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合わさる想い (300字SS)
豪華な夕食をとった後、二人でゆっくり歩く。話に夢中になっていると、前から来た酔っぱらいに気づかず、直前で彼に引っ張られて、ぶつかるのを免れた。
再び進もうとすると、彼に手を触れられる。ほんの少し逡巡された後に、指を絡められた。
突然のことに頬が赤くなる。優しく包み込む手は温かった。
通りから少し離れた場所にある公園に立ち寄る。月明かりが私たちを照らしていた。
「……マチアス、いつもありがとう」
「突然どうした。俺もテレーズには感謝している。助けられてばかりだ」
「お互いに補い合って、いいんじゃないかな。だから、これからも――」
顔を上げると、彼の顔が近づいてくる。
その先は、はっきりと言葉に出せなかった。
2024年6月、第18回 毎月300字小説企画参加作品。お題『指』。
本編終了後、テレーズ視点でのマチアスとのお話。「いつもと違う雰囲気」の続きです。




