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可愛い弟を溺愛しながら生きていく  作者: 綾雅(りょうが)要らない悪役令嬢をよろしく


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66.着飾って、いざ出陣!

 衣装はそれぞれに似合う色を選んだ。父上と母上は黒ベースに柔らかなラベンダーを添える。濃桃色が差し色として「ぴったり」と母上は笑った。どの色も喧嘩しない。


 ベスが青から薄い水色へ向かうグラデーションのドレスを選んだ。私は深いマリンブルーの上下に、銀刺繍を入れる。ベスのドレスにも銀刺繍は入るが量は少なめにした。モールを鈍い銀にした私に合わせ、アクセサリーが銀細工で整えられる。


 ある程度お揃いにしたのは、兄妹であると強調するためだ。加えて、セシリオが紺色を選んだ情報も利用した。紺の上着の胸元にちらりと濃桃を覗かせるらしい。ルカの刺繍は白いから品よくまとまるだろう。


 一番派手なのが、カランデリア様だ。大胆に背中を見せるマーメイドデザインの絹は赤紫だった。ある意味、真っ赤より目立つ。着る人を選ぶ色とデザインながら、問題なく似合ってしまう。社交界の華と呼ぶに相応しい美人だった。


 ルカも濃桃のリボンを巻く。これは刺繍なしでそのまま。ただし銀色のリボンも重ねた。二本がばらばらにならないよう、中央を軽く縫ってある。このリボンを首に巻き、艶のあるマリンブルーの絹で胴体を包む。背中に共布のリボンをつけて、可愛く装った。


 フリルもつけてもらい、ひらひらした愛玩犬みたいだ。


「うん、可愛いぞ。ルカ!」


 きゃう! ぶんぶんと尻尾を振るルカは、首輪なしにした。国を守護する霊獣なので、飼い犬っぽさは消しておく。何より、私が嫌だった。万が一にも誰かに引っ張られたら? ルカが苦しそうにしたり、嫌がったりする姿が思い浮かぶ。


 そもそも賢いので、勝手に離れたりしない。セシリオの援護もあるので、連れ去られる心配も要らないだろう。まあ、手を出されたら噛んでも構わない、と教えたほうがいいか。


「では、向かうとしよう」


 父上の号令で、馬車に乗り込む。それぞれの愛馬が引く馬車は、いざとなれば置いていく予定だ。そのため乗馬用の鞍も持っていく。父上、母上、カランデリア様で一台。続く一台にベスと私、ルカが同乗した。


 夜会といっても、季節によって始まる時間帯が違う。夏ならば夜になってから、冬ならば夕方から集まる。夕方の開始時間に合わせ、昼過ぎに出発した。王宮の馬車より格段に乗り心地がいい。がたごと揺られる間に、ルカは膝で眠ってしまった。


 柔らかな毛皮を撫でながら、私も欠伸をかみ殺す。


「お兄様、私が絡まれても合図をするまで待ってほしいの」


 作戦があると切り出した妹に、兄は協力するだけだ。可愛いベスが絡まれても我慢する……結構、難しい話だが頑張ろう。

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