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第十八話 遭遇フラグ回収part5〜(────私が悪いが100%悪いが、ルナも大概である)

Side 第三者視点


唖然としたガイルの声がルナの部屋に響いた後、部屋内には、緊張感のような気まずさのような、不思議な雰囲気が漂っている。


そんな空気の中でも、ルナはなるべく自身の顔が見えぬよう、シーツを尚更深く被ろうとし、それを見てラルクが残念そうな顔をして、ラルクは口を開く。


「レディ。

私が言うことではありませんが、貴方の美貌を隠してしまうのは、世界の損失だと思うのです。


────いえ、貴方がその方が落ち着くのであれば、それが一番なのですが…………。


私も私の仲間や先輩方も貴方に危害は加えません。

そのような下種はいませんよ。

いたら私が、懲らしめますから。」


「「「「「「「「お前(あなた、アンタ)に言われたくないねぇよ(わよ)!!!!!」」」」」」」」


「本当、お前が言えた義理じゃないよ、ラルク。」


ラルクの言葉に冒険者一同のセリフが被る。

それにレオンが続けて言い、ツカツカとラルクに歩み寄って、ポカリと頭を殴った。


「痛ってぇ!!!」


「お前、何、呑気に女の子、口説いてんの?

俺たちがどんだけ、心配したと思ってんの?

ん?

お前がオーナーの部屋に飛ばされたと悟って、どんだけ焦ったと思ってんの???


あん?」


「久しぶりにレオンがキレてる…………。

というか、俺はこのレディを口説いてるわけじゃ…………」


「口説かなきゃ、こんな真似しないだろうが。

というか、お前、こんな紳士な行動出来たの?

初めて見たんだけど???

女性に対して、爽やかな笑顔で手ぇ振ったりしてるし、猫かぶり凄まじいの知ってたけどさ?


兄貴なんか思わず、お前見て「誰だ?」って言っちゃったんだけど???


お前、できるなら普段からそうしろよ。

モテたいならさ。」


そう若干キレ気味になってレオンはラルクに言う。

それに心外だとでも言いたげにラルクが口を開いた。


「こんなの、挨拶だろ。

口説くなら、もっと情熱的にやるよ。

ナンパだってさ。

お前、見たことあんだろうが。」


「………………まさか、あのたまに見かける「結婚してくれエエエエエエエイイイ」って叫び声と血走った目が口説いてるつもりだったの????

冒険者ギルドの受付嬢には、見せられないあの姿が?????

最終的にナンパした女性に毎回しばかれるやつ…………。


もしかして、一昨日の美女の残り香────!!って荒ぶるのも??????」


「おう。最高の口説き文句だろ?

実際、レディはいなかったけどな?


ちなみに、さっきのは麗しいレディに対する、最低限の礼儀だからな。

みんなにやってるぞ?

好みの女性には、俺の最大限のイカした口説き文句をだな…………。」


そう言ってレオンに胸を張るラルク。

それに冒険者一同全員が脱力した。


「……………お前が色々ズレたとてつもなく、残念なやつだということと、お前、冒険者ギルドの受付嬢たちが好みじゃなかったんだなってのも分かった。


お前、アレだな?

好みじゃない女性にあの紳士的な態度をとるんだな???」

 

「?おう。

冒険者ギルドの受付嬢たちはとても美しいし、それとお付き合いする男は妬ましいので、精一杯、呪う所存だが、好みか好みじゃないかと言えば、そうなるな。

いや、全員美しい花だが。」


キョトンとした顔で、首を傾げるラルク。

それに皆、微妙なというか、訳が分からないと言った顔をした。



─────さて、ラルクの言動が不可解すぎて、グダグダになったので、ここで整理させていただこう。


この男ラルクは、今まででも申した通り、冒険者ギルド一の美男子。

この美男子である、ラルクの中身はごく普通の、いや、割と、結構スケベな地球で言うところの、モテたいがモテない、非リア充系男子。

お付き合いや、結婚している男に血を涙を流すような男である。


だが、ここからちょっと違うところは、この男は黙っていれば、とてつもない美男子であるがゆえに、関わりが薄い冒険者ギルドの受付嬢たちからは大モテなのだ。


ガルの情報によれば、猫かぶりが凄まじいらしく、受付嬢たちにはそれこそ、モテ男のような対応をしていたことが伺える。


まぁ、その猫かぶりも、レオンの恋人には効かなかったらしいが。


それはさておき、まぁ、つまり、この男、ラルクは確かにスケベ根性がすさまじく、風呂を覗こうとするなどするやつだが、ただの変態ではなく、前も申した通り、『ゆりかごから墓場まで』──ゆりかごの赤ちゃんから墓場のおばあちゃんまで、およそ女性と名の付く者なら、例えそれがゴリラのメスであろうと紳士に接しなければならないという信念を持つ、アウステル国屈指の女好きの変態。


このモニター中、影も形も無かったし、レオンたちが、目撃したナンパの光景も紳士とは言えなかったので、皆嘘だと思っていたが。


今回の不可解な言動、要はアレである。


本人に一切の自覚はないが、コイツは『変態を容赦なくぶん殴る、強い女性』に強く惹かれてしまう性癖という業の深さを持っているのだ………。


そして、モテたい、彼女が欲しいと斜め上のナンパや口説き文句、ヤバい行動を繰り返し、その上で思春期特有の興味の暴走で様々な黒歴史(青年誌を堂々と買うなど)を増産中というやつである。


つまりコイツがキャラがぶれてんじゃないだろうかというほど、暴走していただけだ。


まぁ、暴走していたのは、エルダとエルマが好みだったのと、あ(・)の(・)女(・)干渉もあるだろうが…………八割素なので、シバかれるのは、当然の結果である。


(…………勝手に動かれて、私も困ったからな………。)


「また、ナレーター、なんか言った???」


「「「「「「「「「「!!!!!!」」」」」」」」」」


「あ、バカ、ルナ!!!」


「あっ、ヤッベッッッ」


思わずと言う風に声をあげるルナ。

それに祥は慌て、冒険者一同は反応した。


────私が100%悪いが、ルナ(コイツ)も大概である。

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