捜し物はどこですか
第2章 捜し物
カズマが牢屋に閉じ込められてから数時間がたち、アリスは禁書庫から自分の部屋に戻ってある異変に気づいた。
「カズマさんがいない!? どうして……生きていたの? そ、それより探さないと!」
アリスは自分を飛び出し、屋敷を走り回った。しかし、カズマがどこに居るかは分からなかった。
そこで、アリスは先程まで自分がいた禁書庫を尋ねることにした。
「アンデス? お願い入れて。」
アリスはドアの前でそう呟いてからドアを開けるとそこにアンデスが立っていた。
「アリス、どうしたのよ、今さっき部屋に戻ったわよね?」
アンデスはアリスをイスに座るように促しながらアリスが禁書庫を訪れた理由を訪ねた。
「カズマさんが消えたの。それで屋敷を探したけど居なくて……アンデスなら分かるかなって……」
「あぁ、あの男なら何時間か前に追い返したわよ?」
アンデスは少しバツが悪そうにアリスに告げた、アリスは嬉しそうに
「ほんとに!? どこに行ったか分かる?」
「あいつなら、自分の寝ていた部屋に戻るって言ってたわよ。」
アンデスは手を顎に当て考えてながら、そう答えた。
アリスはその答えを聞いてガッカリした顔で再び考える。
「そっかー、どこに行っちゃったのかな……」
「もしかしたら…」
アンデスは突如1人言のように呟いた。アリスはそれを聞き逃さず、アンデスに考えて事を話すように促す。
「もしかしたら……? 何か分かったの!?」
「もしかしたら、メイド達に見つかったかもしれないのよ、あいつらは人間を屋敷で1番憎んでいるのよ。」
アンデスはそう答えた後右手を宙に上げ鳴らした、そう数秒後ドアが何者かにノックされた。
「入るがいいかしら。」
アンデスがそう言うと1人のメイドが入ってきた。
「お呼びでしょうか、アンデス様。」
メイドはアンデスの前まで行くと深くお辞儀をした後に自分が呼ばれた要件を聞いた。
「今日、屋敷の中で人間を見なかったかしら?」
メイドは突如殺気を漂わせながらアンデスに聞き返した。
「人間ですか?」
「そう、人間かしら、アリスが連れてきた新しい使用人なのよ、そいつが行方意不明なのよ。」
アンデスはアリスの方を無理事実かを確認しながらメイドに話した。
メイドは態度は変化しないが部屋の中に殺気だけが広がって行く。
「私は見ておりません、姉様なら見たかも知れませんが。お役にたてず申し訳ございません。」
「気にしなくていいのよ、それよりお前の姉の方を呼んでくるかしら。」
メイドは足をクロスさせ両手でスカートを持ち相手に最大限の権威を示すしめした、後部屋出て行った。
「アンデス…カズマさん見つかるかな?」
アリスは悲しげにアンデスに尋ねる、アンデスはアリスの頭を撫でながらメイドの姉の到着を待った。
その頃カズマは。ようやく目を覚ました。
「痛てぇ、ここはどこだ? それになんで鎖で繋がれてるんだ? まさか、あの変なメイドの仕業か…」
カズマは鎖が外れないのを確認した後、ここをどうやって抜け出すか考えていた。
突如、カズマの背筋が凍る感じがし辺りを見渡す。
「悪かったわね、変なメイドで。」
そのメイドはドアに寄りかかるように立っていた。




