞ! さっきも言ったじゃろ、試作7号機ちゃんの話! 坊主の世界の技術を参考にして色々と改良してるんじゃよ!」

「それってさっき言ってたやつか?」

「そうじゃ! パワーとスピードを突き詰めたら目茶苦茶に魔素がいるようになったんじゃがの? 坊主の世界の技術を無理矢理組み込んだら少しだけマシになったんじゃよ!」

「それでも一瞬しか動かせないけどね……」

「うっさいぞ?! リョウコ!」

「村の外にはいろんなことがあるもんだな~オラびっくりだ!」

「俺としても異世界は発見だらけで驚きですよ……ましてや幽霊と戦うことになるなんて思いもしませんでした」

「幽霊は確かにオラも驚いた……」


 ラビが身を前に出して二人に言う。

「リュースケさん、復習をしときますわよ? 知っておいて損はありませんからティラさんも聞いて下さいまし『はい』『分かった!』それではリュースケさん? 幽霊を退治する方法は?」

「ええっと……聖女の使う魔法あるいは回復魔法や解毒魔法等の白魔法に分類される魔法のどちらかを当てる、聖水をぶっかける……です!」

「その通り、それとリュースケさんのスキルも含まれますわね。聖女の魔法と聖水に比べて白魔法は効果が薄いこともお忘れ無く!『リュースケのスキルって?』幽霊に触れれば即消滅させるスキルですわ」

「すげえなぁ……」

 驚くティラ、ラビが続けて言う。

「何よりも一番大事で基本的な事があります、リュースケさんそれは?」

「生き続けることを諦めないことですよね?」

「そうですわ!」

「どういうことだ?」

 ティラが尋ね、ラビが答える。

「奴らは人々の負の感情、特に絶望を糧にして力を付けますの。怖くなって逃げ出してもどれだけズタボロにされても構いません、とにかく生きようとする気持ちが奴らに力を与えないことに繋がります。もしその気持ちすら無くしてしまうと……」

「無くしてしまうと……?」

「奴らに肉体を乗っ取られてしまいます。その状態を”憑依”と呼んでいますわ。憑依されると記憶を読まれて本人になりすますから中々気づけませんの……そして本人の意思とは無関係に霊がその体で悪さをしますのよ。憑依が判明しても肉体がクッションになってさっき言った幽霊への攻撃方法の効きが悪くなりますわ。効果が無いわけではないですし目茶苦茶攻めれば取り憑いた幽霊は消せますけどね。

 最悪なのは憑依先の精神を完全破壊してしまうことですわ、それが憑依することの最終目標と考えられてます……そうなると霊を退治できてもその人はずっと植物状態になってしまいます……」

「おっかねぇ……」

 チャールズがうるさそうにラビ達を睨むが気にせずラビはティラに尋ねた。

「そういえばティラさん? 一人で来たって言ってましたけどご両親が心配されてるんじゃ……」

「心配ないぞ? 母ちゃんはオラが生まれてすぐに死んじゃったし『まあ……』父ちゃんも療養所の爆発事故に巻き込まれて死んじまって……多分、オラを迎えに来ようとして……ともかく! オラのせいで死んじまったようなもんだ、だから同じ事を繰り返さないように色んな事を見たり勉強したりして次に生かしたいんだ! それに今はじいちゃん達や叔父さん達と一緒に暮らしてるから寂しくないぞ? あと叔母さんには行ってくるって伝えてるから大丈夫だ!」

「そうですの……」

 色んな物に興味津々なことの訳が分かりしんみりとする車内。そんな空気を払拭するようにティラはアレコレとリュースケの世界の事を聞いてくる。

 ティラの様子に模型部の子犬系後輩女子の姿を思い出したリュースケ、懐かしさを感じつつ可能な限りの説明をする。


 そんな雑談の中、ラビがふと尋ねる。

「そう言えばリュースケさんの通っていた学校ってどんなですの?」

「そうですねぇ……」

 やや間を置いてリュースケは答える。

「しょっちゅう変な事がある学校でしたよ『どんなのが有りましたの?』

 学校に空飛ぶ三つ首のサメが攻め込んできたり『エッ?』

 テロリストに占拠された時は皆で返り討ちにしましたね『はぁ?』

 教師VS生徒で大げんかした時は焦ったなぁ『マジですの……』

 パンスト型寄生体に学園が乗っ取られかけた事もあったっけ?『すんげぇなぁ』

 あ、後、学校の地下には攻略出来たらどんな願いも叶えてくれる迷宮があるとか……」

「最後だけ何だか夢がある感じですわね……『攻略出来た人は余り居ないみたいですよ?』居るにはいますのね……」

 リュ-スケの世界の事やラビ達の住まう世界の事にそれぞれが驚きながら車は進んだ。


 三日半後……

 ティラの案内で森を抜けると村が見えてきた。

 気合いを入れる一同、村の近くで下車し村に向かった。

んあ~~


次回は三日後同時刻に投稿予定です。

最後までお読みいただきありがとうございました。

今後の執筆の励みになりますので是非とも”☆”や評価をよろしくお願いします。

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