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厚い雲で覆われた後 (300字SS)
巡回が終わり、マチアスと一緒に警備団の分署に戻りかけている時だった。
空は見る見るうちに暗くなり、厚い雲で覆われ、涼しくなったと思えば、雷が鳴り始めたのだ。俺は空を見上げて、ぼそっと呟いた。
「これは走っても間に合わねぇな」
「そうですね。雨宿りしていきましょう」
額にぽつりと雨粒が落ちる。
本格的に降り始める前に、一目散に近くにあった喫茶店に飛び込んだ。
注文したジュースを飲みながら、激しく地面を叩く雨を眺める。
「夕立ちなんて久々ですね。かなり暑かったから、その影響でしょう」
「この後は温度が下がるから、夕立ちも悪くはねぇよな」
今日は朝から小競り合いの対処で忙しかったし、ここでゆっくり休んでから戻ろう。
2020年9月、第68回Twitter 300ss参加作品。お題『夕』。
本編よりも前、ギルベール視点のお話。




