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薄明を告げる鐘の音  作者: 桐谷瑞香
番外編 日常の穏やかなひと時
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45/60

厚い雲で覆われた後 (300字SS)

 巡回が終わり、マチアスと一緒に警備団の分署に戻りかけている時だった。

 空は見る見るうちに暗くなり、厚い雲で覆われ、涼しくなったと思えば、雷が鳴り始めたのだ。俺は空を見上げて、ぼそっと呟いた。


「これは走っても間に合わねぇな」

「そうですね。雨宿りしていきましょう」


 額にぽつりと雨粒が落ちる。

 本格的に降り始める前に、一目散に近くにあった喫茶店に飛び込んだ。



 注文したジュースを飲みながら、激しく地面を叩く雨を眺める。


「夕立ちなんて久々ですね。かなり暑かったから、その影響でしょう」

「この後は温度が下がるから、夕立ちも悪くはねぇよな」


 今日は朝から小競り合いの対処で忙しかったし、ここでゆっくり休んでから戻ろう。


2020年9月、第68回Twitter 300ss参加作品。お題『夕』。

本編よりも前、ギルベール視点のお話。

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